ひびレビ

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ゴジラの大逆襲~お前は何者なのか~

2014-07-05 22:50:03 | 特撮
NHKBSプレミアムで放送された「ゴジラの大逆襲~お前は何者なのか~」を見ました。

以前放送されていたプロジェクトXでは、第1作目の「ゴジラ」を特撮部分の撮影が中心となって取り上げられました。今回はハリウッド版の公開も近いということもあってか、「ゴジラ」のアメリカ版である「怪獣王ゴジラ」も取り上げられることに。

準備段階ではゴジラは登場の際に牛を加えていたものの、実際の登場シーンでは何も加えていません。それは、生物を殺すために現れた存在ではない、人間の理解を超えた生物にしたかったという思いがあったのではないかとのこと。ゴジラをオキシジェン・デストロイヤーで倒したシーンにおいても、宝田明さんや最新作のギャレン監督からは「ゴジラに同情を禁じえなかった」「ただ生き延びようとしていただけの動物を殺してしまったように感じる」とコメント。富山プロデューサーも、「その時のゴジラの鳴き声などに、子供でも大人でも悲しみと共感を持ち、そこからゴジラの映画スターとしての道が始まった」と仰られていました。

「怪獣王ゴジラ」の存在と大まかな違いについては「ゴジラ大辞典」で読んでいましたが、その違いは時代も影響していたという研究が紹介されていました。日本製がアメリカより劣っている思われていた時期があり、広告に「600万人が住む都会を~」と書かれていたこともヒットの要因とのこと。

アメリカ人の記者を登場させたため、物語の改変はある程度されているとは思っていました。しかし、芹沢博士が「為政者」に利用されるのを恐れたことが、「悪人」に利用されるのを恐れていたと変更されていたり、山根博士の「もし水爆実験が続けて行われれば、ゴジラの同類がまた世界のどこかに現れるかもしれない」が、アメリカ人記者の「地球は救われた」というメッセージに変わっていたりと、大分意味合いが違っていました。

それと、ゴジラの英語表記である「GODZILLA」に「GOD」という単語が偶然含まれていたことも人気の要因だったのではないか、「ZILLA」も「は虫類」を思わせる音であり、大きなインパクトを与える商品につけられることもあるそうで。マグロばっか食ってる奴も頑張っているようですね。
この他にも、テレビでゴジラが放送されていたなど、アメリカでのゴジラの捉えられ方を知ることが出来ただけでも、この特番は大変興味深い番組でした。

その後は2代目ゴジラが恐怖の象徴からヒーローになったこと。一旦空白の期間があったが、その間もゴジラを復活させようと動いていたこと。そして平成シリーズに突入したことが語られていました。メルトダウンに炉心融解・・・東方特撮DVDコレクションを購入していた際、VSデストロイアの巻がちょうどあの時期だったので、買ったけども取り上げなかったのを思い出します。
富山省吾さんが、田中友幸さんの印象に残っている言葉を紹介されていました。それは、ゴジラに対する問いかけに対する「それはね、分からないんだよ」という言葉でした。「『わからないのがゴジラだ』というところにたどり着いたのではないか」・・・

そうして2000年になり、ゴジラは作品ごとにより様々な解釈がなされるようになりました。GMKでは太平洋戦争で亡くなった人々の怨念の塊だったり、人間の生み出したエネルギーを憎んだり、同族と戦うことになったり・・・新作の宣伝もありつつ、最後は「お前は何者なのか」ということで、作品に携わった人々の、様々な考え方が述べられていました。
第1作目だけでなく、アメリカ版やVSシリーズ、2000以降の作品にも触れてくれたので、満足のいく内容でした。


個人的にゴジラのイメージとしてパッと思い浮かぶのは「強い」「怖い」「頼もしい」という点です。私は小さい頃からVSシリーズが大好きで、最初に見たのは「ゴジラVSキングギドラ」だと思います。なので私にとって一番馴染み深いのは、4代目(新3代目?)ゴジラです。ソフビはVSビオランテの3代目ゴジラですが(笑。
時代に合わせて身長も100mとかなりの巨体を誇る4代目ゴジラ。歩くシーンはもちろん、倒れるシーンにも迫力がありました。VSメカゴジラ以降は通常の青い熱線のみならず、必殺の赤い熱線を武器にスーパーメカゴジラやスペースゴジラを倒す様はとてもカッコよく、とにかくゴジラは強いんだ!という印象がありました。
また、「怖い」というのは、VSキングギドラでのビルに迫るシーンや、VSデストロイアで迫りながらデストロイアに熱線を放つシーン、小さい頃に見た何分の1かの大きなゴジラが由来です。
そして「頼もしい」。VSシリーズのゴジラジュニアに対するゴジラの接し方は、最期まで優しかったように思えます。VSメカゴジラ、スペースゴジラでは地球上にたった1人の家族を守るために戦いに赴き、家族を失った悲しみと怒りをぶつけるかのようにデストロイアと戦う姿に、親としての頼もしさと愛情を感じました。

