niceshotpeteの山旅

新潟県内外の山々を旅した記録です。山座同定に力入れてます。掲載した写真の何枚かはピクスタで販売してます。

8月18日 真夏の鎧潟。

2024年08月23日 | その他
かつて西蒲原には、大潟・田潟・鎧潟の三潟があり、早通川を通じて西川に流れていた。西川、中ノ口川に挟まれた三潟は、雨が降ると水が行き場がなく、悪水(湛水被害)となった。これを解決するため天井川の西川の下に排水路を作り、悪水を日本海に流す壮大な計画を立てた。


こうして昭和41年、干拓事業は完了し、鎧潟は、今は地名だけが残る広大な水田地帯となった。
田圃の間の水路には、潟湖時代の水生植物の生き残りを見ることができるそうだ。
天野 尚 氏は、鎧潟を愛し、
田植え前や直後の鎧潟の写真を残している。

ほんとは、同じような時間帯に行ってみたいところだが、なかなかこの時期の夕暮れの時間帯ってのんびり写真撮ってらんないので、稲の穂が実ってきた8月の鎧潟へ。



まずは土地改良記念碑の処から出発し、新川沿いに西川との交差地点まで辿った。

土地改良記念碑から、田圃の間を縫うように、鎧潟排水機場へ。

背景は弥彦山


右に尾根伝いに角田山

18mmでは、天野氏のような画角の写真は撮れない。



背後もず~と田圃

近年、この辺りが水害にあったなどという話は記憶にない。(知らないだけかも)。干拓事業は見事に成功している。
台風10号はどうだろう?何年も、新潟市は台風の影響を受けていない。

鎧潟排水機場手前に鎧潟干拓記念碑があった。







これでもかと言わんばかりに多くの碑が置かれている。

魚魂の碑


「技術の進歩を促すもの それは大衆が求める新しい幸福の充足である 鎧潟の干拓は成った 天保三年ころ 巻村ほか九か村開墾請願の公儀約定書にも 遠藤村始め三潟周辺村々魚鳥蓮根蓮肉等三潟内産業の儀はこれまでどおりとする とある 幾百年の昔この地に土着した我々の祖先及びその子々孫々は この鎧潟と共に生き 半農半漁の営みを続け 血と汗と骨とをこの土に埋めた 春耕の労がいたずらに多くて 秋収の喜びのない幾百星霜の生計は漁業によってささえられた そこに結ばれた先人の夢は 安んじて耕せる農地の追求であった 鎧潟よ 田んぼになれの叫びであった この土地で生をうけ この鎧潟とともに生きた心ある人々は長い年月この夢の実現に生魂を傾け尽した 技術の進歩とともに ついにその時は来た 大自然は改造された 鎧潟の魚鳥と湖水は歴史の一ページに跡をとどめて 永遠にその姿を消した ここに祖先以来我等をはぐくんでくれた魚鳥と湖水に無限の感謝を捧げるとともに 魚魂よ とこしえに安かれと祈る 
 歴史は人を生む 人は歴史をつくる 先人の血と汗の苦闘の跡を偲び 大自然の恵みを喜び 温故知新 後人の繁栄のためにここに解散する鎧潟漁業協同組合全員の名を石碑に刻んで後世に伝へる」(石碑記載のとおり)

この辺りまで来て、ふと、ここからも妙高山が見えそうだな、と気づく。
カシミール3Dで検証。碑の置かれた場所から。

焼山が隠れるので東に600mほど移動。大通川の近くから。

(倍率は違いますよ。念のため。)

記念碑を出て、北上。



飛落川を小さな橋で渡り、川沿いに鎧潟排水機場へ。


ここまでが、旧鎧潟。掘り直された大通川と飛落川に水を流し、間の土地に入り込む余剰な水を遮断。新川として、日本海へと、水が排出される。





ここから、すぐ新川沿いには出られないので田圃の間を通って新川土手へ。
べんてんばし

まっすぐは大通川。中央右奥から飛落川の水が排水機場を通って合わさる。

下流方向 新川



がいこばし

日にちは違うが、がいこ橋上から下流方向。正面は五頭山塊。


正面、右は菅名山塊


振り返ると一般車両通行禁止だって。来た方向には案内板無かったがなぁ??





