虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ブロック遊びで、考えること、想像することが好きになる 続き

2017-01-01 08:09:33 | レゴ デュプロ ブロック

3歳0カ月~3歳3カ月の子たちのブロック講座の様子です。

光の当て方で、パカパカ動くきりんさん。

今日参加した子たちは、科学を取り入れたブロック遊びに夢中になって長い時間取り組む姿がありました。

おばけ屋敷(通路のようなもの)を作っておばけを映しだしたり、テレビを作って映すのもとても人気がありました

 

今日のレッスンでは次のようなことを親子で学んでいただきました。

■ 風、光、磁石、ゴムの働きを利用したさまざまなブロックでの遊び方。

■ 幼い子が自分でブロックを作るようになるための働きかけのコツと、ブロックの世界を広げるコツ。

■ 滑車やてこの働きを利用した作品の作り方。

■ 「転がる」「巻きあげる」「ジャンプさせる」「開閉」「前後にスライドさせる」「ビー玉の重さで動かす」「回転させる」などの動きを作りだすポイント。(3歳児でも簡単にできて理解できるレベルで)

 

アヒルで数遊びをした後でブロックで作る数の階段パズルにチャレンジ。

どの子も興味しんしんで取り組んでいました。

 

駅などにある両開きのエレベーター。

 

こうして3歳児さんたちが帰った後で教室に来た小学2年の●くんが残してあったこのエレベーターの基本をもとにして面白い作品を作ってくれました。

 

エレベーターの高さをもっと高くして、出入り口の窓の上部に達する階段を取り付けています。

 

そして、何を見せてくれるのかと思いきや、「消しゴムくんとブロックくんがエレベーターに乗りま~す」とのこと。

 

その後、反対側の窓からのぞいていると、スルスル上って行ったエレベーターから黄色いブロックくんだけが見えた時点でブロックくんをおろし、

さらにスルスルエレベーターを巻きあげて、窓の上部で消しゴムくんだけを降しました。

 

階段は、滑り台なのだそうで、最上階まで行き着いた消しゴムくんは、ブロックの滑り台を滑り降りてきました。

消しゴムくんとブロックくんが重なり合ってエレベーターに乗っていたのにはそんな理由があったとは……。

●くんの演出で、ちょっとしたショーを見ているようでした。

 

今日のブロック講座には2歳3カ月~4歳1ヶ月までの4名が参加してくれました。

今日、参加してくれている子はたまたま3名までが教室のグループレッスンにも参加してくれている子だったため(別の日は新規の方が多いです)、

基本のブロックの組み方や動かし方を教えると、すぐさま試行錯誤しながら(お母さんに手伝ってもらいながらしている子もいました)発展させていく姿があって面白かったです。

教えると、それを使って自分なりに発展させていく能動的な姿が頼もしかったです。

 

上の写真は4歳1ヶ月の☆ちゃん。

「エレベーターの見本」と「間に障害物を挟んで物が落ちるのを堰き止めておいて、障害物を取り除くと物が落ちる見本」を見せると食らいつくように見ていて、その後、それらを複合させて自分なりのアイデアで遊びだしました。

☆ちゃんが「こうしたい」と考えたアイデアは、「ハムスターを1匹ずつエレベーターに乗せて堰き止めてある板の上に降し、板を引っぱってハムスターを動く歩道の上に降ろして、歩道を動かす」というもの。

途中でエレベーターを2つ接続して、2段式のエレベーターも作っていました。

学んだことを発展させていく方法に次のようなふたつがあります。

 

■ 基本で学んだものをたくさん作って同じものを合体させて作っていく。

■ 基本で学んだものと別の基本で学んだものを複合させることで、それまでにない新しい機能を生み出す。

 

☆ちゃんは、自分の「こうしたい」という目的をイメージし、②の方法を駆使して、物を作りだすことができる力が育っているようです。

また、ストーリー性を持たせているところも素敵です。

 

3歳5カ月の●ちゃんのお母さんとの共同作品。

基本の輪ゴムの働きを使ってブロックを動かすアイデアを応用して、ハムスターの空中ブランコ風のおもちゃを作っていました。

シンプルな巻いた輪ゴムがもとに戻ろうとする力を利用してぶらさがったハムスターたちが、縦にぶらさがった状態から横にぶらさがった状態になって

まるでUFOがまわっている時のようなナベブタ状の形を作りだすことができていました。

ハムスターに働いている遠心力を見ることができる面白い作品でした。

この●ちゃんの発展のさせ方は、(ブロックから離れちゃいましたが)物の性質を理解して、それがどのような動きを生み出すのか知った上で、応用させて作品を作るという発展のさせ方です。

