朝日新聞 be「はじまりを歩く」は「フォレストコーヒー(ロタ島〈北マリアナ諸島〉)「いにしえの種 密林で育まれ」
ここは、第一次世界大戦勃発の年・1914年(野口三千三先生の生まれた年)から太平洋戦争終結まで、日本の委任統治下にあった。
その島の密林に自生するコーヒーのお話だ。
日本統治下、多くの日本人移民がこの島に渡った。
『品種からみて、当時の日本人が持ち込んだものの可能性が高いでしょう』
UCC上島珈琲のコーヒー栽培のスペシャリストの中平尚己さんの話。
それが野生化して、密林に残っている、感動的な話だった。
明治期のブラジルはもとより、戦時期のロタ島(北マリアナ諸島)に暮らした日本人移民の苦労を偲びつつ、珈琲文化を味わってみるかなー。
・・・・・そういえば、私の父は珈琲が好きだった・・・・・
懐かしく、続きを声に出して読む。
読み終わって、昨年の晩秋〈銀座・創業百十年 カフェーパウリスタ〉でご馳走になった一杯の森の珈琲を思い出した。
珈琲の香にむせびたる夕べより
夢見る人となりにけらしな
吉井 勇「酒ほがひ」
『日本のコーヒー界の歴史と文化を創った カフェーパウリスタ』冊子より