羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

JR東海の素敵なサービスと野口体操講座受講

2006年09月27日 16時25分26秒 | Weblog
 朝日カルチャー日曜日の「野口体操講座」は、月に二回の隔週のクラスだ。
 実は、日曜日クラスに限らず、ほかのクラスも、関東近県から参加される方が多いのだ。
 それが、今期の日曜クラスには、奈良から参加された方がいらした。
 前回が最後で、はじめて事情を伺って驚かされたことがあった。
 
 彼女は、脳梗塞で倒れたお父上を15年間介護し、今年、看取られたという。
 残された母上は、軽い認知症がはじまって呆け症状があるらしい。
 しかし、彼女は、隔週の日曜日に、母上が留守番されているそばに、介護の方を頼んで上京されていた。
「このクラスに参加するのは、15年間、父を大切に介護した自分へのご褒美なんです」

 月に二回のレッスンを、3ヶ月間、一度も休まずに通われた。
「交通費の方が、受講料よりもかかりそうですね」
 下世話な質問をしてしまった。
「それが、JR東海に素敵なサービスがあるんです」
「エッ」
 早朝の新幹線で東京・大阪間の往復+昼食付特別料金コースを利用しておられるとか。
 で、この昼食は帝国ホテルか六本木ヒルズで食べるのだそうだ。
「今日は、築地直送のお寿司だったの。3000円くらいはするのではないかとおもったんですよ。美味し~」
「へー、それはすごい!」
 彼女の話が終わらないうちに、周りにいた皆が、一斉に驚きの声をあげた。
 このときの目の輝きといったらなかった。

 ヨガのインストラクターをしておられるという女性は、楽しみと勉強をかねて上京することで、「息抜き以上・勉強未満」のすごい休日を過ごされていたのだ。
「あなたの今の状況では、海外旅行は無理なのよね、二週間に一度なら、まぁ、いいわ」
 同年輩の女性が、ため息混じりにもらした。
「この講座で、楽しく授業のあり方を学ばせていただきました」
 その言葉を聞いて、正直ほっとした。だって、それほどの熱意に見合っただけのレッスンをしているのかと、思わず自分に問いかけてしまったのだから。

 今週、土曜日のクラスが終わると、7月期の朝日カルチャーの講座は終了して、10月期が始まる。
 翌日の日曜日は、神無月朔日。きりのいい日からのスタートだ。
 そういえば以前は、長野・新潟からの方もいらした。
 今度は、どのくらい遠方からいらっしゃるのか。
 楽しみでもあり、畏れ多くもあり、指導者としての力量とレッスンに望む姿勢が問われる“実りの秋”が、いよいよはじまる。
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