さいとうゆたか法律事務所 離婚ブログ

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不貞による慰謝料請求訴訟の地裁から家裁への移送が認められた事例

2019-02-20 09:01:57 | 離婚の手続き

 人事訴訟法8条1項は,家庭裁判所に係属する人事訴訟に係る請求の原因である 事実によって生じた損害の賠償に関する請求に係る訴訟の係属する第1審裁判所 は,相当と認めるときは,申立てにより,当該訴訟をその家庭裁判所に移送するこ とができることなどを規定しています。

 最高裁平成31年2月12日決定は、同条項の適用に関し判断を示しました。

 同最高裁判決は、人事訴訟法8条1項の趣旨について、「その趣旨は,人事訴訟と審理が重複する関係 にある損害賠償に関する請求に係る訴訟について,当事者の立証の便宜及び訴訟経 済の観点から,上記人事訴訟が係属する家庭裁判所に移送して併合審理をすること ができるようにしたものと解される。」としました。

 その上で、「上記の趣旨に照らせば,離婚訴訟の被告が,原告は第三者と不貞行為をした有責 配偶者であると主張して,その離婚請求の棄却を求めている場合において,上記被 告が上記第三者を相手方として提起した上記不貞行為を理由とする損害賠償請求訴 訟は,人事訴訟法8条1項にいう「人事訴訟に係る請求の原因である事実によって 生じた損害の賠償に関する請求に係る訴訟」に当たると解するのが相当である。」に該当するとの判断を示しました。

 つまり、離婚訴訟において不貞のために有責配偶者に該当するかどうかが争われている場合には、その不貞にかかる慰謝料請求訴訟を地裁から家裁に移送することができると判断したのです。

 地裁と家裁とで期日が異なり不便であるなどの場合に今回の最高裁判決を活用し、離婚訴訟と慰謝料訴訟を同一の裁判所に集約することも検討すべきでしょう。

 

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面会交流の諸条件が満たされていないとして面会交流が認められなかった事例

2019-01-23 16:31:44 | 離婚と子ども

 

 札幌高裁平成30年2月13日決定は、夫が妻に対し子どもらとの面会を求めた事案において、面会交流を認めませんでした。

 原決定である札幌家裁平成29年11月8日審判は面会を命じています。

 ところが、札幌高裁決定は、子が監護親と面会することには子どもが非監護親から愛されていることを認識したり非監護親として子の状況を認識する上で大きな意義がある、特別な事情がない限り面会交流を認めるべきだとしつつ、原審で試行面会が行われなかったがために面会の具体的条件の検討が困難となっている、当事者間の信頼関係が形成されているとはいえないとして、面会交流を実施する諸条件が満たされていないので面会交流は認められないとしました。

 しかし、試行面会を拒否したのは妻でした。妻による試行面会拒否をも理由として面会交流を認めないという決定をした場合、面会交流をさせたくない側に有力な手段を与えることになりますので、到底妥当な判断とは言いがたいと考えます。ただし、この事例では、父が婚姻費用の支払いをしないなど、不適切な対応をしてきた経過もあるため、特殊なケースについての裁判例として理解すべきようにも考えます。

 

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DV被害者として住民票の写しの交付などが制限される配偶者を相手方とした訴訟や調停の申し立て方

2018-12-06 16:51:20 | 離婚の手続き

 DV被害者として行政に支援措置を申し出た配偶者については、行政において住民票などの写しの交付を制限することがあります。これは他方配偶者だけではなく、その代理人についても適用され、代理人ですら住民票などの写しの交付を受けられないことになります。

 そうなると、他方配偶者としては、離婚や面会交流などの調停や訴訟を提起するにも住所が分からないということになり、法的手続きに支障が生じかねない事態が発生していました。

 そこで、平成30年11月30日に最高裁は事務連絡を発し、訴訟などのあり方について方向を示しました。

 これによると、

1 当事者としては、住民票の写しの交付制限などがなされているため住所を記載することができない旨報告した上で、住所を記載しないまま訴状や調停申立書を裁判所に提出する

2 その上で、裁判所は、役所に調査嘱託という方法で住所について照会をし、住所を特定する

というやり方で訴訟の提起などをすべきことになります。

 細かいことを含めて一々法的手続きを強いることになる、結局住所情報について当事者らが裁判所から入手することを防ぐ効果的な方法がないなど、問題は山積していますが、それでも今後は上記の運用がなされることになります。

 相手方に要求をしたいものの、住民票写しの不交付により相手方の住所が分からない場合などには、弁護士に法的な手続きをご依頼ください。

 

 

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内縁関係の有無を争う方法

2018-11-15 13:44:01 | 離婚の手続き

 

 内縁関係の夫婦については、不貞などがあれば慰謝料が発生し、財産分与も発生します。よって内縁関係のあるなしはそれなりに法律的に重要ということになります。

 しかし、内縁関係では婚姻届の提出をしていないため、内縁関係があるのかどうかはっきりしない場合もあります。

 この点、東京高裁平成30年6月27日判決は、内縁関係の有無を、内縁関係不存在確認請求訴訟という形で争うことができるとしました。

 同判決は、「両者の間には、少なくとも、民法の財産分与の規定の類推適用に係る法律関係に関し両者の関係が内縁関係に当たるものであるか否かの争いに起因して現に紛争があるのであって、両者の間において上記の家庭裁判所における審判によって処理されるべきもの以外には当該内縁関係に由来する法律関係はないなどの事情があれば格別、上記の述べたところに照らすと、本件の訴えについては、確認の利益を肯定する余地はあるものというべきである」との判断を示しています。同判決は、内縁関係不存在確認請求訴訟により慰謝料や財産分与などの問題解決の基盤が形成されるので、そのような訴訟が認められるべきだとしているのです。

 東京高裁の判断ですから権威を持つ判断です。今後はこのような訴訟により問題を解決することもありうるでしょう。

 

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不貞のことを黙って締結した離婚協議書の効力が否定された事例

2018-11-14 14:42:02 | 離婚とお金

 離婚の際に、そこで定めた以外に債権債務はないという内容(清算条項)の離婚協議書を作成すると、不貞などの事実があったとしても慰謝料請求ができなくなるのが原則です。

 しかし、不貞をした配偶者が、他方に不貞について黙って離婚協議書を作成させた場合、離婚協議書の効力が否定されることがありえます。

 例えば、東京地裁平成28年6月21日判決は、夫が妻以外の女性と不貞をし、かつ、妊娠までさせていたにも関わらず、養育費などの支払いのみを定め慰謝料について取り決めのない離婚協議書が作成されたという事案について、妻には錯誤があったとして離婚協議書を無効とし、債権債務がないという清算条項にも関わらず慰謝料の請求を認めました。

 裁判所は、有責配偶者からの離婚が一般的に認められないこと、そのような場合の離婚には通常慰謝料などを伴うこと、夫が慰謝料の請求を免れ不貞相手の女性と再婚をするために離婚協議書を作成させたと思われることを根拠として離婚協議書作成について妻側に錯誤を認め、その効力を否定したものです。

 慰謝料を請求するかどうかは妻の自由ですから、有責配偶者からの離婚請求に応じて離婚する場合には一般に慰謝料を請求するので慰謝料の定めのない離婚協議書作成については錯誤があるというのはやや乱暴な議論のようにも思われます。そうはいっても、不貞の客観的事実があっても慰謝料請求ができないという落ち着きの悪さを何とかするための判決として妥当なものと評価できると思います。

 

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