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中国としては様々な面で、北朝鮮との関係改善が必要な状況だ。

2018-03-28 | 中国をよく知ろう

[ニュース分析]チャイナ・パッシングの懸念取り除き朝鮮半島の主導権への“意志”

登録:2018-03-28 05:16 修正:2018-03-28 07:09

6カ国協議の関係国とすべて接触 
王毅外交部長、特使の資格でロシアを訪問 
楊潔チは韓国訪問後に米国へ 
対米貿易戦争などの突破口見つめるための布石

中国の習近平国家主席//ハンギョレ新聞社

 中国の習近平国家主席が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長と電撃的に会ったのは、朝鮮半島問題から疎外されることなく、主導的役割を果たすという意志を表したものと言える。また、最近「貿易戦争」と台湾旅行法の可決などで、対米関係で困難な立場に立たされたことも影響したものと見られる。中国としては様々な面で、北朝鮮との関係改善が必要な状況だ。

 北朝鮮の核・ミサイル開発と中国の対北朝鮮制裁の参加で、朝中関係が最悪の状態で悪化したことをめぐり、中国内では朝鮮半島問題において影響力を失ったとの懸念が高まってきた。最近の南北首脳会談と朝米首脳会談の日程が相次いで発表される過程で、中国の存在感が目立たず、いわゆる「チャイナ・パッシング」への憂慮の声が高まったこともあった。

 このような状況で金正恩委員長が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領、ドナルド・トランプ米大統領との会談を控えた状態で、習近平主席と初の首脳会談を行った。中国としては、北朝鮮が中国の影響力から離れ、米国の友邦として中国牽制に乗り出すという見通しまで示された状況を一挙に挽回し、朝中の伝統的関係が堅固であることを再確認したのだ。2012年末の習近平主席の執権以来、ギクシャクしていた両国関係を一挙に復元しようとするシグナルだ。

 両国は水面下で、今回の首脳会談の実現に向けて速やかに動いたものと見られる。朝中関係の回復に向け、中国当局が最近、北朝鮮を非難しないという指針を伝えたと見る専門家もいる。「環球時報」は18日付の社説で、「朝鮮(北朝鮮)は尊重に値する国」や「北東アジアでは類を見ない高度の自主独立国」だとして、北朝鮮を異例的に称賛した。

 中国当局は、対外的には北朝鮮の核など朝鮮半島問題の解決に向けて、いかなる当事国同士の接触も歓迎するという立場を明らかにし、特に「北朝鮮核問題の直接的当事国」である北朝鮮と米国の接触を積極的に支持している。一方、北朝鮮の核問題解決に向けた6カ国協議の議長国として、究極的には中国も参加する6カ国協議の枠組みが避けられないと主張し、中国の役割を強調している。

 中国が今回の朝中首脳会談に際して、6カ国協議の当事国を対象に全面的な外交を繰り広げている姿も、このような脈絡で解釈できる。外交分野最高司令塔である楊潔チ政治局員は、28日から2日間韓国を訪問し、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長などと面会した後、米国を訪問する予定であることがわかった。

 王毅国務委員兼外交部長は27日から2日間、習近平国家主席の特使としてロシアを訪問する。中国外交部は資料を発表し、王毅国務委員がウラジーミル・プーチン大統領やセルゲイ・ラブロフ外相に会う予定だと明らかにした。5月初めを目途に韓中日首脳会議が推進されているだけに、日本との接触も近日中に行われることが確実視される。結局、中国は南北と米国、ロシア、日本など、6カ国協議当事国に対し、高位級チャンネルを幅広く稼動しながら、朝鮮半島外交の主導権を取り戻すために素早く動いている。

 これは、習主席がこれまで5カ月間、中国共産党第19回全国代表大会(党大会)と全人大を経て、権力集中が一層強化された指導部を発足させた後、米中貿易戦争の局面と共に、本格的に開始する「第二期外交」の断面とも言える。習主席は昨年10月の党大会報告で「中国特色大国外交」を強調し、「近隣諸国との善隣関係および同伴者関係を中心とする周辺外交の方針に従い、周辺国との関係を深める」としながらも、「責任感のある大国としての役割を引き続き発揮する」と明らかにした。

北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)


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