水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

十二月の詩(牛蛙)

2017年12月01日 09時01分02秒 | 低山ハイキング

 

           南禅寺境内(2017.11.23)

     牛蛙

  太鼓橋を響かせている牛蛙  惟之

  清流に鮴のはしこし掴み捕り

  水遣りに飛び込んで来し宵の蟇

  山頂や仲間五人と西瓜割り

  文月や瑠璃にかがようガラスペン

    誌上句会 兼題「鳥兜」

  赤丸で囲ふ検査や鳥兜   三枝子

  奥宮の暗がりのぼる鳥兜  惟之

  県境の標に絡む鳥兜    洋子

  大寺の裏参道や鳥兜    美枝

  薮中にともしび一つ鳥兜  秀子

  若き日の思い出の山鳥兜  テル

  蔓ひげば朱き顔出す鳥兜  初枝

  鳥兜神樹をよぎる風強し  近子

  蔓引けば同胞のやう鳥兜  紀久子

    やまびこ(十月号作品から)感銘・共鳴ーー私の好きな一句から

  夫に手を借りて天守へ若葉風  悦子

  上半身巣より溢れて燕の子   志津

  戸惑いもなく牡丹のくずれけり  鈴枝

  わだかまり箸すりぬけてところてん  布美子

  打つ鐘の余韻や峡の田植とき  敦子

  草の葉の天道虫に空広し  志津

  短夜を長し思ひ病み臥しぬ  節子

  沙羅の花雨の雫を珠と抱き  きぬ

  一駅は青葉の中を山手線  勝彦

  価値の解らぬ遺品土用干し  素岳

  眠る児のよごれぬままの祭足袋  布美子 

  いやいやを覚えし稚児ゆすら梅  里子

  梅雨空の己が手を見るチンパンジー  多喜子

  陶かえる仰ぐ目玉に梅雨の月  小鈴

  雨つれて音の暴れれる夜の雷  アイ子

  参拝は素足が決りかくれ里  惟之

     俳誌 嵯峨野 十二月号(通巻第557号)よr

  

  

   

 

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