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我々は世界各国の人々と共に、平和・発展・公平・正義・民主・自由という全人類共通の価値観を発揚し、世界の平和を維持し、世界の発展を促進し、人類運命共同体の構築を後押しし、手を携えて・・

2022-10-27 09:00:20 | 中国を知ろう!
 

外交部「第20回党大会が

中国と世界各国の友好的協力に力強い原動力」

人民網日本語版 2022年10月26日15:18
 
外交部「第20回党大会が中国と世界各国の友好的協力に力強い原動力」
 

外交部(外務省)の25日の定例記者会見で、汪文斌報道官が第20回党大会に関する質問に答えた。

【記者】中国共産党第20回全国代表大会(第20回党大会)が22日、成功裏に閉幕した。国際社会が第20回党大会を高く評価し、各国の指導者が次々に中国側に祝意を表した。これらの状況について、さらに教えていただけるか。

【汪報道官】国際社会は連日、第20回党大会に注目している。五大州の多くの国々の元首、政府首脳、政党や重要組織・機関の指導者が次々に電報やメッセージを寄せ、習近平氏が中国共産党第20期中央委員会総書記に選出されたことを熱烈に祝い、第20回党大会が成功裏に閉幕したことを高く評価した。

第20回党大会は中国の将来の発展のために前進の方向を指し示し、中国と世界各国の友好的協力に力強い原動力をもたらした。我々は世界各国の人々と共に、平和・発展・公平・正義・民主・自由という全人類共通の価値観を発揚し、世界の平和を維持し、世界の発展を促進し、人類運命共同体の構築を後押しし、手を携えて世界の素晴らしい未来を創造していく。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年10月26日

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本会議への出席を拒否した民主党は尹大統領の演説について、「我々が(世界的経済・気候)危機を乗り切れるのか、国民が期待と目標を持つには不十分で誠意がなかった」(キム・ソンファン政策委議長)と酷評した

2022-10-26 09:40:47 | 尹大統領は、おかしいね!
 

がらんとした169席…

前例のない野党第1党欠席の中での施政方針演説=韓国

登録:2022-10-26 06:04 修正:2022-10-26 06:56
 
尹大統領「経済・安保厳しい状況」…法定期限内の予算案議決を要請 
民主党のボイコット・沈黙デモにも、暴言に対する謝罪要求などに応じず
 
 
   尹錫悦大統領が25日午前、汝矣島の国会本会議場で来年度政府予算案に対する施政方針演説後、がらんとした共に民主党議員席の間を歩いている。民主党議員たちはこの日「暴言謝罪せよ」「野党弾圧中断せよ」などを要求し施政方針演説をボイコットした=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の就任後初の本予算に関する施政方針演説が、共に民主党のイ・ジェミョン代表を狙った検察の捜査に反発する民主党所属議員169人全員欠席の中、ほぼ与党議員だけで行われた。尹大統領は「経済と安保の厳しい状況を乗り越えていくのに与野党の区別はない」とし、法定期限(12月2日)内の予算案議決を要請したが、与野党が対立の一途を辿っており、予算案と政府組織法改正案などの国会処理に難航が予想される。

 尹大統領は25日、国会本会議場で開かれた「2023年度予算案に関する施政方針演説」で「全世界的な物価高、金利高、ドル高の流れの中、金融市場の変動性が大きくなり、経済の不確実性は高まった」とし、「韓国政府は財政の健全化を進めながらも、庶民と社会的弱者をより一層厚く支援する『弱者福祉』を目指している」と強調した。

 
 
   尹錫悦大統領が25日、「2023年度予算案」に関する施政方針演説を行うため、国会本庁に到着し、共に民主党議員たちが抗議の沈黙デモを行っている現場を通りすぎて接見室に向かっている/聯合ニュース

 尹大統領は来年度予算案について「政府がグローバルな複合危機にどのように対応し、どのように暮らしの懸案を解決していくかについて総体的な構想と方案を盛り込んだ」とし、「今、財政は厳しい状況だ。これまで政治的目的が先行した放漫な財政運用で財政収支赤字が急速に拡大した」と指摘した。これは前任の文在寅(ムン・ジェイン)政権の拡大財政基調を批判したものとみられる。また「来年度の総支出規模は639兆ウォン(約66兆円)で、2010年以後初めて対前年比予算を縮小編成した」とし、「健全財政の転換点になるだろう」と強調した。大統領室は来年度の政府予算案の3大キーワードとして、健全財政、弱者福祉、未来に向けた準備を挙げた。

