羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

《模様替えするなら「室内カラースキーム」》だそうよ!

2012年03月23日 11時21分52秒 | Weblog
 2012年4月No.192日経「interesse」版が、本日3月23日付け日経新聞朝刊に挟まって配られた。
 2ページ目から、今日のブログテーマ記事が3ページにわたって、SPECIAL掲載されていた。
「これだ!」
 思わず食入るように読んでしまった。
《室内のベースカラーだけで100%、そこから色を加える、あるいは引き算してていくとこうなる》という例がイラスト付きで載っている。
 例、Aは白かベージュばかりの部屋、Bは同系色だけの部屋、Cはカーテンの色だけが浮いている部屋、Dは目立つ色合いのものが点在している部屋。
 それぞれ四例が示されていた。
 他にも、室内で使う色の比率まで%で示し、懇切丁寧に教えてくれる。
 最後のページには、少量加える色の選択方法が載っている。

 というわけで《カラースキームとは、住空間における床、壁、テーブルなどのインテリアを構成する各パーツの具体的な色を極めること》と知った。
 なぜ?
 それはね、快適な住まいの空間を演出することは、暮らしを豊か快適にするだけでなく、そこに住まう人の心身の安らかさ健やかさにとってとても重要な要素だ、ということを言葉にこそ出さないが、教えてくれているようだ。
「なるほど、それでわかった!」と膝を打った話がある。

 昨日のこと。我が家を建てた工務店のご主人から聞いた話だ
 話はこうだ。
 若いカップルが古めのマンションに引っ越してきた。古いから残っているのだけれど、六畳と四畳半の畳の部屋があって、襖をはずし二間続きで使っているらしい。ごく最近、その工務店のご主人は、マンションのオーナーを介して四畳半の畳替えを頼まれ、新しい畳をおさめたという。
 ところが若いカップルは、畳の色が気に入らない、と言ってきた。おどろいて飛んでいくと、なぜ「茶色ではないのか」と詰め寄られた。「だって、新しい畳は青いですよ」と答えると「そんな話は最初に聞いていないし」と言ったそうだ。すかさず「三ヶ月もすれば色は焼けて、茶色に変色しますよ」と答えた。すると「説明不足だ!」と語気を強めたそうだ。
 言葉を重ねたが相手は話をまったく受け入れてくれない、とご主人はぼやく。
 
 カップルが話す事情はこうだ。
 畳のある部屋にすみたくてその部屋を選び、茶色の畳に合わせて家具も用意し、インテリアの色をコーディネートした。だから四畳半の畳の色だけが青く浮いてしまってイメージが壊された、という理由。

「そんなこと言われたって、昔から新品の畳は青い物です」
 言わなくても解っている筈、というのがご主人の説。
 ところが最近では30年も40年も畳替えをしない家もあるらしい。それどころか畳の部屋は特にマンションから消えてしまって久しい。すると子ども頃から畳のある暮らしをしたことがなく、畳替えの作法など知らないまま育ってきた若者たちがすでに出てきている、ということなのだ。
 若い学生の一人暮らしだけでなく、家族と暮らす家々からも座布団が消えている時代だ。

 更に話を続ける。
「実際には茶色の畳はなくはないんです。床の間に敷く畳。また琉球畳ははじめから茶色系で、紙やビニール製の畳には茶色があるんですが、どれも値が張るんです。アパートには使えませんよ」
 そこで畳屋に相談すると、棚の上に放ってあって古くなったので色がついている畳表ではどうか、という提案を得たらしい。
 いまのところ話はそこまでで、とまっている。

 驚くなかれ、畳は変色することを知らない若いカップルが、育っている日本だ。彼らが一方的に悪いとはいえない。しかし、年配のおじさんの話も素直に聞かないといけない。
 すでに「物を知らないって、そういうことだよね!」とは言えない居住環境変化が、日本には起こっている。
 たしかに室内カラースキーム記事は、フローリング床の居間の模様替えがメインの話題だ。その方が一般的に広まっている住まい方なのだ。
 畳の部屋に住んでみたい!そう思ったカップルの感性は悪くない。だったらそこで「最初に説明がなかった」と言葉を発しちゃいけないでしょ。

「一生、そこに住むわけでなし、たかが借りてる部屋でしょ。そんなに色にこだわらなくてもいいじゃないかッ」
 ムッとなった年寄りが呑み込んだ言葉らしい。呑み込んだところが少し大人だったが、若いカップルにはカチンとくる。言葉にされなくても感じちゃうんですよ。見下された思いがのこってかたくなになった、と想像できる。
「インターネットで調べてみます」
 その言葉にも年寄りとしては我慢がならない。
「そこで突っ張って、インターネットに悪口でも書かれたらかなわないから、引き下がりましたよ。なんとか茶色の畳表を使って、張り直してもらいます」
 
 今朝は、「室内カラースキーム」の基準で、我が家の各部屋を見て回った。どの部屋も基準にはほど遠いようだ。こうしたことに無頓着な私は、使い勝手がいいという条件を満たした物をそばに置き、何時からあるのかもわからない物で間に合わせている。よく見れば、とんちんかんな色使いのまま平然とくらしているなぁ~、と思った次第。
 お蔭で我が家の畳も畳替えすることに決まった。
「今回は裏返しだから、替えるなら早めがいいわ。その後はとことん使ってすり切れてから替えるのよ」と、母が言った。
 
 はてさて、青畳は、日本の暮らしの心地よさの象徴だったのに。
 別れ際に工務店のご主人が言い残した言葉を思い出した。
「若者には、気をつけなさって。はい、ごめんなさいよ」
 年代で価値観も常識も暮らし方も、その差が大きく広がっている日本だ。
 今日の「室内カラースキーム」の記事を読んで、若いカップルの思いが透けて見えてきた。
 畳の部屋に暮らそう、と思い行動した気持ちは大切にしてあげよう。
 せめて、お互いに聞く耳を持ちたいね!
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