4月24日付けの朝日新聞夕刊の文化欄をお読みになった方も多いと思う。
「カルチャ場」に「歌舞伎座の一幕見席」の話が載っていた。
右側にあった春風亭小朝師匠が「7年ぶりに歌舞伎座で独演会」を行う記事に連動したものだろう。
歌舞伎座で落語を聴く体験がないだけに、いったいどんなことになるのだろうかと興味深い。
それはそれとして「一幕見席」の話。
ここは、歌舞伎座の4階席。この一幕見席は、1・2階席の上席や3階席とも入り口が異なる。急勾配の階段をぞろぞろと昇っていくのだ。着いた先は天井に頭がぶつかりそうになる空間。その上3階席ですら移動することはできない。
料金も上席に比べて一桁違う。
記事には「華やかさとは無縁 道場の空気も」とある。
まったくそのとおりで、そこの観客は通人が多い。舞台の頃合をみて屋号の声をかける「大向こうさん」と呼ばれる人の声が、すぐそばで聞こえる席でもある。
外国人や学生とおぼしき若者の姿も見かける。
歌舞伎見物ともなれば一日仕事になる。しかし、この席ならば、ちょっと時間が空いたときにふらりと入って、一幕見て仕事に戻ることも可能だ。
記事にも書かれているが、地上30メートルの場所なので、花道の七三のあたりまでしか見ることは出来ない。しかし、間口27・5メートルの横長舞台を見渡せるので、役者の立ち位置やせりふ・声、そして振りなどよくわかる。
ここには物見遊山ではなく芝居を純粋に貪欲に見ようとする人が集まってくるだけに、記者は「道場」の空気が漂っているという。
「常設幕見席」という響きには、格差社会の下流志向とはまったく異なる美意識と価値観とプライドがある。
建替えの話が出ている東銀座の歌舞伎座から「一幕見席」は、なくなってしまうのだろうか。それが心配だ。
「カルチャ場」に「歌舞伎座の一幕見席」の話が載っていた。
右側にあった春風亭小朝師匠が「7年ぶりに歌舞伎座で独演会」を行う記事に連動したものだろう。
歌舞伎座で落語を聴く体験がないだけに、いったいどんなことになるのだろうかと興味深い。
それはそれとして「一幕見席」の話。
ここは、歌舞伎座の4階席。この一幕見席は、1・2階席の上席や3階席とも入り口が異なる。急勾配の階段をぞろぞろと昇っていくのだ。着いた先は天井に頭がぶつかりそうになる空間。その上3階席ですら移動することはできない。
料金も上席に比べて一桁違う。
記事には「華やかさとは無縁 道場の空気も」とある。
まったくそのとおりで、そこの観客は通人が多い。舞台の頃合をみて屋号の声をかける「大向こうさん」と呼ばれる人の声が、すぐそばで聞こえる席でもある。
外国人や学生とおぼしき若者の姿も見かける。
歌舞伎見物ともなれば一日仕事になる。しかし、この席ならば、ちょっと時間が空いたときにふらりと入って、一幕見て仕事に戻ることも可能だ。
記事にも書かれているが、地上30メートルの場所なので、花道の七三のあたりまでしか見ることは出来ない。しかし、間口27・5メートルの横長舞台を見渡せるので、役者の立ち位置やせりふ・声、そして振りなどよくわかる。
ここには物見遊山ではなく芝居を純粋に貪欲に見ようとする人が集まってくるだけに、記者は「道場」の空気が漂っているという。
「常設幕見席」という響きには、格差社会の下流志向とはまったく異なる美意識と価値観とプライドがある。
建替えの話が出ている東銀座の歌舞伎座から「一幕見席」は、なくなってしまうのだろうか。それが心配だ。