 

3歳4カ月の★ちゃんの作品です。

ペットボトルを使って水族館用のシャチを移動させる車の作り方を教えたところ、半透明のコップを使って中身が見える移動車を作っていました。

★ちゃんは、作り方を同じにして、似ている素材を使って作るという応用の仕方で発展させています。

発展のさせ方は、

この他に「次元」を上げていく(2次元を3次元に3次元を4次元に)といった方法、

ストーリー性を持たせる、

自分が作ってみたいものを学んだ内容を使って表現してみる、

などさまざまな方法があります。


ブロック遊びで、考えること、想像することが好きになる 

2017-01-01 08:01:39 | レゴ デュプロ ブロック

 レゴのデュプロブロックというと幼い子向けというイメージがあると思うのですが、わたしはこのシンプルなおもちゃの大ファンです。

ブロック講座でどうして小さいサイズのレゴを使わないのかといえば、レゴは形やパーツが多彩で、頭を使わなくても思い通りの形ができてしまうからなのです。

最初から動くように作られているパーツもたくさんありますから、動きを作り出すためにわざわざ科学的な力について学んだり、物の構造を探求したりしなくても、そういうものを購入すればいい、ということになってしまいます。

その点デュプロは、何の変哲もないレンガのような形が2、3種類あるだけです。

知恵を絞って、ただの四角い形にしか見えなかったものからあっと驚くような形や動きを生み出す面白さが絶妙なのです。

 

作品を見るだけで、新しい視点や思考の仕方が言葉を介さず伝わる良さもあります。

 

どういうことかというと、上の写真のようなブロック作品を見るだけで、真上から見た図、真横から見た図、正面から見た図を表現するとどうなるのか、直感的にわかる、ということです。

 

上の写真のくまでしたら、「ブロックの凸の1点だけをつなぐと、動きが生まれる」という事実から、

「それなら別のつなぎ方をしたらどうなるの?」

「つなぐ点を変えると、動く範囲は変わるの?」

「動くために隙間が果たしている役割は?」

といったことに子どもたちも目で気づいていきます。

「ああ、この動き方は踏切に似ている。踏切が作れるな」「ドアの開閉ができるな」といったことを思いつく子もいるはずです。

 

そうした気づきは、最初からそれに適した形に作られていて、そう動くようになっているものを買ってきたのでは生まれてきません。

ちょっと妙なたとえなのですが、主婦が毎日、料理を作っていく際にも同じようなことがいえると思うのです。

 

最近は便利な食材がたくさん売られていて、「○○料理長の八宝菜の素」とか、「卵があればすぐできるビビンバの素」といったものを買ってきて、

そこに書いてある通りに野菜を切ったり、卵を入れたりすればあっという間に、プロの味とまではいかなくても、そこそこおいしい料理を作ることができるようです。

でも、それを続けていると、毎日作っているという点では変わらなくても、だいこんやかぼちゃを買ってきて、その素材を使ってどういうふうに調理しようかと試行錯誤しながら料理の腕を磨いている方とでは、料理の腕前に開きが出てくるように思うんですよ。

子どもの場合、頭の使い方という点で、日々の遊びが大きく影響してくるのではないでしょうか。

できあがっているおもちゃに遊んでもらうのではなく、素朴なおもちゃに能動的に働きかけて、頭を使う喜びに目覚めるような遊びの体験を用意してあげたいものです。

 

だから、デュプロでなきゃいけない、ってわけではないのです。

ティッシュ箱でも、紙コップでも、輪ゴムでも、一枚の画用紙でもいいんです。

もちろん、いつものお散歩道だってかまいません。

それをさまざまな視点から眺め、活用し、自分を表現し、探求し、味わい、イメージをふくらませ、言葉で理解するといった経験を子どもにたくさんさせてあげたいのです。

幼い子向けのブロック講座では、親御さんたちに、そうした体験を子どもにさせるためのサポートの仕方を学んでもらっています。

どのような点に焦点を当てて関わっていったらいいのか、ブロック遊びを通して子どものどんな力が伸びるのか紹介していきますね。

 

