羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

温・冷・柔・固・溶・香・苦・酸・塩・甘・酒・色・艶、そして今からの季節は湯気!

2007年11月24日 11時45分26秒 | Weblog
 今日の「食彩の王国」は、江戸の‘はぜ’だった。
 今が旬。
 池波正太郎が通ったという天ぷら屋主人の話し振りが、なんとも味わい深かった。
 思う。
 板さんの腕をあげるのは、味が分かる客人の存在だ。
 その人が店に通ってくることで、磨きがかかる。だから「通」と言うのか?

 今日も、早めにお昼の準備をしていた。
 こちらは「たまねぎ+干しえびのかき揚げうどん」。
 部屋には揚げ物の匂いが漂って、画面上では‘はぜの天ぷら’、尻尾がピンと立って美味しそうだった。
「なんか差があるなぁ」と思いつつ、ついつい画面に気を取られて箸が止まる。

 さて、我が家の近くに食べ物専門のカメラマンが住んでおられた。
 とくに和食を中心に撮影するのだと聞いた。
 その方の家には、相当な和食器のコレクションがあるという。
「撮影でいちばん苦心するのは、タイミングなんです。その料理がいちばんおいしい瞬間にシャッターを切るんです。色艶・香りはもちろん、あたたかいものはほかほか感を、冷たいものはひんやり感を、湯気が立つものは湯気の形のいい瞬間をおさめないといけない」と仰せになった。
 いつも思う。
「お酒が飲めない人は、味をとやかく言う資格がないんじゃないか」って。
 これ、自分のこと。

 冬の季節の昼食には、作りたてのかき揚げうどんがいい。
 なんて、ささやかな喜びに浸りながら、「はぜ」の物語を見てしまった。
 ごちそうさま。
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2 コメント

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お酒と料理 (Deoa ライヒ)
2007-11-24 12:34:10
>「お酒が飲めない人は、味をとやかく言う資格がないんじゃな>いか」って。これ、自分のこと。

そうは、おっしゃいますが、味がわからなくなるまで呑んじゃったらダメだと思います。←これ自分のことです(苦笑)

友人にフリーの写真家がいて、先日はじめて彼が撮った広告用の食べ物の写真を見せていただきました。味のみならず、温度や匂いまで感じられるような写真。本当においしそう!! さすがプロ。彼は実は料理の腕前もプロ並み。何度かお酒にぴったりの手料理をご馳走になりました。その彼、実は下戸なのです。しかし酒の肴の類いは大好きだそうで、よーくコチラの気持ちを分かっていらっしゃる。お酒が呑める呑めないでなく、これは天性のものかもしれませんね。

また知人に作り酒屋の家系の人がいて、代々当主はなぜか下戸なのだとか。酒に呑まれずに客観的に味が判断できていいのでしょうかね?



薀蓄? (羽鳥)
2007-11-25 19:19:23
なかなかに薀蓄のあるお話、ありがとうございます。
何を隠そう、子供のときから好きだった食べ物は、酒の肴でした。甘いものを美味しいと思えるようになったのは、中学生になったころ。それまではお酒は飲みませんでしたが、滅法辛党でしたの、ふふふっ。
サラミ・塩辛・数の子・からすみ・チーズ・くさや他、大好物でしたね。お酒に合うものは美味なる物が多いですよね。そうそう昆布の佃煮をサンドイッチにしてたくらいですから。ところが今や甘党で~す。

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