超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

咲 -Saki- 12巻/小林立

2013-12-25 14:55:35 | 漫画(新作)





















小林立「咲-Saki-」12巻読了。





















この12巻から全国大会の準決勝に入る訳ですが・・・
これがまた異様に面白かったですね
早くもピリピリと張り詰めた裏の読み合いが炸裂しまくっていて緊張感が半端ない
そういう意味合いでは通常通り順当に楽しめた印象なんですが、複線も多々敷かれてるので
相変わらず「これから」の模様にも期待したくなる構成がとても秀逸だなあ、と
部長の思惑の行く末、エースが先鋒という臨海女子の選択が後々どう作用していくか
有珠山高校が後半に実力派を出してくるという情報、そして絆の要素を感じさせる姫松女子の奮闘
どの高校も「このまま」の調子では行かなさそうな予感があって
それもあって続巻に期待したくなる仕上がりになっているかな、って
11巻は決勝に対する期待を煽ってくれましたがこの巻では目の前の準決勝に全力投球しています
その上でどの高校にも均等にドラマや複線を盛り込んでるのでかなり熱中出来る巻ではないでしょうか
相変わらず少年誌的なハッタリ描写があったり「燃え」演出にワクワクしたりと
面白さの維持・健在に関してはバッチリの巻でした
その上更にヒートアップしそうな予感もあって益々今後の展開が楽しみになりましたね。

これは12巻を読んで改めて思った事なんですが
この漫画は割と主役チームを贔屓してない、というか
過度に持ち上げずに、彼女らだけを目立たせずに他の高校も同じように「主役」のように描いてくれる
そういう真っ当さがあるなあ・・・って個人的には感じられました
なんでしょうね、
誰もが誰も真剣に頑張っていて
当て馬的な高校がない、出来る限りどの高校にも愛情を注がれている気がして
その「公平」な感覚があるからこそ素直に試合の行方に熱中出来るのかもしれません
勿論最後には主人公チームが巻き返すのが定石ですけど、安易にそう感じさせない絶望感もあって
その意味でも中々に白熱して感情移入が出来る部活ものに仕上がっているなあ、と
恐らく、メインの視点ではあるけれど
清澄だけが純粋に頑張ってるわけじゃない、清澄が中心って訳じゃない
みんながみんな真剣に戦った結果そこに想いの渦が発生したり独特のカタルシスが生まれていく
そういうある種の等間隔が読んでいて気持ちが良く爽快である要因なんじゃないかと
特に今回はそれを強く感じてしまいました。

そう感じられる要因を深く掘り下げていくと今回強豪である臨海女子の面々は
こういう部活漫画にありがちな(他校に対しての)驕りや慢心、または馬鹿にする心が一切なく
その上で決して見くびらない、絶対にこの子は自分に勝てないと思い込まない真摯な姿勢が光っていて
かつ他校の彼女らが自分らに迫って来た時には素直にその抗いに対して「嬉しさ」を覚える
その点に関しては割とこの漫画の個性の一つかな、と思いつつ
その点が今まででも随一と捻出されていたので必然的に爽快感も強かった内容でした
自分を追ってくる者に対して敬意と少しばかりの微笑を匂わせた辻垣内さんは勿論
自分より実力が下の者に一度やられても素直に学んだことを糧にしようと想う慧宇さん
その「隙の無さ」こそが臨海女子の無敵感を強めているんですが
ただただ圧倒的に強いんじゃなく、ストイックな姿勢があるからこそ今の位置に存在している
そういう事実を回想ではなく心情で読者に伝える手法に個人的には深く感銘を受けました
11巻でも不当に負けた高校の株を下げない方法論が見事だったり
誰も下げないし
誰も過信させない
少年漫画的メソッドを多様している作品ではありますが
必要以上にそこに染まらない距離感・・・が実はもう一つ秀逸な個性なのかもしれません
敵だけど、臨海女子のお二方は正直スタイルがめっちゃ格好良かったしね。
そんな彼女らの想い、姫松高校の絆、と他校にも順当に感情移入が出来るようになっているので
ここからの盛り上がりにも大きく期待が懸かる内容に仕上がってると思います
「真剣勝負」という言葉が相応しい充実の12巻目、
珍しく染谷まこの回想も最後の方で描かれてたり勿論主役チームに対する感情移入の隙間も十分
更なる激戦を予見させるシーンの数々に前巻に引き続き気持ちもアガった新刊でした。
まこの回想はベタながら少し涙腺に来てしまいました(笑
結果だけ見れば均衡は変えられなかったけど、それでも不利な状況から落ちる事だけは防げた。
そんなまこやタコスの尽力を部長がどう繋げて行くのか・・・にも期待ですね。
13巻も楽しみです。


個人的にこの12巻で何気に気に入ったのは姫松高校の上重さんですね
彼女意外と隠れグラマーっていうか、途中からそういう描写が少し目立つようになってきて
それがまず良かったのと(笑 あとは単なる噛ませにならずに最後まで抵抗し切ったガッツですね
姫松高校は決勝には進めないかもしれないですけど、彼女らの頑張りは十分伝わっていますし
それをしっかりと見られたことがまず嬉しいなと
枠的に考えると後半清澄の逆襲が始まるパターンかもしれませんが
個人戦3位を唸らせた、消えない炎を見せ付けた、ということ自体がある種の結実なんだと思います
健闘した彼女に安易に約束通りに罰ゲーム与えず花丸を書いてあげたチームメイトの優しさも良かった
姫松女子の面々も気が付けば絆を感じさせる描写が増えてきて個人的には良い感じですね
彼女にはそこまで着目してなかっただけに意外な活躍・そして掘り下げに良い気分にさせてもらいました
有り体ですけどああいう「最後まで諦めない」姿勢は王道ながらいいものですね
この先も姫松女子の絆を感じさせる描写があればいいな、と思いました

それと、解説の野依さんの存在は面白すぎですね(笑
今までになかったタイプのキャラクター造詣で出て来る度に新鮮です
実況の言葉がシンプル過ぎ&そのまんま過ぎて台詞が出る度にニヤッとしてしまう
その他にも相変わらず長野県大会の面々はちょこちょこ出てくるし
これから活躍するであろうキャラもちょいちょい顔見せ
有珠山の先鋒の子はあんまり活躍はしてなかったけど気弱で小動物のようなキャラ性が可愛かったり
目の保養的な意味合いでも相変わらず抜群だって思えたのも私的に良かったですね
まこも地味に可愛かったしね。

毎回の事ですが表紙・裏表紙・折り返しに2点、
巻頭と巻中にカラーが点在と美麗なカラーイラストもたっぷり見れます
しかも毎度違うキャラなのでバラエティに富んでて眼福なのが改めて良いな、とも感じました
出来るだけ多くのキャラをカラーに登場させよう、っていう気概を感じるのがいいですね
カバー裏の漫画も案の定きわどい衣装着まくりですし・・・(笑
ストーリーが面白いのは勿論ですが
可愛いキャラクターの演出に関してもやっぱりイイですねこの漫画は。
準決勝後半に向けての布石的な要素もありつつ単体でもキャラの姿勢の正しさに胸打たれる12巻目でした。
まだまだ全国大会の白熱は終わりません!















来月からはこの全国編のアニメが始まりますけど
まだ原作は準決勝の途中なんですよねー。期待したいですが実際どうなるかは未知数です。
でもまあ、原作の面白さを伝えるようなものになれれば十分だとは思いますが。
何にせよこれからも咲を取り巻くメディアには楽しませてもらえそうです。
みんなの「頑張り」が素直に伝わって来て好感触でした。




コメント (2)