① 「記憶したことを思い出す」のを楽しむ体験を。

その日見たもの、気づいたことをブロックで再現して遊ぶと、記憶を再現するのが楽しくなってきます。

たとえば、工事現場で働く車を見た後で、ブロックをバラバラと散らかして、手でガッとつかんで、上にもちあげるシーンを再現するだけでもいいのです。

そんなの創作じゃない、と思うかもしれませんよね。

でも、そうした遊びが楽しければ、次は、車はどのようになっていたのか、よく観察しようという気持ちが生じますし、バラバラのブロックの周りを囲って、より工事現場らしくしようと考えるようになるかもしれません。

作ることで、「夜は、工事現場はどうなっているの?」という関心につながるかもしれないのです。

とにかく、見聞きしたことを忘れてしまわずに、再現して活用し、そこからアイデアや次の予測を導き出すような頭の使い方ををするようになっていきます。

 

↑ (ロボットの)ハエです。

 

② 「課題を作り出す」ことが上手になります。

サイズへの気づきが数の増減の理解につながります。

 

物作りに親しんでいると、「もっと高くしたい」「本当に水が出てくるみたいに見えるシャワーのついているお風呂がつくりたい」など、日常の中で、「こんなことできないかな?試してみよう」という気持ちが起こりやすいです。

ものさしを使うのが難しい年齢の子でも高さや長さを簡単にそろえることができるのがデュプロブロックのいいところです。

また自然に同じサイズのパーツを扱うことが増えるので、そうしたサイズをそろえる作業が、そのまんま数の増減の理解につながりやすいです。

身近な大人が、トンネルや車庫、牧場の囲い、立体駐車場、お家などのシンプルな立体作品の見本をいろいろ作ってあげることも大事です。

 

③ 想像力を膨らませます。

ブロック遊びにいっしょに付き合うことで、子どもの想像力を広げるお手伝いができます。

たとえば、動物で遊んでいたなら、動物たちを調教してサーカスに出場させるようなストーリーで遊べるし、動物の住んでいる環境(ジャングルや砂漠や氷の世界など)を作って遊ぶこともできます。

パレードをして、音楽を演奏してもいいし、サファリパークを作って子どもと車に乗って見て回るのも楽しいです。

 

④ 科学的な力に精通します。

 

輪ゴムがあれば、デュプロブロック数個で、ブロック電車を連結できるし、開閉するドアも作れるし、知恵の輪のようなパズルも作れます。

体操人形も作れるし、野球ゲームも作れるし、さまざまな働く車も作れるし、回転する遊具も作れます。

磁石や懐中電灯にしても虫眼鏡にしても鏡にしてうちわにしてモーターや豆電球にしても、それを使って、幼い子でも簡単に

ありとあらゆるものが作り出せるところがデュプロブロックのすばらしいところです。

そうして遊ぶことでその働きに精通していくことができます。

 

⑤ 理由に対して敏感になります。

論理的に考えるようになります。

(写真は以前のものです)

くるくる回すだけで車が引っ張られるのはどうしてなのか?

ブロック遊びに動きを取り入れることで、疑問がたくさん生じて、理由を知りたいという気持ちが高まります。

論理的に考える力も育まれます。

 

⑥興味の世界が広がる。

(写真は以前のものです)

「清水の舞台から飛び降りる」なんてことわざがどうして生まれたのか、作ってみて納得した子どもたち。

歴史的建造物にしても、宇宙開発にしても、ブロックで気軽に作るうちに興味がどんどん広がっていきます。


まだ答えのない未知の答えを探しにいく 

2016-10-06 19:45:53 | レゴ デュプロ ブロック

下の記事は過去のものなのですが、青文字部分の話題は、今日のことです。

少し前に、ちょっとうれしい報告をいただきました。

抽象語の理解とワーキングメモリーの弱さが気になる子のための算数の支援

の記事の時は年中で、「わからない~」を繰り返していたAくんのお母さんから。

 

無事、小学校受験に合格したそうです。

1年前は、「わからない、わからない」と考えるのを避けていたたAくんですが、問題の一つひとつを手で操作しながら考えられるよう工夫してあげると、ちょっとずつですがねばり強く取り組むようになってきました。

