日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「ターナー 風景の詩」展に行ってきました(2018.6.15)@損保ジャパン東郷星児美術館

2018年06月16日 | 美術館・博物館
「ターナー 風景の詩」展に行ってきました(2018.6.15)@損保ジャパン東郷星児美術館



2日連続で西新宿に足を運んだ6月15日(金) 損保ジャパン美術館で開催中の「ターナー 風景の詩」展に行ってきました 
イギリスを代表する風景画の巨匠 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775~1851) 

この展覧会は 水彩 油彩 版画等120点を「地誌的風景画」「海景ー海洋国家に生きて」「イタリアー古代への憧れ」「山岳ーあらたな景観美をさがして」の四部構成で紹介しており 事前に「44才でローマに行ってから画風が変わった」ことを読んでおいたので興味深々でしたが とにかく彼の細かい技法に圧倒されました!! 特に「ヴィニェット」という小作品がすごいです どうやって描いたんだろう... この細かさは写真では伝わらないと思います 思わず拡大鏡をお借りして確認しました!! 
最もすごかったのは「シナイ山の雷」(エングローヴィング) 人間の数がすごいのにすべてきっちりと描かれているので驚愕です 
エッチング ライン・エングローヴィング メゾティントという銅版画技法も その違いを観察しました
 
また 海の絵 特に時化の海と船の絵は素晴らしく 若い頃にも美術館で見た記憶があります 海洋国家イギリスの作家ならではの 海との関係の深さがわかりますね
風下側の海辺にいる漁師たち、時化模様」の絵が特に気に入り 絵ハガキを買いました 時化(しけ)た海にこれから出てゆこうとする小舟の不安な様子が 黒い雲と寄せる波とともに描かれています

ターナーは44才で初めてローマに行ったとのことですが それ以前にも すでに行った方から話を聞いたり等しながら何点か描かれたものもありました(ヴェスビオ火山の絵等) 行ってから描かれたローマの絵を見て(「モンテマリオから見たローマ」等) この時代のローマの様子が分かりました ほんとに何もないのですね... この時ターナーは23冊のスケッチブックを持参して2,000点ものスケッチをしており 帰国後に描いたそうです 

ターナーの自画像は 若い時のものは脚色が多く美男子な描かれているとのことですが ウィリアム・アランが描いた晩年のターナーのスケッチが 実際の彼の風貌を知るのによいですね

また 晩年になるにしたがって 光の中に溶けるような色彩で描かれるようになってゆきます

ターナーは 76才で亡くなる前に 「今から無に還る」と言い残したそうです

このあと夜には「ウィーンと世紀末を彩った芸術家たち」のセミナーに行き クリムトやエゴン・シーレのお話等を聞きましたが シーレはわずか28才で 結婚した直後に亡くなったのですね 対照的で印象に残りました
 
ターナー 風景の詩」展(2018.4.24~7.1)は こちら

美の巨人たち」は こちら ← 今夜 2018.6.16 18時~BS で再放送されます!!


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