 尹大統領が国会本会議場演壇に上がったのは、5月16日の「新型コロナによる損失補償追加補正予算案」に関する施政方針演説に続き、今回が2回目だ。当時、補正予算案は与野党合意で議決されたが、最近文在寅前大統領とイ・ジェミョン代表を狙った検察捜査が本格的に進められ、与野党の関係が悪化したため、今後の予算案審査と政府・与党主導の法案の処理に難関が予想される。尹大統領は今回の演説で「国会の協力が切実だ」として「協治」の代わりに「協力」を強調しており、演説に先立って民主党と正義党が求めた暴言問題に対する謝罪要求にも応じなかった。

 民主党議員たちは尹大統領が国会本庁に入場する際、中央ホール前の階段に集まり「野党弾圧中断せよ」などと書かれたプラカードを持って「沈黙デモ」を行った。本会議への出席を拒否した民主党は尹大統領の演説について、「我々が(世界的経済・気候)危機を乗り切れるのか、国民が期待と目標を持つには不十分で誠意がなかった」(キム・ソンファン政策委議長)と酷評した。パク・ホングン院内代表は議員総会で「民主党は国民の血税が無駄にならないよう来年度の国家財政予算審査にいつにも増して徹底的かつ強力に対応していく」と厳しい予算案審議を予告した。

キム・ミナ、イム・ジェウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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「ハンギョレ信頼報告書2022」は本紙ホームページ(www.hani.co.kr)にPDF版として全体公開されており、冊子としても限定発刊された。

2022-10-25 09:57:58 | 韓国文化

ハンギョレ新聞、韓国メディアとしては初の「信頼報告書」発刊

登録:2022-10-24 06:12 修正:2022-10-24 08:08
 
 
                                         「ハンギョレ信頼報告書2022」の表紙//ハンギョレ新聞社

 本紙が23日、国内メディアとしては初めて信頼報告書を出した。

 「ハンギョレ信頼報告書2022」と題された同報告書は、本紙が過去1年余りの報道の信頼性向上のために行った活動および結果などをまとめたものだ。本紙は2020年、従来の取材報道準則を拡大・改編し、取材報道準則の持続的履行と監督、改善のためにジャーナリズム責務委員会とジャーナリズム責務室を設置した。また「準則に関して発生した問題、議論、模範、勧告事項などを総合する『年次報告書』を作成し公開する」と準則に明示した。「ハンギョレ信頼報告書2022」はこれに沿ってつくられた初めての年次報告書だ。

 3部と付録で構成された150ページの報告書には、ジャーナリズム責務委員会が見たハンギョレ▽編集局の信頼回復努力および現況報告▽外部から見たハンギョレの信頼などの項目と、ハンギョレのメディア取材報道準則、「ハンギョレ多様性報告書2022」などが載せられている。1部「ジャーナリズム責務委員会が見たハンギョレ」には、本紙のジャーナリズム責務委員に委嘱された言論学界およびメディア専門家たちが本紙の記事と編集の方向性などに対してこれまで送ってきた批評文がテーマ別に掲載されている。「責務室通信」という題名の同批評文は隔週水曜日、本紙のイントラネットを通じて伝えられたが、これまで外部には公開されなかった。2部「編集局の信頼回復努力および現況報告」には、2021年5月から2022年6月までの約1年間、本紙内部でコンテンツの信頼と関連して起こった主要事項および処理結果などが書かれている。「訂正、謝罪報道」および後援制の現況、主なコンテンツ、開かれた編集委員会の活動内容などが主な内容だ。3部「外部から見たハンギョレの信頼」では、今年に入って進められた様々な機関の言論信頼度調査を本紙の観点で再構成した。

 付録「ハンギョレ多様性報告書2022」は、本紙構成員の人的現況を公開したものだ。米国のニューヨーク・タイムズは2017年から毎年「多様性と包容性報告書」をホームページにて公開する。ニューヨーク・タイムズの全社員と幹部の性別および人種の比率などを経営部署とニュースルームに分けて整理したものだ。「ハンギョレ多様性報告書2022」には本紙全社員および編集局記者の性別、年齢別、出生地域別分布などを初めて公開した。これによると、現在本紙構成員の性比は男性61.1%、女性38.9%となっており、部長級以上の幹部のうち女性の比率は20.0%、チーム長級以上に拡大した場合は28.2%だった。社員の年齢層は50代が36.4%、40代が35.7%で、40~50代が社員の70%以上であることが分かった。

