▲ これぞ元祖火サス(2サス)! 映像化大成功! 映画「ゼロの焦点」
自由が丘大人の音楽教室の新沼健です。
「自由が丘大人の音楽教室」とは関係無い、映画・ドラマの感想、美味しかった料理、世相について思うことなどをこちらに書いています。
届いたDVD映画「ゼロの焦点」を鑑賞しました。
前もって松本清張の原作本を読んでおいたので、より興味深く鑑賞することができました。
文庫本にして470ページの大作ですが、本編はなんと95分。
余分を徹底的に削ぎ落とし、主人公・久我美子の独白を上手く入れつつスピーディに話は展開します。
クライマックスのラスト30分は原作を大胆に改変しながら原作以上に緊張感があり、映像化は大成功しています。
クライマックスは日本海の寒風吹きすさぶ「崖の上」で、まさしく火サス(2サス)の原点と言えます。
この映画が関係者に大いに影響を与えたのでしょう。それが良くわかる秀作でした。
原作本を読んでからの鑑賞でしたので、脚本の構成力に驚かされました。
あれだけ長い話を95分に凝縮して全く破綻せず、原作の味わいを残したままの、原作以上のクライマックスシーンにほとほと感心させられます。
脚本家としての橋本忍が実に偉大であったかがよくわかりました。
次は「砂の器」です。
これも松本清張原作で、原作本を読んでからDVDを鑑賞するつもりですが、これがかなり長いので、いつ鑑賞できるかわかりません。