虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

2歳児の算数レッスン 1

2010-12-01 14:02:45 | 算数
2歳3ヶ月の☆ちゃんのレッスンから。
☆ちゃん、ごっこ遊びや、はさみで切ったり、テープで貼ったりすること、
駆け回ることが大好きな女の子です。
今回のレッスンでは、ビー球転がしの積み木遊び、絵の具遊び、数遊び
楽器作りの工作をした後で、(☆ちゃんは、ガラガラの中身用のストローを切ってくれました)
りんごのゲーム、うちのタマ知りませんかのゲーム、
ミッフィーのゲームを、簡単ルールで遊びました。
写真は数遊びのひとこま。

4つの赤い玉を
お皿とお皿に分けていきます。
「はい、☆ちゃんの、はい先生の。
はい、☆ちゃんの、はい先生の。」

次に、6つの玉を4つまで分けて、
「☆ちゃん分けることできる?」とたずねると、
「はい、☆ちゃん、はい先生」と分けてくれました。
「6を2人で分けると、3個と3個ね」と言いました。

次に8個でもチャレンジ。4個まで分けて見せると、
残りを☆ちゃんが分けてくれました。

10の数を意識する遊びや指で6の数を作る遊びなどもしました。

☆ちゃんは、算数遊びが楽しくてたまらなかったようです。
正解するたび、ぴょんぴょんとび上がって喜んでいました。

2歳児とのゲーム遊びの様子は、また時間のあるときに記事にしますね。




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漢字の学習につまずいている子に……

2010-12-01 09:28:54 | 国語
1年生の漢字はなんとかマスターできたものの
2年生になって漢字の読み書きにつまずいているという話をよくうかがいます。

画数が増える上、同じ漢字を訓読みしたり音読みしたりすることに
混乱してしまう子がいるのです。

そうした子に、たくさん字を書かせて練習させるという指導をしても、
何文字書いても、さっぱり覚えていない……ということは、
よくあります。

写真は、知的障害のある小2の☆ちゃんとレッスンをするとき
学習に使っていた折り紙で作ったカードです。
そのとき、私が☆ちゃんに漢字を教える姿を見て、
☆ちゃんのお母さんが、「先生は、そのように教えるんですね。
これまで、ただ、これは何て読むの?
という聞き方をしていました。そういうタイミングで教えるんですね~!!」
とおっしゃっていました。

その言葉は、私にとっても、
はっとする気づきがあるものでした。
というのも、これまで、こうしたカードを使って子どもに漢字や知識を教える方法を親御さんに伝えても、
「子どもが嫌がるのでなかなか進みません」という報告を受けることが
あったのです。
でも、教室では、喜んで学んでいるので、なぜ、お家では嫌がるようになるのか理由がわからなかったのです。

「これは、○と読むのよ」と教えるだけで、「これは何て読むの?」とたずねても、
ていねいに見る方法や漢字の特徴のつかみ方、記憶を定着させる方法などを、子どもが学ぶことができませんよね。

ですから、いくらそのとき、丸暗記させても、学ぶ力はあまり伸びないことになります。
教えるときは、その子の理解力のレベルに合わせて、
まず、漢字の特徴に注目させています。
また、見るだけでなく、音で表現して聞く、言葉で言う、自分で気づき発見する、手の動きで表現する、匂いや味のある内容の漢字の場合、臭覚や味覚も使って覚えるなど、五感をフルに使って学ぶ方法を教えています。

たとえば、お人形の漢字の場合、「お人形さんの髪の毛、さらさら流れているね」と人形の形の字をくしで
とくようなそぶりをします。
ついでに、「この漢字、どこがお人形に見える?」と子どもが
漢字の特徴に注目するような質問をします。
そして、違いがはっきりしているもうひとつの漢字とまぜて、
「どっちが人形だったかな?」とたずねます。
子どもは特徴を教えられているし、今学んだばかりなので、
選べるはずです。
そうして、子どもが、正解してうれしいときに、
褒めてから、「にんぎょうのにんは、ひととも読むね。すべりだいみたいにスーッとスーッとすべるよ。できる?」とたずねると、
できそうなら、真似るでしょう。

そんな風に、子どもが自信を持って喜んで学習に取り組むまでは、
ポイントを教えて、
正解する形を作ってあげて、正解して喜んでいるときに、
もうひとつポイントを教えてあげるようにしていると、
自信がつくにつれて、自分でがんばるようになっていきます。

「教える」のように特徴がつかみにくい漢字もありますよね。
そんな場合は、子どもと、「難しいね~。この漢字はどうして教えるなのかな?」と頭をひねって「あっ、子の漢字があるから、子どもが教えてもらってるんだ。土があって土にえんぴつで書いて教えてるのかな?」とか、
おしゃべりするだけでも、注意深く見る習慣がつくので、
覚えやすくなります。

漢字を一瞬だけ見て、見本を隠して、どこまで書けるか、チャレンジする遊びを
するのも効果があります。
そうしたチャレンジは、「たくさん失敗した人が勝ち!」といった
ユーモアがあって、ハードルをさげてくれるルールを入れることで、
笑いが生まれて、覚えやすくなります。

子どもに教えるときは、しっかり関わって、スローステップを作ってあげるときと、
次第に手を抜いていって、自力で根気よくがんばる方向に
導いていくことの両方が大事だと思います。





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