 「ハンギョレ信頼報告書2022」は本紙ホームページ(www.hani.co.kr)にPDF版として全体公開されており、冊子としても限定発刊された。

クォン・テホ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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米国のドナルド・トランプ政権時の朝米交渉を妨害するなど、南北朝鮮の和解に否定的な役割を果たした。一体、それまでの間に何が起きたのだろうか。それを知ってこそ、尹錫悦政権の韓日安全保障協力の主張も・・

2022-10-24 11:35:39 | 歴史に照らして整合性を!
 

尹錫悦式「韓日安保協力」…連帯なのか、親日路線なのか

登録:2022-10-24 04:08 修正:2022-10-24 07:31
 
[ハンギョレS]地政学の風景 
朝鮮半島の平和と日本
 
 
日本の海上自衛隊は12日、三菱重工業神戸造船所で新型潜水艦「じんげい」の命名式を兼ねた進水式を行った=UPI・聯合ニュース

 北朝鮮のミサイル発射と核実験の試みを前に、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は連日、韓国と日本の安全保障協力をその対策の一つとして強調している。尹大統領が強調する韓日安全保障協力は、韓国内で極端な反応を呼んでいる。北朝鮮や中国・ロシアなどの権威主義体制に対抗する「自由民主主義体制の連帯」とも言われれば、朝鮮半島における日本の影響力を復活させる「親日」路線とも言われる。

 日本は、朝鮮半島などアジアの国家にこの二つの動力を両方持っている。日本が元来持つ地政学的な立地のためだ。ユーラシア大陸の東端の島国である日本は、西側の地政学における海洋勢力の要所と規定される地政学的な位置づけを持つ。西側の近代地政学を切り開いたハルフォード・マッキンダーの「外側の三日月地帯」、第2次次大戦後、西側海洋勢力の戦略の基礎を作ったニコラス・スパイクマンの「リムランド」に位置する典型的な国だ。

______________________
太平洋の覇権を揺さぶった島国

 世界の覇権を決めるユーラシア大陸の勢力の荒波を避けながらも、その先進的な文物を安定的に受け入れることができる。何より、海に進出することができる有利な位置にある。アジアにおける日本は、欧州における英国に比肩される地政学的な立地を有する国だ。日本は15世紀、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)以降の東アジアの国際情勢を決める主要国家として、中国と肩を並べていた。ユーラシア大陸勢力の侵攻から安全だった日本は、15世紀以降に全国を統一していた時期に、渡来した西側海洋勢力に一番最初に出会い、ユーラシア大陸勢力に対抗する海洋勢力の主要構成員に成長した。

 日本の地政学は、日本列島という地理的な条件にまず基づく。ユーラシア大陸から分離した日本列島は、合わせて37万8000平方キロメートルの小さくはない島国だ。英国やドイツより広い。北海道の最北端から琉球諸島の最南端まで、ユーラシア大陸を南北に3000キロメートルも覆っている。地理的な位置だけでも、ロシアから中国、朝鮮半島、台湾を経てフィリピンにまで直接的な影響を与える。

 日本本土の主要な4島は、4分の3が険しい山岳地帯だ。耕作可能な土地は国土の12%に過ぎない。しかし、温和で多湿な気候と肥沃な土壌は、高い農業生産性を有した。耕作可能な土地は、東京周辺の関東平野、大阪周辺の大阪平野、名古屋周辺の濃尾平野に集まっている。この地域が人口と文明の中心地だった。狭い地域の生産性の高い土地に集中した人口は、各地域における効率的な集産化を導いた。その一方で、3つの地域を中心に角逐する遠心化と分権化も進行した。

 15世紀までの日本は、ユーラシア大陸からの侵略からは安全だった一方、内部で激しい勢力争いを行う戦国時代で一貫していた。豊臣秀吉によって全国が統一され、徳川幕府という安定した中央政府が成立し、日本は人種・民族・言語的に安定し単一化された近代国民国家に向かう土台が急速に用意された。

