最近、「災害派遣、現場自衛官から上がる悲痛な声 なぜ政府は現場が活動しやすいように手を打たないのか」という、現役の自衛官が書いたとされる一本の記事が話題になっているようです。
見出しは以下の通りです。
1.被災地の実情
被災者に生活物資を法外な値段で売りつける輩/少し力をかけただけでボロボロになる遺体
2.相変わらずの装備品不足
ケガをしても抗生物質がない!/私物の携帯電話で連絡を取り合う隊員たち/懐中電灯も自衛隊員の私物/民間の建設機械を貸与してほしい/自衛隊に災害救助の予算はほとんどない/放射線防護服も絶対的に不足
3.10万人体制に問題あり
10万人体制の結果、交代部隊が確保できない/陸路で東北と九州を何度も往復する自衛隊員
4.装備品は能力に適した使い方を(74式戦車と無人機の例)
喧伝されたブルドーザーには向かない74式戦車/強力なサーチライトを生かすべし/米軍に頼らず自前の情報収集力を
5.隊員の生活例
現場で活動する自衛官のためにお願いしたいこと
著者は藤井源太郎と言う方で、この方はJBPRESSには3月18日付けと4月14日付けの計2本の記事しか投稿されていませんし、プロフィールにも「現役自衛官」ということしか書かれていません。所属も階級も不明ですし、そもそも「藤井源太郎」という名前も仮名でしょう。
JBPRESSはその正体を知った上で秘匿されているのだとは思いますが、その正体が「現役自衛官」では無い可能性等も完全に否定できるわけではありません。そのような可能性にも留意して読む必要があるだろうと思います。
とはいえ、その内容は読ませるものがあり、自衛隊の活動について多くの問題点が指摘されていて示唆に富んでいます。また、「1次派遣中に陸上自衛隊でも死者が出ました。災害派遣中に大量のご遺体を見て、いたたまれなくなっての自殺です。 」という情報はおそらく一般には報道されていないものであり、もし本当だとすれば重大なニュースだといえるでしょう。
自衛隊には何ができて何ができないのか、今回の大震災に際して使えた装備必要な装備は何で使えない装備は何か、課題と対応策は何か等。防衛省自衛隊は政府に対して適宜報告し、要望を出していることと思われますが、広く国民の間で認識を共有する必要があります。そのためには、以前のエントリでも書いたように、いわゆる公刊戦史を作成し公開するべきではないでしょうか。
参照:自衛隊「地下鉄サリン・イラク派遣・阪神大震災」関連書籍読了
***
この記事が掲載されたJBPRESSは論考型の記事がメインのインターネットメディアであり、国防カテゴリには将・将補クラスを含め多くの自衛官OBが記事を寄せられています。例えば今回の記事の一つ前の記事を書かれたのは岡俊彦元海将です。
もちろん記事の質にはバラつきもありますし、ある種のバイアスがかかっているものも多いとは思いますが、それでもなお自衛官OBがどのようなことを考えているかということを知る上で貴重なメディアだと思います。
見出しは以下の通りです。
1.被災地の実情
被災者に生活物資を法外な値段で売りつける輩/少し力をかけただけでボロボロになる遺体
2.相変わらずの装備品不足
ケガをしても抗生物質がない!/私物の携帯電話で連絡を取り合う隊員たち/懐中電灯も自衛隊員の私物/民間の建設機械を貸与してほしい/自衛隊に災害救助の予算はほとんどない/放射線防護服も絶対的に不足
3.10万人体制に問題あり
10万人体制の結果、交代部隊が確保できない/陸路で東北と九州を何度も往復する自衛隊員
4.装備品は能力に適した使い方を(74式戦車と無人機の例)
喧伝されたブルドーザーには向かない74式戦車/強力なサーチライトを生かすべし/米軍に頼らず自前の情報収集力を
5.隊員の生活例
現場で活動する自衛官のためにお願いしたいこと
著者は藤井源太郎と言う方で、この方はJBPRESSには3月18日付けと4月14日付けの計2本の記事しか投稿されていませんし、プロフィールにも「現役自衛官」ということしか書かれていません。所属も階級も不明ですし、そもそも「藤井源太郎」という名前も仮名でしょう。
JBPRESSはその正体を知った上で秘匿されているのだとは思いますが、その正体が「現役自衛官」では無い可能性等も完全に否定できるわけではありません。そのような可能性にも留意して読む必要があるだろうと思います。
とはいえ、その内容は読ませるものがあり、自衛隊の活動について多くの問題点が指摘されていて示唆に富んでいます。また、「1次派遣中に陸上自衛隊でも死者が出ました。災害派遣中に大量のご遺体を見て、いたたまれなくなっての自殺です。 」という情報はおそらく一般には報道されていないものであり、もし本当だとすれば重大なニュースだといえるでしょう。
自衛隊には何ができて何ができないのか、今回の大震災に際して使えた装備必要な装備は何で使えない装備は何か、課題と対応策は何か等。防衛省自衛隊は政府に対して適宜報告し、要望を出していることと思われますが、広く国民の間で認識を共有する必要があります。そのためには、以前のエントリでも書いたように、いわゆる公刊戦史を作成し公開するべきではないでしょうか。
参照:自衛隊「地下鉄サリン・イラク派遣・阪神大震災」関連書籍読了
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この記事が掲載されたJBPRESSは論考型の記事がメインのインターネットメディアであり、国防カテゴリには将・将補クラスを含め多くの自衛官OBが記事を寄せられています。例えば今回の記事の一つ前の記事を書かれたのは岡俊彦元海将です。
もちろん記事の質にはバラつきもありますし、ある種のバイアスがかかっているものも多いとは思いますが、それでもなお自衛官OBがどのようなことを考えているかということを知る上で貴重なメディアだと思います。
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