日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

太刀 助宗 Sukemune Tachi

2018-07-13 | 太刀
太刀 助宗


太刀 助宗

 鎌倉初期に番鍛冶を勤めた助宗より少し時代の下る、鎌倉中期の一文字と鑑られる助宗の在銘作。生茎で、二尺七寸強、反り一寸一分強の、身幅広い堂々とした姿格好。刃文は一文字に多くみられる重花丁子ではなく、湾れに不定形な乱れが交じる程度の構成。もちろん一文字だから総てが重花丁子というわけではない、このような穏やかな作もある。地鉄が古調である。良く詰んだ板目肌に地沸が付き、映りは刃文の上に暗帯部があって鎬から平地中ほどまで乱れている。普通に考えて、こんなに長い太刀は扱い難い。馬上から振り下ろすのだといわれても、片手で扱うには重すぎる。本当のところはどうなんだろう。武士の象徴という意味合いで備えられていたのだろうが、これを備えることができる武士と言ったら、かなり位が高かったろうと思う。







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