ニヒル牛 石川あるの紹介日誌

『ニヒル牛』の店番石川あるの、作品紹介を中心にした日誌です。レンタルボックスと言われる事も多い昨今です。

池袋の路上で

2006年07月19日 | Weblog
一番始めに歌い始めたのが、この人だと言われてます。
ニヒル牛箱No121の青木孝夫さん。
もう20年前。
私はその頃、文芸座という池袋の映画館でバイトしていて、たまに彼を道で見かけていたのですが、どちらかというと苦手でした。
なんとなく、かっこ悪いしと。

それから5年後ぐらいに、全然別の方向から知り合いとなって、今も細く関係は続いています。
誰に読ませるのでもなく、こと細かに続けられている日記。
多分20年以上ずっと、人の眼も評価も、他人に対する悪意も、こびも無く、青木さんは歌ったり文章書いたり、絵を描いています。

私は、ヘンリーダガーというアウトサイダーの作家にやられて、それがニヒル牛を始めたきっかけの、大きな一つでもあったわけですが、青木さんというのは、一番、ヘンリーダガーの生き方に近い人だと思います。
青木さんが亡くなった後に(ごめん)その部屋から、誰の眼にも触れていない膨大なファンタジーが見つけられることは、むしろ当たり前なんです。絶対に書いてるし。

ニヒル牛の黒ボックスでの展示は、物に語りかける40男のギターに対する愛溢れるすごろく。販売物は『1万円台の国産ギターを、良く鳴るギターのように弾く秘訣カセット』
好きな人にはたまらない世界かと。
そしてあいかわらず、私には分からない世界かと。
コメント
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