 効率的な集産化が深まるなか、列島周辺の海路を利用した商業は、陸路に比べ大きな貿易量を消化し活性化した。徳川幕府時代に蓄積された日本のこのような産業潜在力は、開港により西欧の文物を消化し、爆発的に噴出した。ついには太平洋の覇権を米国と争う水準にまで上昇した。

______________
日本の4つの課題

 そのような過程で、日本に提起され、そして実現した地政学的な課題は4つだ。

 1つ目は、本土における中央権力と内部の統一。2つ目は、周辺の海域と島々に対する主権確保。3つ目は、日本本土に対する戦略的なアクセス経路に対する統制を通じた安全保障。すなわち、朝鮮半島と台湾だけでなく、サハリンや北方の諸島に対する統制を行うことにより、安全が保障されるということだ。4つ目は、必要な商品、資源、労働力を確保するため、軍事力あるいは交易力をシベリア、中国、東南アジアなど海外に拡張しなければならないことだ。

 日本は明治維新以降、このような地政学的な課題を追求し、最終的には米国との太平洋戦争まで辞さず、結局は敗戦した。第2次世界大戦以降、日本のこのような地政学的な課題は消滅したのではない。戦後の日本は、米国の安全保障の傘のもと、そのような課題を平和的、経済的に追求してきた。

 戦後の冷戦体制で米国が提供した安全保障の傘は、日本の伝統的な海域と周辺の島々に対する主権を保証し、朝鮮半島と台湾も潜在的な敵対勢力に移らないよう保証した。特に、米国が掌握した海路を通じて、日本は必要な資源や商品、労働力を安定的かつ割安に確保する一方、自らの経済力を全世界に投射した。日本を米国に次ぐ世界第2位の経済大国にした基盤だった。

 1990年代初め、社会主義圏の解体と冷戦終息にともない、日本の4つの地政学的な課題の追求は、異なる環境に置かれることになった。1つ目に、日本内部の経済発展と革新の動力が限界に直面した。米国の牽制により経済バブルがはじけた後、低成長が続き、国の財政の余力が低下した。特に、高齢化と人口減少は、成長と革新が停滞した社会に変えてしまった。

 2つ目に、中国の浮上と米国の相対的な弱体化により、米国はもはや日本に安定した安全保障の傘を提供できなくなり、そのような意思も失った。米国の安全保障の傘が不安定になると、日本としては、朝鮮半島や台湾が自分たちの安全保障の脅威にならないよう、直接統制しなければならないという誘惑と必要性を感じるようになる。

 日本は、20世紀初頭とは違い、朝鮮半島や台湾を直接統制する力量が減ったため、日本のそのような誘惑と必要性は、朝鮮半島に機会とリスクを同時に生じさせる。日本は、冷戦が終結した1990年代初頭、北朝鮮との国交正常化に先に乗りだすなど、朝鮮半島の平和と安全のための先頭に立った。しかし、30年が過ぎ、米国のドナルド・トランプ政権時の朝米交渉を妨害するなど、南北朝鮮の和解に否定的な役割を果たした。一体、それまでの間に何が起きたのだろうか。それを知ってこそ、尹錫悦政権の韓日安全保障協力の主張も、その正当性の有無を問うことができるはずだ。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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彼は「4・3事件は日本の植民地支配の責任とも結びつく歴史だ。日本人が、外国の歴史ではなく自分の祖母や祖父につながる過去だということを映画を通じて知ってくれれば」と語った。

2022-10-23 09:46:15 | 歴史に照らして整合性を!
 

ヤン・ヨンヒ監督

「記憶を失っていく母…日本人婿に打ち明けた済州4・3」

登録:2022-10-22 09:23 修正:2022-10-22 10:43
 
[インタビュー]ドキュメンタリー『スープとイデオロギー』ヤン・ヨンヒ監督
 
 
ドキュメンタリー映画『スープとイデオロギー』のワンシーン=アットナインフィルム提供//ハンギョレ新聞社

 日本で生まれ育ち北朝鮮に渡った兄たちと残った家族の話を撮ったドキュメンタリー『ディア・ピョンヤン』(2006)と『愛しきソナ』(2011)のヤン・ヨンヒ監督が、10年ぶりとなる新作『スープとイデオロギー』(20日韓国公開)で帰ってきた。スープはヤン監督の「新郎」に母が作ってあげた鶏のスープを指しており、イデオロギーは母が胸の中に埋めていた済州(チェジュ)4・3事件に触れている。亡くなった家族(父)の空白を埋めた新しい家族と、消されていた母の時間を、家族3部作の完結編に込めた。12日、ソウル銅雀区(ドンジャクグ)の映画館アートナインでヤン監督をインタビューした。