次いで、ぼうぼうおおはし。





ぼうぼう。
茫茫。
果てしなく広々としているさま。
どこまでも続く、広大な水田の様子をぼうぼうと表現しているのだろう。
ただ、この場所より、もっと茫茫とした広がりを実感できる場所があるよなぁ。

橋の上で蛇が。熱中症かも。(笑)

 
はざ木も。

たがたばし


そうそう、田潟の左、「たぶの木」。美味しい珈琲が頂ける。
以前お邪魔した時に、越後山脈の一大パノラマ写真(店長撮影)が飾ってあったが、まだ飾ってあるのかなぁ?

田潟排水機場は工事中。

上流方向。

大潟


仲新橋
上流方向

下流方向

すぐ近くの新潟東西道路の高山ICを越えれば、西川との交差点はもうすぐ。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月14日 新潟市北区・ひょうたん池

2024年08月15日 | 蜻蛉
新潟市に16か所ある「潟」のうちのひとつ。阿賀野川の河口近くにある「ひょうたん池」(池と云う名前だが、潟)
地図右上のひょうたん池のマークの矢印付近まで車で行くと、突き当りに国交省の車。ここには駐車場は無いですか?と、無い事はわかってはいたが訊くと、自分の車を前に出して、後ろに停めてくださいと。助かった。
ひょうたん池の町側に堤防があり、そこに上がると、案内板がある。
かなり古びて、色が薄くなって写真も良く見えない。新しくしない?
コントラストあげて。

60年前。何年前に作られた案内板だろう?(あ、令和2年って書いてあった。4年前に作られたのに、もうこんなに劣化してるのか?)

堤防から僅かだが水際に降りられる場所がある。

睡蓮が咲いていた。トンボを主な目的で来たが、これは想定外。





さて、トンボ。何匹も飛んでいる。が、全てコフキトンボ?
16種以上もいるはずなのに?ちょっと残念。写真は後で。

睡蓮が見られる狭い場所以外、池をじっくり観察できる場所が無い。
堤防に沿って反対方向にも歩いてみたが、すぐに行きどまり。ここまでか?
駐車地点にもどり、地元の方に池の砂丘側に行けないか訊ねると、阿賀野川沿いに行けば、と教えて頂く。

池の堤防沿いの階段上ると、

砂丘に向かって舗装路。


振り向くと。なんだここまで車でくればいいのかと思ったが、あとで確認すると車は立ち入り禁止だった(人も?)。


舗装路はすぐに終わり、砂丘を上る。靴の中に砂が入るが気にしない。

砂丘側からひょたん池を。

獣道のような踏み跡があるのに気づいたのは帰る頃。
ズボン履いてなかったら、脛が傷だらけになる所だった。

最も池端まで行ける場所。

トンボは沢山飛んでいるが、やはりコフキトンボだけ。









細かな毛。



空港が近いからか、何度もヘリコが上空を舞う。

機体番号 JA15AR   新潟県消防防災航空隊が訓練しているのだろう。

砂丘をさらに進む。




新潟市中央区方向。一番高いのが日航ホテル。

海水浴場ではないので、ゴミの落ちていない砂浜。



釣り人が一人。

すると、
北側から飛行機が接近。着陸態勢。




機体番号 JA250J   ジェイエア エンブラエル E190



左下にトキエアも。



タッチダウン。

昼頃来れば、もっと多くの飛行機を見られるだろう。

蜻蛉が一種類だけってのが残念。


砂丘の海浜植物の名前もわからん。

この、パセリみたいのはなんて名だろう?

いずれまた。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月13日 昆虫

2024年08月13日 | 昆虫
昼に胎内市の蕎麦屋へ行くと、順番待ち。前に10人ほど。
入口の外で時間潰しに、昆虫を。

オニヤンマ♀が産卵中。


周囲が暗くて羽根がしっかり写らない。残念。

入口の表示

どれどれ?
(BGMは、ジョーズのテーマがいいかな)
うわっと!