ゴジラを生み出したのは人間であり、その生き物を自分たちの都合で消そうとしているのもまた人間。人間は自分で作り出した敵と戦い続けることになるのでしょう。ゴジラの作品中では、核だけでなく、公害やバイオテクノロジーまで敵になっていきました。
便利な道具も、一歩道を踏み外せば、取り返しのつかない事態にも陥ってしまう。どれだけ技術が発達しても、それを使う人間に欲や悪意がある限り、絶対に安全だとは言い切れません。ゴジラはそんな人間に対し「自惚れるな」と宣言しているとも思います。

そういったのをひっくるめると、私のゴジラに対するイメージは「時に厳しく、時に優しく、人類を見つめる親」かなー、と。個人的には対ヘドラのゴジラが、そのイメージがしっくり当てはまります。
強敵ヘドラを倒した後、ゴジラは人間を鋭く見つめ、特に危害を加えずに去っていきます。その時のゴジラの目からは「今回は倒してやったが、元はといえばお前たちが原因なんだ。何度も助けると思うな」というメッセージを感じます。
身勝手な子供に度々振り回され、手を差し伸べる時もあるけども、破壊によって行動や考えを改めさせようとする時もある。そんな強く、怖く、頼もしい親がゴジラ・・・かな?やっぱりVSシリーズの影響が強いなと改めて思います。最初に触れたゴジラだもんなぁ・・・

人それぞれ、ゴジラに対する思い入れは様々ですし、第1作目を生み出した方々の思いは伝えていってもらいたいです。その一方で「ゴジラはこうでなくてはいけない!」と枠を決めてしまうと、新たなゴジラはなかなか生み出されないでしょう。
この番組で特に印象に残ったのは「わからないのがゴジラだ」ということです。日本を襲う理由や、水中をどのようにして歩いているのか、その心臓はどうなっているかなどを厳密に決めてしまうと、それ以外のゴジラを描き辛くなってしまうと思います。
最初は水爆や核の恐ろしさの象徴として現れたゴジラが、いつしかヒーローとなり、親となり、様々な姿を見せてくれました。空を飛んだり、奇怪な行動を見せたこともありましたが、それはそれで「何をするかわからない」ゴジラだからこその行動だったと思います。

7月はせっかく9作品も様々なゴジラが見られるのですから、それぞれどんな思いで描かれていたのかを考えつつ見るのも面白いかもしれませんね。「怪獣王ゴジラ」もいつか見たいなと思いつつ、明日は伊福部さんの特集。


余談
「大和古来からの守護神、キングギドラ、モスラが目覚め~」
・・・バラゴンを忘れないでください(涙。

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4 コメント

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自分の思うゴジラ (ロンドン)
2014-07-06 02:20:25
この記事からコメントさせていただきます。貴方様もご覧になられましたか。自分も録画はしていたのですが、始まった途端に思わず最後まで見入ってしまいました。
「お前は何者なのか」というタイトル通り、これまでにゴジラ映画に携わった方々からみた様々なゴジラ案も見る事が出来、又、日本とアメリカのゴジラに対する見方も異なっている部分等、興味深い所も見る事が出来て満足のいく内容となってました。

ここからは自分の思うゴジラについて、お話させていただきます。
自分はある作品の前まで、ゴジラは基本的に「カッコイイ怪獣」という印象でした。第1作目の「ゴジラ」こそ多少恐怖は感じましたが、それ以外はいかなる武器にも耐え、他の怪獣を次々と倒していくその姿にカッコイイと思ってました(「VSデストロイア」の時のゴジラに関しては被害者と思ってます)。しかし、金子監督の「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」は、自分のゴジラに対する見方が変わりました。この時のゴジラは白目というだけでも衝撃的なのに、太平洋戦争で亡くなった人々の怨念の塊という設定でした。そんなゴジラがバラゴン達を倒していく様に、本当の意味でゴジラを「怖い怪獣」と認識してしまいました。と同時に、金子監督の生みだしたゴジラ像に共感を抱く様にもなりました。個人的に金子監督のゴジラなら、何故人間を憎むのかというのもある意味で納得しますし、人類は自らが起こした戦争で死んだ人々の無念とも闘わなければならないのかもしれないと、深く考えてしまう所があるからです。なので自分は、金子監督のゴジラこそ、今の自分の理想とするゴジラだと考えています。