 「母は『韓国(南)は残忍だ』という言葉を若い頃からよく口にしていました。その時は母が偏狭なだけだとばかり思っていました。ところが、母の話が少しずつ長くなり、つながっていき、なぜそう言わざるを得なかったのか、なぜ北朝鮮を希望と考えるようになったのかを理解するようになりました」

 
 
ドキュメンタリー映画 『スープとイデオロギー』を演出したヤン・ヨンヒ監督=アットナインフィルム提供//ハンギョレ新聞社

 ヤン監督は2009年に父が亡くなった後、東京と大阪を行き来しながら、入退院を繰り返す母の世話をしていた。初めから母の証言をカメラに撮ろうとしていたのではない。「当初は、ぽつりぽつりと出てくる話が短すぎるので長編映画にする考えはありませんでした。家族の記録用か短編作品程度に使えると思っていたんです。自分の治療費まで節約して(息子がいる)北朝鮮に送金を続ける母とは、お金の問題で喧嘩した時間のほうがずっと長かった」

 遅々として進まなかった撮影が転換点を迎えたのは、「日本人婿」(生前父が絶対に許さなかった)が結婚を許してもらうために母に挨拶を来たときだ。母は長時間煮こんだ鶏のスープを婿にごちそうした。それ以降、家に出入りして済州4・3事件に関心を持ち質問を始めた婿に、15歳の時に幼い2人の弟の手を引いて密航船に乗ることになった故郷の済州について長い話を語り始めた。

 「母には済州島に婚約者がいたという事実、彼のために命がけでガソリンまで運んだ記憶、残忍な形で亡くなった婚約者と家族と隣人の話、すべて初めて知りました」。実はヤン監督は、1990年代後半の米国留学時代、歴史学者だった恩師の夫から、解放後に済州で起きた虐殺事件について聞いたことがあると語った。「その時は、間違って理解されているようだ、おそらく1980年の光州(クァンジュ)と混同されているようだと答えたのですが、20年近くたってから、実際にそのような事件があり、母が生存者だということを知ることになりました」

 
 
ドキュメンタリー映画『スープとイデオロギー』のワンシーン=アットナインフィルム提供//ハンギョレ新聞社

 映画には、2018年に母を連れて4・3事件70周年の犠牲者追悼式に参加するために済州を訪れたエピソードも入れた。母の初めての帰郷だった。「母は韓国に行くことを怖がっていました。もう民主化されて、4・3事件も政府が認めて、平和公園もできたのだと言っても信じませんでした」。若い頃は、北朝鮮を強く信じる母は何も知らないのだと思っていたが、韓国では銃刀で脅され追い出されるように日本に渡り、日本では数十年間差別されたことで、「心の故郷、祖国が本当に欲しかった人なんだな。つらいことがあった人ほど信じるものがなければ生きていけないけれど、母には北朝鮮が信じるものだったんだな」ということを理解した。

 とうとう帰ってきた済州で、母は言葉を失った。徐々に進行していたアルツハイマー病が急速に悪化したためだ。その姿が「『すべてを伝えたから、もうあなたたちに託した。私は忘れる』という誓いのように感じられた」とヤン監督は語った。母のカン・ジョンヒさんは1月に亡くなった。

 
 
ドキュメンタリー映画『スープとイデオロギー』のワンシーン=アットナインフィルム提供//ハンギョレ新聞社

 今回の韓国訪問に同行した夫の荒井カオルさんに出演の感想を質問したところ、「ドキュメンタリー監督と結婚する時から覚悟していた」と笑って答えた。彼は「4・3事件は日本の植民地支配の責任とも結びつく歴史だ。日本人が、外国の歴史ではなく自分の祖母や祖父につながる過去だということを映画を通じて知ってくれれば」と語った。

 映画の公開に合わせ、スクリーンで見せることができなかった撮影後の話を書いたヤン監督のエッセイ集『カメラを消して書きます』(マウムサンチェク刊、韓国で出版)も出版された。

キム・ウンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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