走りながら平壌を満喫/万景台賞国際マラソン
1,000余人もの外国人ランナーが参加
【平壌発=金里映】平壌で10日、万景台賞国際マラソン競技大会が開催された。大会には、今年1月と2月の予選を勝ち抜いた朝鮮の選手らと、ナミビ ア、南アフリカ、ルワンダ、ザンビア、中国、ジンバブエ、ケニア、エチオピア、中国・台北の選手ら、オランダ、ドイツ、米国、カナダ、フランス、イギリ ス、オーストラリア、日本をはじめとする50余の国と地域から来た1,000余人の市民ランナー(アマチュアランナー)が参加した。
競技は国内外選手部門と市民ランナー部門に分けられ、フルマラソン(42.195km)、ハーフマラソン(21.0975km)、10kmレースがそれぞれ行われた。
綾羅島にあるメーデー・スタジアムから一斉に出発した選手、市民ランナーたちは、綾羅橋、錦綾トンネル、凱旋門の前、錦綾第2トンネル、清流橋など を通る環状線で形成されるコース(10km)を走った。最高気温18℃、春の陽射しが降りそそぐ暖かな陽気の中、コース沿道にはたくさんの平壌市民たちが つめかけ、手を振ったり拍手を送りながら外国人ランナーたちを応援していた。外国人ランナーを激励しようと笑顔でハイタッチをする市民の姿もあった。
選手部門の競技結果は、フルマラソンで朝鮮のパク・チョル選手(男子)とキム・チヒャン選手(女子)が1位、エチオピアのネガッサ・カテマ・ベッケ ラー選手(男子)と朝鮮のシン・ヨンスン選手(女子)が2位、ケニアのムワンギ・ムレイティ選手(男子)と朝鮮のチョ・ウノク選手(女子)が3位を獲得し た。
市民ランナー部門の競技結果は、フルマラソンでオーストラリアのダウバー・トーマス・アントニー・デービッド選手(男子)とエストニアのスチェパ ノーバ・エカツェリナ選手(女子)が1位を獲得し、ドイツのタイッヒマン・フロリアン・トービアス選手(男子)とフィンランドのコルヨネン・アウラ・クリ スティーナ選手(女子)が2位に、ベルギーのバンデ・ルック・ニコラス・ピーター・カーリン選手(男子)とブルガリアのベン・テオドロ選手(女子)が3位 についた。
朝鮮では毎年4月、金日成主席の生誕日である太陽節(4月15日)に際して国内外の選手らと市民ランナーが参加する国際マラソン競技大会が平壌で開 催されてきた。一昨年からは外国人市民ランナーも参加するようになった。初年度は約200人が参加。昨年は初年度の3倍の600余人と大きく増加し、今年 はついに1,000人を超えた。海外で朝鮮観光を専門的扱う「コリョ(高麗)旅行社」や「ウリツアーズ」などといった旅行社が発売するツアーを利用して やって来た参加者が多かった。
米国主導で対朝鮮制裁が実施され、朝鮮に対する先制攻撃を想定した米南合同軍事演習が「過去最大規模」で敢行されるなど、朝鮮を取り巻く情勢が非常 にきびしい中、各国から訪れた外国人ランナーたちは、走りながら春の平壌を満喫し、平壌市民たちとのふれあいを通じて、西側メディアではほとんど報じられ ない明るく和やかな雰囲気を感じていた。
数多くの外国人ランナーを迎えて開催される同大会は、各国のランナー同士の友好を促進するとともに、朝鮮のマラソンを発展させるうえでも良い契機となっている。
(朝鮮新報)