勉強の合間に読んでます。
今は亡き青木雄二さんの代表作、『ナニワ金融道』。
コテコテの関西系の絵にはじめはちょっとなじめなかったのですが、
ものすごく面白いです。「金が人生を変え、人までを変えていく悲喜劇」
を見事に描いています。
消費者金融を舞台にしたお話ですが、「世の中カネや」
(なぜかこのテの話には、関西弁がよく似合いますね)、という
弱肉強食の現代社会の本質を、鋭く暴いています。
筆者の友人にも、消費者金融で日常的に借金している輩が少なからず
いるので、人ごとではありません。
今の社会は何かおかしい!という青木雄二さんの情熱と、それに
裏打ちされた猛勉強の成果がひしひしと伝わってきます。そして1コマ
1コマに、大きな経済のうねりに翻弄されつつ、それでもたくましく
生きている庶民の人々に対する、作者の厳しくも温かい眼差しが感じられます。
せちがらい世の中です。自分が社会に出てからダマされないため、世の中の
仕組みを知っておくためにも、現代日本人にとっては、必読の書とさえ言える
のではないでしょうか。つまんない社会学の本なんかより、よっぽど勉強に
なります。
読むとア○フルやプ○ミスといった大手消費者金融でご活躍の優しそうな
お姉さま方が、途端に悪魔の手先に見えてきます(言い過ぎか)。なーにが
「あなたのために、親身になってご相談に乗ります」じゃい。調子いいこと
言って、早い話が「借金ノススメ」やないか!(いかん、またエセ関西弁に
なってしもうたがな…)