Aくん、合格おめでとう♪

 

ブロック講座でいちごの宝箱の作り方を教えていた時のこと。

4歳のAくんが、貝殻や宝石の形のキラキラグッズを作ったばかりの宝箱に、あふれるほど詰め込んでフタを閉めようとしました。

ところが、フタは宝箱の内側にはめこむように作ってあったので閉まりません。

それを見たAくんのおばあちゃんが、「中に入れ過ぎているから閉まらないのよ。中に入れているのを少し出しなさい」とアドバイスしていました。

Aくんは、ひとつも取り出したくないほど、「宝をいっぱい入れたい」という気持ちが強かったようで聞きいれません。

そこでわたしは、Aくんといっしょに、「せっかく入れた宝をひとつも捨てないで、同時にフタがきちんと閉まるようにする方法」を考えてみることにしました。

 

「いちごの箱がもう数段高くなるようにブロックを重ねると、フタがきちんと閉まるようになった」という解決法というほどものではなく小さな小さな工夫ですが、こうした対応が、Aくんたち子どもに与える影響は大きいです。

普段の生活上のあれこれを学ぶ時や解答のある問題を考える時は、「中に入れ過ぎているから閉まらないのよ。中に入れているのを少し出しなさい」のように、

うまくいかない原因を知って正しい対処法を学ぶのはいいことです。

ただ少し間を作って、子どもが自分で理由に気づいたり、それを言葉にして問題を解決するのを待ってあげるともっといいでしょうが……。

 

ただ、ブロックや工作や自由遊びの場で、「こういう風にしたい!」という自分の中の願いや意志のせいでうまくいかないことにぶつかった時は、

「こういう風にしたい!」という願いや意志自体を帳消しにして、従来のやり方に従うばかりでは、子どもが頭を使う範囲が狭くなってしまうと感じています。

 

大人があるねらいで作ってあげたもので、子どもが突拍子のない遊び方をした時、今度は、その突拍子のなさを活かしつつ、最初のねらいを実現する方法をいっしょに考えてあげると、子どもは考える作業に主体的に参加するようになっていきます。

そんな風に接していると、子どもの中に生じたいたずら心もこうやりたいという欲望も、まだ答えのない未知の答えを探しにアイデアを練っていく動機になります。

 

同じ日にこんなことがありました。

2歳のBくんに上の穴からビー玉を入れて、横から差し込んだ棒を引き抜くと、ビー玉が落ちて行くというおもちゃを作ってあげました。

が、Bくんはビ-玉が落ちていくことには関心がなく、ビー玉を入れる穴にブロックの棒を差し込みたがっていました。

その後、わたしがひもを使って押したブロックがピョコンと飛び出すしかけやゴムを使ったおもちゃの作り方などを紹介していると、Bくんのお父さんが、それらを改良してこんな面白いおもちゃを作っていました。

 

真ん中のボタン(出っ張っているブロック)を押すと、「へぇ~ボタン」のように、心地よくポンポン押すとへっこんでは元に戻るのです。

 

ボタンの下に輪ゴムがしかけてあります。

 

ブロック講座で仕入れたアイデアを下地にして、Bくんの「上部の穴から押しこみたい」という思いを大事にしてあげている面白い作品だな、と感心しました。


大型フェリーで佐賀から神戸港へ と 両替ゲーム

2016-09-09 21:28:54 | レゴ デュプロ ブロック

年中の★くんと☆くんのレッスンの様子です。

最近、「船にはまっている」という★くんと大型フェリーを作って遊びました。

 

☆くんは宇宙と学校の怪談ブーム。

37歳になったら、宇宙まで続くエスカレーターを作るそうです。
今はペットボトルと紙コップで宇宙衛星作り。

 

ブロックの扱いに慣れている★くんは、少しだけ作り方のコツを教えると 、自分のアイデアも混ぜながらどんどん作っていました。

 

↑の写真は、「ひもを引っ張ると車を乗り込ませるための扉が上がる仕組みです。
作り方は、簡単です。

 

写真のようにひもを下の部分にはさんだブロックの扉を、ロックで作った枠に取り付け、ひもを上部に引っかけてからブロックでとめるのです。

子どもがとても喜ぶ仕掛けです。

 

