羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

『昭和史』半藤一利

2009年08月21日 11時54分58秒 | Weblog
 単行本として出版されたとき、読みそこなった本が、文庫本の体裁で刊行された。ありがたいことこの上ない!
 今度は直ちに手に入れた。
 本の名は『昭和史1926~1945』と『昭和史1945~1989 戦後篇』半藤一利著 平凡社ライブラリー 上下巻である。

 授業で語る形式で書かれていて、非常に読みやすい。
 なにより‘昭和’の見通しがよくなりそうな気がする。

 ところで、時、衆議院選。
 変革、解体、その気配が一つの流れになっている。
 今朝の日経新聞朝刊では、「民主 圧勝の勢い 三百議席超が当選圏」衆院選情勢調査結果が賑々しく一面を飾った。
 先日、行われた各党党首討論の席でも、鳩山由紀夫・民主党代表は、時期総理であるかのように他党党首たちの質問攻めにあっていた。
 
 いずれにしても、今月末の選挙結果を得てどなたが総理になるにしろ、日本の行く末を決定する選挙であることは間違いない。
 そして歴史の大きなターニングポイントになる選挙である。

 さて、そんな折、冷夏に誘われて読書がしやすいこのごろ、先の本を読んでいる。
 昭和初期、鳩山代表の祖父である鳩山一郎は、その後の日本の国防を揺るがす大事件に、野党としてかかわった話の顛末が書かれていた。
 ここで問題になった「統帥権干犯」とは、《軍の問題はすべて統帥権に関する問題であり、首相であろうと誰であろうと他のものは一切口出しできない、口出しすれば干犯になる》同、50㌻。二・二六事件の黒幕とみなされた北一輝が考え出し、野党に教え込んだいわれいる。
 犬養と鳩山はこの問題を取り上げて国会で気焔を上げたとある。

 半藤氏によれば、「この辺が、昭和史のスタートの、どうしようもない不運なところ」。
 更にウォール街の不況をどうのように乗り切るのか、満州事変へと歴史は動いていったと書き進んでいく。

 今の時勢とかさねて読むと、歴史をおろそかにしてはならない、と思う。
 時の流れと言うものは恐ろしいものだ。
 しかし、本当は誰が歴史をつくっていくのだろう、と問いかけずにはいられない。
 まずは冷静に一票を投じましょうぞ。
コメント
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