ひびレビ

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「ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…」を見て

2024-08-22 07:57:06 | ウルトラシリーズ
 「ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…」を見ました。

 本作はデッカー本編後の物語。スフィアの脅威を退け、GUTS-SELECTの面々はそれぞれの未来へと進もうとしていました。
 カナタも火星への煎餅屋の出店や訓練校の教官といった未来に胸を躍らせており、そんなカナタに「目の前のことをひとつひとつ、じゃなかったの?」と問いかけるイチカ。それに対する「ひとつひとつがいっぱいありすぎるんだよ」と、自分の未来を自由に選択できる、平和な時間が流れている証とも言える返事は非常に印象に残りましたね。
 また、「一緒にチームに残るんじゃないのか」というリュウモンの言葉も、離れ離れになることへの寂しさが感じられて良かったですね。後の展開を思うと、頼れる仲間が離れていくことへの不安もあったのかもしれません。

 そんな折に現れたのは、全宇宙の支配をもくろむ天才科学者、ゾゾギガ星人のプロフェッサー・ギベルス。実験要塞艇ゾルガウスと銀河皇獣ギガロガイザ、多数の宇宙人軍団を率いて、狙うはスフィアを撃退した種族である地球人。「スフィア撃退」は悪人にとってかなり魅力的な要素のようで、着眼点としては「シン・ウルトラマン」を思い出す流れです。
 実際ゾルガウスも、ギガロガイザもかなりの強敵であり、一時はカナタたちも圧倒的に不利な状況に追い込まれるのですが……如何せん、宇宙人軍団がイマイチ頼りない感じなのが何とも(苦笑。イカルス星人やペダン星人は自身の特徴を生かしていましたが、ゼラン星人やレキューム人は表立って活動するよりも裏方に回った方が良かったのでは?と。まぁ、天才・ギベルスに対して他の作戦を立案したところで通るとは思えませんし、少ないながらも硬い絆で結ばれたカナタたちと、大人数に見えて実質的には一人だったギベルスとの違いを表していたのかもしれません。


 さて、デッカー本編後ということは、カナタがデッカーへの変身能力を失った後ということ。そこで活躍するのがラヴィ―星人のディナス=ウルトラマンディナス。テレパシーが発達したラヴィー星では動物や怪獣たちと共生しており、戦闘においては怪獣たちの力を借りることが可能。
 その中にはエレキングのように大人しそうな怪獣もいれば、ゼットンやケルビム、ベムスターなど、あまり友好的とは思えない怪獣もおり、特に一体どういう経緯でゼットンと心を通わせたのか、非常に気になります。ラヴィー星にいたとすれば、ゼットン星人やバット星人に捨てられた野良ゼットンなのでしょうか?あるいは地球に来るまでにたまたま戦闘になり、その最中に心を通わせたとか?
 インナースペースの描写無しで怪獣の能力をお借りして戦う様はカッコよく、カラータイマーが変身直後から赤の理由もなるほどと思わされました。今後の作品で成長したディナスが描かれる機会もあるんですかね?

 そしてもちろん色々あってデッカーも登場するわけですが……変身シーンはちょっとウルっと来ましたね。満を持しての「デッカー!!」の叫びがそれはもう無茶苦茶良くて……その後の戦いも歴戦の戦士を思わせる風格を漂わせており、非常に頼もしかったです。また、デッカーが圧倒して終わるのではなく、ギベルスとギガロガイザも策を講じて対抗してくるという見どころがあって良かったですね。


 いずれ訪れる旅立ちの時。期待に胸を膨らませる一方で、未来への不安や寂しさもある。しかしどんな時でも一人じゃない。共に歩む仲間がいるからどんな窮地も乗り越えていける。そんなことを感じたデッカー最終章でした。ありがとうございました!
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