★くんはできあがった船に大満足、「佐賀港を出発して大分経由で神戸港に着く」というストーリーで、船の検査をしたり、車や乗客を乗り降りさせたりして遊んでいました。

遊ぶうちに、半分泣きそうになって、「家でもこんな船が作りたい!おんなじのが作りたい!家でもこれで遊びたい!」と言いました。

★くんの話では、デュプロは家にもたっぷりあるけれど、お家にはブロックの基礎板があまりないということでした。

 

そこで、家でも大型フェリーが作れるように色画用紙を船の床部分のサイズに切ってあげました。
画用紙を床にした船作りは☆くんが手伝ってくれました。

 

でも★くんは船を作るだけでなく、動かして遊びたかったようなのです。

そこで、画用紙に輪ゴムを貼って、船の形の枠に装着できるようにしました。これなら、自由に動かして遊べます。

とはいえ、基礎板で作るより難しい上、作る時も遊ぶ時も心地よさが少し劣りはします。

 

★くんは少し不服そうにしていましたが、何とか納得して色画用紙の船の床を持って帰りました。

 

算数タイムの両替遊びの様子です。

 

黄色1枚と赤2枚が交換できます。

赤1枚と青2枚が交換できます。

黄色を3枚ずつもらって、よりたくさんの青を手に入れる遊びです。

 

この遊びに初めてチャレンジする★くん、☆くん。

最初はルールがよく飲みこめない様子で、黄色いコインを差し出して、「赤いコインを3枚ください」などと、自分の好きな要求を出していました。

が、失敗を重ねるうちに、両替の意味がきちんとわかってきました。だんだん面白くてたまらない気持ちになってきたようです。

 

溜めこんだ青を数えるふたり。

 

全て青に交換できてうれしくてたまらない様子の★くんと☆くんは、「次は緑や白のコインも入れて遊びたい」と言いました。

 

そこで、少しややこしいルール。

 

赤1枚と黄色3枚を交換。

黄色1枚と白2枚を交換。

白1枚と緑3枚を交換。

 

交換してもらうには、交換したいコインを差し出して、必ず欲しいコインの色と枚数を言わなくてはなりません。

赤いコインを3枚ずつもって、できるだけ多くの緑のコインを手に入れます。

 

せっせと溜めた大量の緑のコイン。

 

ふたりともがんばって数を数えていましたが、途中で疲れてしまった★くんが、あー疲れちゃったというリアクションをしてから、「ぼくは数えるのはやめるよ。数えないよ」と☆くんとわたしに宣言しました。

「じゃあ、★くんは0枚ね。数えないと数がわからないから、0枚取ったことにするね」と言うと、すると★くんは大慌てで、「1,2,3,4……と数え始めました。」

がんばって最後まで数えて、大満足。

もう帰る時間が来たというのに、★くんも☆くんも満面の笑みを浮かべて、「もう1回やりたい」と言っていました。


ブロックで作る数の分解を学ぶゲーム

2016-08-03 07:12:02 | レゴ デュプロ ブロック

数の分解を学ぶ算数ゲームをデュプロブロックで作ってみました。

子どもたちに大盛況で、

(帰宅時間だったので)もう一度やりたがるのを諦めさせるのにひと苦労しました。

 

ブロックを写真のようにブロック用の基礎板に取り付けます。

2人で遊ぶ時は、同じものを2つ用意します。

基礎板がない方は並べるだけでもOKです。

あひる3わをスタート地点からゴールにすべて到着させたら、勝ちです。

サイコロを振って、出た目の数だけ、アヒルを動かすことができます。

アヒルは3羽のうちどれを動かしてもいいし、

数次第で何羽動かしてもいいです。

 

たとえば、さいころで4が出たら、

1羽のアヒルを4つ進めて、ゴールに到着させることもできるし、

4の数を「1+2+1」と考えて、

1羽を1進め、もう1羽を2進め、もう1羽を1進めることもできます。

 

「同じ色と形の組み合わせを作ってみよう」というゲーム中。

2段にチャレンジしています。

 

お正月に遊ぶ手作りゲームの見本のひとつです。『忍者ゲーム』

 

3歳10ヶ月の★ちゃん、4歳2ヶ月の☆ちゃん、

4歳6ヶ月の●ちゃんのレッスンの様子です。

年長の★ちゃんのお兄ちゃんの◆くんと2歳2ヶ月の●ちゃんの妹の

◎ちゃんも参加しています。

 

クリスマス向けの劇に出演したという★ちゃん。

「それなら、劇場を作ってみようか?」というと大喜び。

劇場の前に長いすをセットしていたところ、◆くんが、

「こういう風に上から光らせるライトがいる」と言いながら、

ブロックで作った台の上に懐中電灯を乗せました。

そこで、透明セロファンでスポットライトの色を変える仕組みを作ることに。

 

◆くんの意見で、劇場の前に駐車場や飛行場がセットしてあります。

飛行機で劇場に来る人が……?