背中の模様からすると、こいつは危険なキイロスズメバチ?
ただ、人気の蕎麦屋でいつも入り口前に人が多いので、人馴れ?してるのか?(まさかね)全く襲ってくる気配はない。好きなだけパシャパシャ。



次いで、モンシロチョウ。

白い虫が飛んで来て、白い花に止まる。(大リーグボール2号のパクリ)
前のグループが呼ばれたので、ここまで。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月11日  新潟市北区「十二潟」

2024年08月13日 | 野鳥
新潟市に16か所あるという「潟」のひとつ、「十二潟」へ。

ちなみに、新潟市潟環境研究所が定義する「潟」とは?

1 越後平野の湖沼のうち自然的要因により形成されたもの、および自然的要因により形成されたのち人工的改変を受けたもの。
2 「1」のほか、人工的に形成された湖沼のうち、暮らしや文化、生業など、人との深い関わりによって水辺の物質循環が維持されてきたもの。 

十二潟は、蛇行した阿賀野川の一部が残った三日月湖。
まずは十二潟近くの、阿賀野川沿いの水田で探鳥。
なかなか近くに撮影できる鳥はいない。
電信柱の上に猛禽。
トビかぁ。

水田の中にダイサギ。稲が伸びて首しか見えない。これは想定外。


そろりと近づくとダイサギも移動。



広い水田だが、そこに居たのは1羽だけ。隠れて見えないだけかも。


時間がもったいないので十二潟へ。

カモが。


アオサギ


すでに撮影したことのある鳥ばかり。
ちょっとテンション下がり始めたところに、突然。
頭の上を飛んで行く鳥。急いでカメラを向けると



白い体下面と褐色のネックレス。翼角で翼がしっかり曲がる。
ミサゴだ。初撮影。
戦闘機がお腹に爆弾搭載してるような、魚を運ぶ姿が見たかった。


目があった?
足が、ちょっとね。不気味。





よく、ピンポイントで僕の上に来てくれた。感謝。

お目当ての鳥はいない。
では蜻蛉。

コフキトンボ


これは初撮影
ハグロトンボ


黒いトンボは「神様の使い」なんだって。

さらに。
水生植物も、ここ十二潟の見どころ。
県内4か所しかないアサザの自生地のひとつだそうだ。
福島潟と越後丘陵公園は自生地??あとはどこだろう?

潟舟との大きさの比較。直径3cmくらい?




コウホネ




そして、ガガブタ。ちょっと可哀そうな名前って思うのは僕だけ?
直径1cmくらい。



こんな可愛い花なのにね。
ポツポツ雨が降ってきたのできょうは退散。また来よう。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真夏の福島潟風物詩 その4   ダイサギ カンムリカイツブリ ホオアカ カブトムシ など

2024年08月07日 | 野鳥
自然学習園から離れた潟端を歩いていると、
白鷺がお食事中。

嘴が黄色いからダイサギ。





潟端から少し離れた処にはカンムリカイツブリ。



カンムリカイツブリは冬鳥なんだが、福島潟を含む何か所かで繁殖が確認されている。でも、こう暑くちゃ、北へ渡るようになっちゃうかも??


ス~と潜ると、なかなか浮かび上がって来ない。


ミクリ


ホオアカ
首にかけた茶色のネックレスが同定のポイント。

この花はミソハギで正解?




トネリコの木には、なぜかカブトムシが集まる。
樹液が、カブトムシの好みにぴったりの味なんだろう。
木の下にも沢山落ちている。(死骸が。アリがセッセと)



暗かった。

トネリコの実

帰路。カワウが羽根を広げたまま佇む。広げたまま佇む鳥って他に知らない。
なぜ?

