blog-cafe

マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

文旦マーマレード

2008-02-25 12:30:19 | グルメ
 例年この季節になると、義妹から土佐文旦が届きます。
手のひらに乗り切らないほど大きい文旦を眺めていると、間近な春の到来を感じて嬉しくなります。

 日本の果物は、糖度の高さに商品価値があります。
しかし文旦の甘さは控えめで、初めて頂いた時には、その酸っぱさに目が中央に寄って口がすぼんでしまいました。
北国在住の私は、リンゴやメロンの味には精通していますが、南国の果物の味には馴染みがありません。

 ....文旦って砂糖をかけなければ食べられない果物なんだ....
と自分に言い聞かせながら頂き続けて3年目。
私はどうしても疑問を解決したくなって、段ボールに書いてある生産者組合に長距離電話をかけました。

 クレーマーではないことを強調しながら
「全然甘くなくて美味しくありません。どのようにしたら美味しく頂けるのでしょうか?これが文旦本来の味なのでしょうか?甘い文旦はないのでしょうか?」
正直に感じていることを話しました。
組合の方の対応は丁寧でした。
文旦の特徴や生産への熱意を聞かされ、私も納得させられました。
しかし住所氏名を明らかにした訳ではないのに、翌年からの文旦は、なぜか大変甘く美味しくなりました。
もしかしたら私の一言が生産者に届いたのかもしれません。
それ以来、とても爽やかな甘さと上品な春の香りを楽しんでいます。

 生鮮食料品を買い求めた場合、往々にして当たり外れはあるもので、それは仕方のないことだと思っています。
以前北海道から送られてきたじゃが芋の品質が、例年よりひどく劣っていたことがありました。
こんな年もあるだろうと諦めていたところに、大勢の消費者からの苦情に対応した生産者から、詫び状とともに新たなじゃが芋が届きました。
消費者の厳しい目が、生産者の姿勢や技術の向上に繋がるのは歓迎すべきことですが、厳しい自然条件下で生産されている野菜や果物の質が、常に一定の高品質を保てる筈がないのは至極当然な話です。
農家の方々のご苦労を想像すると、「おっ、儲けたぞ!」と小躍りして喜んだ自分を反省しました。


                
        
 出来たてほやほやの土佐文旦のマーマレードです。
果肉を食べた後の文旦の皮は、捨てずにマーマレードを作ります。
部屋中に春の香りが漂いました。