 

 

●ちゃんが絵具を使いたがったので、みんなで絵具遊びをした後で、

こすってお金を作ったり、

紙を挟んで立体的な形を作る道具で遊んだりしました。

 

 


デュプロブロックの乾燥機

2016-08-03 07:09:56 | レゴ デュプロ ブロック
レゴ デュプロ ブロックを写真のように組みます。
ビニール袋をブロックではさんだら「乾燥機」のできあがり♪

色紙のお洋服を入れてフーっと息を吹き入れると
洋服がくるくる回ります。

どうすれば よく回るのか工夫してくださいね。

デュプロブロックでつくる自動ドア

2016-07-29 06:50:22 | レゴ デュプロ ブロック

 

年中さんの★ちゃんと年長さんの☆ちゃんのレッスンで。

 

デュプロブロックには、

ボタンを押すとピンポーンとなるパーツがあります。

このパーツの横に「ドアが作りたい」という子がいたので、

自動で開くドアの仕掛けの見本を考えてみました。

 

特殊なパーツ(ピンポーンとなるパーツ)がなくても簡単にできるので

ぜひ作ってみてくださいね。

 

引き戸を作り寝かして使います。(滑りをよくするため)

 

ドアに輪ゴムをはさんでゴム一方を壁の端にはさみます。

ゴムを伸ばした状態で、上の写真の用に引き戸用の溝にひっかけておきます。

 

同じ壁のパーツをたくさん作って、それを組み合わせて

大きなお家を作っています。

 

★ちゃんと☆ちゃんのお母さんの話では、

同年代のお友だちは小さいサイズのレゴを購入して、

デュプロで遊ばなくなることが多い中、

ふたりは最近になってとてもよくこの大きなサイズのブロックで

遊ぶそうです。

 

どちらの子のお母さんも、

「小さいサイズのレゴで遊んでいる子どもの友だちを見ていると、

見本通りに作って、壊したくない……となっているようで、

作り方を工夫したり、発展させたりする姿をあまりみないのですが、

ずっとデュプロで遊んでいるうちの子は、

作り方や遊び方に工夫を凝らし、よく考えて遊ぶようになってきました」

とおっしゃってとても喜んでいました。

 

確かにデュプロで作品を作る時は、

シンプルだからこそ、

補助線を引きながら図形問題を解いている時のような

頭の使い方をする機会がよくあるのです。

おもちゃを買い変えて、どんどん難しそうに見えるものにしていくよりも、

シンプルな素材で、工夫の仕方や頭の使い方を

ひとつひとつ身に付けていってあげる大切さを感じています。

 


デュプロブロックで映画監督気分

2016-07-28 06:10:27 | レゴ デュプロ ブロック

映画監督になった気分で。

 

色違いのスポットライトがきりんたちに当たると、

スクリーンに幻想的な映像が浮かび上がります。

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今日のブロック講座の参加者は、

2、3歳児さんたちと5歳のお兄ちゃん。

 

基本のブロックの組み方や、

さまざまな動かし方などを学んでいただいた後で、

お母さん方に、それぞれの子は、どのような課題に魅力を覚え、

夢中になって取り組もうとするのか、

子どもたちの姿を通して学んでいただきました。

 

また取り組み方はどういったものか、今後の課題についてもお話しました。

 

2歳9ヶ月の★くん。

ブロックで1、2、3、4、5の塊を作って並べる立体パズルを

作ると、「ぼくもぼくも(やりたい)」とブロックに飛びついて、

1、2‥‥‥と並べ始めました。3の次に5の塊を置いてから、

「おかしいな」と気づいて、3と5の間に4を入れました。

「できた、できた」と上機嫌です。

 