同じ場所でヨシゴイに出逢った、フォローしているブロガーさんの写真を拝見した。羨ましい限りです。
以上。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真夏の福島潟風物詩 その3    アサザ オニバス シジミ蝶

2024年08月07日 | 植物
アサザは浮葉植物。一時、絶滅危惧種に指定されたが、それに危機感を覚えた人々の努力で、今は準絶滅危惧種に格上げ?された。

朝になると花が開くからアサザなんだとか。


オニバス
北限のオニバス、ということで福島潟を代表する植物のひとつだが、今年のあまりの暑さにオニバス池のオニバスは壊滅状態。この気候が今後も続くと絶滅危惧種のランクが上がってしまうかも。現在は、絶滅危惧Ⅱ類(VU)。
自然学習の池では、多くはないが紫色の花が咲いていた。







 
 また、ヨシゴイを探して周囲を歩いていると、ヒラヒラとシジミチョウが飛んできた。
ベニシジミ



チャバネセセリが飛んできて

アザミに止まる。

羽根の五つの白斑。この斑が一列に並ぶのが、イチモンジセセリ。

続く。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真夏の福島潟風物詩 その2   蜻蛉

2024年08月06日 | 蜻蛉
潟や池の端を歩いていると、多くのトンボが見られる。
青いトンボを見たら、シオカラトンボ。黄金色ならムギワラトンボ。大きければオニヤンマ。細ければイトトンボ。くらいの認識しか無かったが、そうは問屋が卸さない。

コフキトンボ♂



写真撮ってるときはシオカラトンボと思って見ていたが、グーグルレンズがコフキトンボだと教えてくれた。
シオカラトンボ♂は、お尻?の黒い所がもっと長くて、複眼がもっと綺麗。

ムギワラトンボかと思ったら、シオカラトンボ♀



ムギワラトンボって、どんなんだっけ?

セスジイトトンボ♂


アカイトトンボ(そんな名前があるのか知らないが)かと思ったら、アオモンイトトンボ♀







チョウトンボもヒラヒラ舞っていたが、止まってくれないので撮れなかった。

ヒシ

オオヒシクイが渡ってくる頃、福島潟を茶色に染める。

ミツガシワ

柏手を3つ合わせた様だからミツガシワ。

続く。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真夏の福島潟風物詩 その1

2024年08月06日 | 野鳥
 走れるとわかってから、ランニングに明け暮れ、7月の月間走破距離は200kmを越えた。夕食後、信濃川やすらぎ堤を走って帰宅すると疲れて溜まってる写真を記事にすることもなく寝落ち。
まあ、大した写真もないんだけど。
数少ない写真の中から真夏の福島潟風物詩。
7月に2回と、8月4日に訪れた時の写真を纏めてアップ。
4日の狙いはヨシゴイ。日の出頃訪れた。さて、広い福島潟。ほんとに居る?
(最新の自然情報にはヨシゴイは載ってない。その前の情報には載っていたと記憶してるが・・・)

ギョギョシ、ギョギョシのオオヨシキリの大合唱も全く聴こえなくなった静かな早朝の自然学習園の池。
蓮は、まだ綺麗に咲いていた。






おっとっと。目標はヨシゴイ。蓮を撮ってる場合じゃない。
だが、なかなか現れない。



すると、1羽の鳥が飛んできて、蓮に止まった。



君の名は?
オオヨシキリ?コヨシキリ?
はたまたセンニュウとか?センニュウ類がこんなところにいるわけないか?
下腹の黒斑は、識別の役にたつのか?


過眼線が黒い?眉斑は明瞭とは言い難いが。黒い頭側線がある?

頭頂部の毛は、ずっと逆立つことは無い。

すると、こっちを向いて大口を開けた。

中は黄色。オオヨシキリの口中は赤。コヨシキリで正解かな。

だいぶ歩き回ったが、ヨシゴイは現れない。どこかに飛んで行ってしまったのか?
暫くすると、一人の若者が。
首に双眼鏡掛けてるので(当然そうだろうが一応)「探鳥ですか?」と訊くと頷いた。
ヨシゴイを探してると言うと、ここにも居るだろうが、早朝の〇〇〇に行けば高い確率で見られるとの事。
ついでにアマサギも見たいというと、〇〇〇橋近くの田んぼに居けば、とのさらに貴重な情報も。有難い。
そろそろタイムリミット。帰路へ。

その2以下、真夏の福島潟のアサザやトンボ、シジミチョウなど順次。
続く。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする