虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ラッタくんのレッスンと、遺伝と幼児教育の関係 1

2009-02-14 18:12:29 | 教育論 読者の方からのQ&A
親しくさせていただいているブログの
『宝地図を書きこもう♪』のママラッチさんが、
今月のラッタくんのレッスンを
☆虹色教室行ってきたよ~ その1

☆虹色教室行ってきたよ~ その2

☆自分で発展させる力

という記事にまとめてくださいました。

ラッタくんの話の前に、前回までの遺伝の話について
少し補足させてくださいね。

双子の研究でわかってきた結果と言うのは、
幼児教育の研究ではないので、
幼児期にナチュラルに一卵性の双子を育てたら、
学校にあがってからほとんど能力が同じだった…と言うことなのだと思います。

双子の成績が似たり寄ったり…ということは、
脳の形が同じだと、ほとんど同じような結果を生む
ということでもあります。

ただ幼児期のように脳の成長や、その後の脳の使い方に大きな影響を及ぼす時期の
働きかけの差や、
幼児期に脳のどの部分をよく使ったかということは、
別の結果も生むようにも思うのです。

私が子どもたちに学習させていて感じるのは
幼児の吸収するように学んでいく様子と、
短期間に獲得していく能力

と、

小学校以上の子の勉強の手伝いをするとき、
理解して勉強ができるようになる…
というのは
ぜんぜん別物…ということです。
(小学生でも軽度発達障害の子などは、幼児と同じような
変化をする場合があります)

幼児の場合は、まるで人格が変わったかのような
変化があるのです。
それは虹色教室にいらしている多くの親御さんたちが
共感してくださることだと思います。
だからといって、幼児期に脳をやたら刺激すればよいというのではなく

幼児が本来持っている自分の脳を最適な状態に
作り上げようとする本能的なものを
ゆがめず抑圧せず、的確に支援していくことで、

子どもの潜在的なものがどんどん引き出されて来るということです。
そうした大事な幼児期に
小学校以上の子を対象とする学習を低年齢化させただけの
『脳を作りあげていく』という視点からはずれた教材を
いくら先取りさせても
あまり効果がないような気がします。
教育産業の言葉よりも、海外の幼児教育の研究家たちの言葉に耳を
傾けなければならないはずです。

たとえば、英語のプリント教材を周囲よりもずっと早く始めて
小学生の間に英検を3級、2級…と取っていったとしても
あるとき、日本語の表現力の部分で停滞してしまう時期が
くるように思うのです。
単語や構文をたくさん暗記していると解ける英語から
翻訳のような日本語の才能を求められる英語へ移行するのは、
プリント教材などで訓練で学んできた子には
とても大変なのではないでしょうか。

それよりも幼児期は
ブログ村の幼児教育のお母さん方が実践しているように
マザーグースや英語絵本の読み聞かせ
楽しい体験によってのみ
子どもは語学との良いつながりができるのだと思います。
脳そのものが、英語を心地よく感じて受け入れ、
やがて語学の才能として現れてくるのでしょう。

長くなったので、ラッタくんのレッスンの話は次回に書きますね。
にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る