今年公開されるゴジラは、果たして多くの人々に受け入れられるかどうかは分かりませんが、自分は、エドワーズ監督が想い描くゴジラを是非とも劇場で見てみたいと思います。
ロンドンさんへ (アル)
2014-07-06 18:04:28
こんばんは。

)しかし、金子監督の「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」は、自分のゴジラに対する見方が変わりました。この時のゴジラは白目というだけでも衝撃的なのに、太平洋戦争で亡くなった人々の怨念の塊という設定でした。そんなゴジラがバラゴン達を倒していく様に、本当の意味でゴジラを「怖い怪獣」と認識してしまいました。
あのゴジラは、心臓だけになってもまだ鼓動を続けるほどですから、かなり恐ろしい存在だと思います。いくら強大な力で立ち向かっても、それすら力に変えて対抗する。あの心臓を元に、再び白目ゴジラが復活するのではないかと考えさせられます。怨念は力だけではどうしようもないのではないかと・・・

)個人的に金子監督のゴジラなら、何故人間を憎むのかというのもある意味で納得しますし、人類は自らが起こした戦争で死んだ人々の無念とも闘わなければならないのかもしれないと、深く考えてしまう所があるからです。なので自分は、金子監督のゴジラこそ、今の自分の理想とするゴジラだと考えています。
ゴジラとの戦いにおいても新たな怨念が生まれ、それが新たなゴジラや、別の怪獣を生み出す元になっていくのかもしれません。どこかで断ち切ることは、難しいのでしょうね。

)今年公開されるゴジラは、果たして多くの人々に受け入れられるかどうかは分かりませんが、自分は、エドワーズ監督が想い描くゴジラを是非とも劇場で見てみたいと思います。
また新たなゴジラへの解釈が見られることを期待しつつ、私も劇場に足を運ぼうと思います。
ゴジラと私 (ノーズ)
2014-07-06 19:13:11
この番組はウチのブログでも取り上げたので(ちなみに開設からちょうど1週間!)、よろしければぜひご覧になって下さい。
考察等はそちらで書いてあるので、ここではゴジラとの思い出を。

私は小学生の頃までゴジラの鳴き声が怖かったです。特に84で聴くことができる低いパターンの鳴き声が恐ろしかったです。
しかし、中学の頃にVSスペースゴジラや怪獣総進撃を観て鳴き声に慣れていき、現在はあの鳴き声に頼もしささえ感じるようになりましたね。急に「あおーおーおーん(個人的にこう聴こえます)」なんて鳴かれると、今でもドキッとしますが(笑)。

それでもゴジラという怪獣は好きでしたが、持っている(持っていた)ソフビを振り返ると、ゴジラはそこにいませんでした。モスラやキングギドラやウルトラマンはいるのに、ゴジラは今でも未所持です。
一応「ゴジラヒストリー」というフィギュアセットや食玩の指人形でゴジラの立体物は所持していましたが、それらはソフビ人形ではない。
考えてみると、恐らく「ゴジラは別格」だと思っていたのでしょう。フィギュアセットはなかなか手に入らないし、食玩もコンプに時間がかかった。私にとってゴジラの玩具というのは「レアもの」だったかもしれません。

そんなゴジラも今年で60年…ん?TFが30周年でレイアースが20周年、コレクターユイとアニメ版ゾイドが15周年、プリキュアやアニメ版ゾロリが10周年…。今年は一体、あと幾つ○周年の作品があるのでしょう(汗)。
ノーズさんへ (アル)
2014-07-07 12:21:55
こんにちは。ブログ記事の方は、後ほど拝見させていただきます。

〉急に「あおーおーおーん(個人的にこう聴こえます)」なんて鳴かれると、今でもドキッとしますが(笑)。
テレビなどでその鳴き声が流れると、ついつい反応してしまいます(笑。

〉考えてみると、恐らく「ゴジラは別格」だと思っていたのでしょう。フィギュアセットはなかなか手に入らないし、食玩もコンプに時間がかかった。私にとってゴジラの玩具というのは「レアもの」だったかもしれません。
昔沢山持っていた指人形はいつの間にか無くなってしまいました・・・(涙。
「ゴジラは別格」とのことですが、言われてみれば、ゴジラのソフビは映画を見に行った時にしか買ってもらえない、特別な品だったと思います。今思えば、よくメカキングギドラやスペースゴジラのソフビを買ってもらえたなぁ・・・と。

〉そんなゴジラも今年で60年…ん?TFが30周年でレイアースが20周年、コレクターユイとアニメ版ゾイドが15周年、プリキュアやアニメ版ゾロリが10周年…。今年は一体、あと幾つ○周年の作品があるのでしょう(汗)。
デジモンアニメも15周年ですしね。時代の流れを感じさせられます。そしてトトロが昨年25周年だったと知り、驚かされました(汗。

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