ハリス新任駐韓米大使、明日赴任…１年半の空席解消
7日午後、仁川空港を通じて入国する予定
海軍航空将校出身の太平洋司令官
アジア・リバランス、インド太平洋戦略など
深くかかわった「戦略家」として知られる
米国のハリー・ハリス新任駐韓大使が7日に正式赴任する。前任のマーク・リッパート大使が、昨年1月に離任して以来、空席だった駐韓米国大使の席が1年6カ月ぶりに埋まる。
在韓米国大使館は6日、報道資料を発表し、「ハリー・ハリス新任駐韓米国大使が2018年7月7日土曜日、韓国に赴任する」と明らかにした。今年2月にオーストラリア大使に指名された彼は、5月23日に駐韓米大使に再指名された。この背景には、マイク・ポンペオ米国務長官の建議があったという。朝米首脳会談など朝鮮半島をめぐる情勢の緊急性を考慮し、ドナルド・トランプ米大統領はポンペオ長官の上院承認聴聞会直前にハリス氏を韓国大使に再指名したとされる。ハリス氏は先月、米上院外交委員会の承認を経て、29日に国務省で就任宣誓を行った。
今年5月まで太平洋司令官を務めたハリス大使は、米海軍では4星将軍になった初のアジア系米国人で、日本系の母親と米第7艦隊の母港である日本の横須賀米軍基地で海軍中佐として服務した父親を持つ。1956年、日本の横須賀で生まれ、米国テネシー州とフロリダ州で育った彼は、1978年に米海軍士官学校を卒業した後、翌年海軍航空将校(NFO)に任官した。4400時間の飛行記録や海上パトロール、偵察任務など400時間以上の戦闘記録を保有している。彼は第6艦隊司令官、合同参謀議長補佐官、太平洋艦隊司令官を歴任した。
ハーバード大学ケネディ行政大学院とジョージタウン大学でそれぞれ修士号を取得したハリス大使は、米軍内の代表的「戦略家」に挙げられる。バラク・オバマ政権時代の「アジア・リバランス（再均衡）」戦略を実質的に指揮し、トランプ政権発足後はインド太平洋戦略案に深く関与したとされる。
保守性向の人物に分類されるハリス大使は、これまで北朝鮮と中国に強硬な立場を取ってきた。南シナ海に人工島を作った中国には「砂の万里の長城を築いている」と発言したり、北朝鮮の平昌(ピョンチャン)冬季五輪への参加を「魅力攻勢」だと警戒したこともあった。北朝鮮が核兵器を通じて朝鮮半島を赤化統一しようとするという立場も明らかにした。
ただし、米太平洋司令官から退いた後、先月開かれた上院外交委聴聞会では「韓米合同軍事演習の中断」方針を支持する旨を明らかにし、「私の経歴で初めて我々は平和が可能になった状況に置かれている」と述べ、注目を集めた。
韓国政府関係者はハリス大使の赴任を歓迎するムードだ。太平洋司令官時代から親交を重ねてきた人物がかなりいるうえ、彼は対話ができる人物だと評価されているからだ。