「もっとするー」と意欲満々なので、

ブロックでテトリスのピースのような形を作って、

四角作りをするパズルを作ってあげました。

すると、それもさっさと解いてしまい、心から満足そうでした。

 

★くんは、通常のレッスンにも通ってくれている

エネルギッシュなやんちゃさんです。

前回のレッスンまで、お母さんを自分の意のままにコントロールするのが

すっかり楽しくなって、大騒ぎしてはお母さんを振り回していました。

そこで、お母さんに★くんへの関わり方を学んでいただきました。

 

↓の記事です。

お母さんを困らせてコントロールするのが遊びのメインになってしまう 1

お母さんを困らせてコントロールするのが遊びのメインになってしまう 2

お母さんを困らせてコントロールするのが遊びのメインになってしまう 3

 

今回のブロック講座では、

★くんお母さんは手出し口出しを控えて、

余裕を持った態度で★くんに接していました。

すると普段ならしつこくごねて大騒ぎする場面でも、

ちょっとアドバイスするだけで納得して聞き分けるようになっていました。

また、これまではお母さんと揉めることに注いでいた全エネルギーを

わたしの手本から学ぶことや、

先に紹介したような課題を解くことに使っていました。

 

★くんが夢中になっていたスライドする扉。

 

車を閉まった扉の前で待たせて置いて、

ボタンを押してから、ギーギーガチャンと扉を動かします。

そして車を渡らせてまた閉めます。

 

影絵のスタジオのセットにライトを当てるのにも夢中でした。

「やりたいやりたい」「ぼくもぼくも」と騒ぐ時、

「ちゃんと先生のお話聞ける?」

「その作り方習う?」などとたずねると、

「うん」と返事し、言葉に責任を持ってちゃんと学べています。

 

★くんのように

親や周囲を振り回すほどエネルギーが溢れている子は、

その使い方さえいい方向に導けば、

難しそうなことにも果敢にチャレンジし、

疲れることなく頑張りぬく力を育てていくこともできます。

そのためには、その子にとって、

「魅力を感じるレベルの難しさ」を持った課題を

環境にそろえてあげることも大切です。


ロボットアームをデュプロで作る (年少さんの成長 1)

2016-07-08 13:23:41 | レゴ デュプロ ブロック

前回のレッスンで、

教室のカニと遊んだ後で、ブロックでカニの手足を作る方法を習った年少のAくん。

お家で何度も作ってみた様子。

ブロックで「関節のように曲がる部分」を作る方法をマスターしていました。

 

教室に通い出した当初、Aくんは、「ママやって」とすぐに大人に頼って

自分はふらふらと教室を歩き回っていたり、

駄々をこねてお母さんやおばあちゃんを困らせたりする姿が目立っていました。

が、1年程の間に、いろいろなことが自分でできるようになったAくんは、

集中力のある我慢強い子に成長してきました。

 

カニのあしの作り方と同じ方法で作ったロボットアーム。

 

今回の教室でも、自分の思いつきを一生懸命形にしようとする姿と

うまくいかない時、知恵を絞って問題を解決する姿と

気づいたことや考えたことを言葉にして説明する姿は見られました。

 

ストローを吹いて玉を飛ばす道具を作ったAくん。

しばらく遊んだ後で、いいことを思いついたようでした。

 

次回に続きます。

 


過去のブロック講座の様子から (考えることが楽しくなってくるブロックとの関わり)

2016-06-28 07:43:21 | レゴ デュプロ ブロック

3歳0カ月~3歳3カ月の子たちのブロック講座の様子です。

光の当て方で、パカパカ動くきりんさん。

今日参加した子たちは、科学を取り入れたブロック遊びに夢中になって

長い時間取り組む姿がありました。

おばけ屋敷(通路のようなもの)を作っておばけを映しだしたり、

テレビを作って映すのもとても人気がありました。

 

今日のレッスンでは次のようなことを親子で学んでいただきました。

 ■ 風、光、磁石、ゴムの働きを利用したさまざまなブロックでの遊び方。

 ■ 幼い子が自分でブロックを作るようになるための働きかけのコツと、

ブロックの世界を広げるコツ。

 ■ 滑車やてこの働きを利用した作品の作り方。

 ■ 「転がる」「巻きあげる」「ジャンプさせる」「開閉」「前後にスライドさせる」

「ビー玉の重さで動かす」「回転させる」などの動きを作りだすポイント。

(3歳児でも簡単にできて理解できるレベルで)

 

アヒルで数遊びをした後でブロックで作る数の階段パズルにチャレンジ。

どの子も興味しんしんで取り組んでいました。

 

駅などにある両開きのエレベーター。

 

こうして3歳児さんたちが帰った後で教室に来た小学2年の●くんが

残してあったこのエレベーターの基本をもとにして

面白い作品を作ってくれました。

 

エレベーターの高さをもっと高くして、

出入り口の窓の上部に達する階段を取り付けています。

 

そして、何を見せてくれるのかと思いきや、

「消しゴムくんとブロックくんがエレベーターに乗りま~す」とのこと。

 

その後、反対側の窓からのぞいていると、

スルスル上って行ったエレベーターから黄色いブロックくんだけが見えた時点で

ブロックくんをおろし、さらにスルスルエレベーターを巻きあげて、

窓の上部で消しゴムくんだけを降しました。

 

階段は、滑り台なのだそうで、最上階まで行き着いた消しゴムくんは、

ブロックの滑り台を滑り降りてきました。

 

消しゴムくんとブロックくんが重なり合ってエレベーターに乗っていたのには

そんな理由があったとは……。

●くんの演出で、ちょっとしたショーを見ているようでした。

 

今日のブロック講座には2歳3カ月~4歳1ヶ月までの4名が参加してくれました。

今日、参加してくれている子はたまたま3名までが

教室のグループレッスンにも参加してくれている子だったため

(別の日は新規の方が多いです)、

基本のブロックの組み方や動かし方を教えると、

すぐさま試行錯誤しながら(お母さんに手伝ってもらいながらしている子もいました)

発展させていく姿があって面白かったです。

 

教えると、それを使って自分なりに発展させていく、能動的な姿が頼もしかったです。

 

上の写真は4歳1ヶ月の☆ちゃん。

「エレベーターの見本」と

「間に障害物を挟んで物が落ちるのを堰き止めておいて、障害物を取り除くと

物が落ちる見本」を見せると

食らいつくように見ていて、その後、それらを複合させて自分なりのアイデアで

遊びだしました。

 

☆ちゃんが「こうしたい」と考えたアイデアは、「ハムスターを1匹ずつエレベーターに

乗せて堰き止めてある板の上に降し、板を引っぱってハムスターを動く歩道の上に

降ろして、歩道を動かす」というもの。

途中でエレベーターを2つ接続して、2段式のエレベーターも作っていました。

 

学んだことを発展させていく方法に次のようなふたつがあります。

 

■ 基本で学んだものをたくさん作って

同じものを合体させて作っていく。

 

■ 基本で学んだものと別の基本で学んだものを

複合させることで、それまでにない新しい機能を生み出す。

 

☆ちゃんは、自分の「こうしたい」という目的をイメージし、

②の方法を駆使して、物を作りだすことができる力が育っているようです。

また、ストーリー性を持たせているところも素敵です。

 

3歳5カ月の●ちゃんのお母さんとの共同作品。

基本の輪ゴムの働きを使ってブロックを動かすアイデアを応用して、

ハムスターの空中ブランコ風のおもちゃを作っていました。

シンプルな巻いた輪ゴムがもとに戻ろうとする力を利用して

ぶらさがったハムスターたちが、縦にぶらさがった状態から横にぶらさがった状態になって

まるでUFOがまわっている時のようなナベブタ状の形を作りだすことができていました。

ハムスターに働いている遠心力を見ることができる

面白い作品でした。

 

この●ちゃんの発展のさせ方は、(ブロックから離れちゃいましたが)

物の性質を理解して、それがどのような動きを生み出すのか知った上で、

応用させて作品を作るという発展のさせ方です。

 

3歳4カ月の★ちゃんの作品です。

ペットボトルを使って水族館用のシャチを移動させる車の作り方を教えたところ、

半透明のコップを使って中身が見える移動車を作っていました。

 

★ちゃんは、

作り方を同じにして、似ている素材を使って作るという応用の仕方で発展させています。

発展のさせ方は、この他に「次元」を上げていく(2次元を3次元に3次元を4次元に)

といった方法や、ストーリー性を持たせる

自分が作ってみたいものを、学んだ内容を使って表現してみる

などさまざまな方法があります。