ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

相棒17 第14話「そして妻が消えた」

2019-02-07 07:05:29 | 相棒シリーズ
相棒17 第14話「そして妻が消えた」

 ある夜。冠城は大学時代の講師である坂崎直哉から「妻が失踪した」との連絡を受け、右京と共に彼の家に向かう。
 妻である「オダエミ」こと坂崎(小田)絵美子は最近ストーカーに悩まされていたとのことだが、調べるに連れてストーカーが坂崎のパソコンから送られていることが明らかになったのを皮切りに、、絵美子と妹の麻衣の間で行われた坂崎によるDVに関するやり取り、坂崎と麻衣の不倫、そして血のついた凶器・・・と次から次へと様々な証拠が現れた。

 坂崎はDVはしていないと犯行を否定し、冠城は坂崎が殺したのであれば自分を呼ぶはずが無いと推測。そして右京はあまりにも多くの物証が揃っていることから、絵美子による自作自演の可能性も視野に入れていた。だがそのためには協力者と資金が必要となる。
 右京と冠城はそれぞれ別のルートから、絵美子の資産運用の担当者である田中小百合に近づこうとするが・・・


感想
 青木と幸子さんを引き合わせてはいけないと私の中の何かが囁く。

 さて今回は再び輝きを取り戻したかったキャスターの物語。あまりにも物証が揃い過ぎている事件。しかも全てが虚構ではなく、坂崎と麻衣の浮気は事実だったから性質が悪い。嘘の中に一つでも真相が混ざっていると、真実味が増してしまうって何かで言っていた気がしないでもない。

 絵美子は「坂崎の妻」ではなく「オダエミ」でありたかった・・・パッと見チャラチャラしておらず誠実なイメージがあったものの、その裏には強すぎるプライドが隠されていました。
 家に飾ってあったキャスターとして一線で活躍していた頃の写真の数々は、ファンである坂崎が飾ったものなのかどうか分かりませんが、あの写真を見るたびに「今の自分は本当の自分ではない」「坂崎の妻ではなくオダエミだ」という思いが沸々と湧き上がっていたことでしょう。かといって撤去してしまうと、「もう自分はオダエミではなく坂崎絵美子、坂崎の妻だ」ということを認めてしまうことにもなるでしょうから、撤去も出来ない。だったらもう一度輝きを取り戻すしかない。そんな思いもあったのかもしれません。

 そんな彼女に協力してしまった田中小百合も残念な結果に終わってしまいました・・・憧れの人物と一緒の仕事をして、親しくなれたと思ったら、絵美子のつまらないプライドに振り回されて、姉妹間の問題に巻き込まれて・・・絵美子にあることないこと吹き込まれて信じ込んでいる様が可哀想そうでした。

 激昂とまではいかなかったものの、「あなたのくだらないちっぽけな虚栄心を満たすために、田中小百合さんは命を落としたんですよ。この先、あなたが記者会見を開くことも、もう一度輝きを取り戻すことも、もう、永遠にないと思いますよ。」という右京さんのなかなかに手厳しい言葉に絵美子は呆然。彼女の中では「DV夫を許した心の広いオダエミ像」やら「同じくDVに苦しむ人々の団体の象徴として輝きを取り戻す」未来予想図が描かれていたのかもしれませんが、そんな未来が訪れることはなく。ただただ「自作自演の犯罪者:坂崎絵美子」として取り上げられていくだけでしょう。

 
 一方妹の麻衣も麻衣で・・・な感じでした。坂崎との不倫に関しても、愛情があったかどうか定かでないあたり怖い怖い・・・
 結局のところ、坂崎に関しては不倫こそすれ、犯罪は犯しておらず、絵美子を支えたいと思っていたのも事実だったわけで。小百合同様、小田姉妹に散々振り回されてしまった人物だったなと。麻衣から聴いた話を黙っていた点、浮気については問題ありだったにしろ、人を殺していなかった点にはホッとしました。カイトくんや芹沢、何だったら亀山くんの時にもありましたけど、こうした「主要メンバーの知人が事件を起こす」というケースは、捜査する側が可哀想に思えてきてしまうので苦手な部類に入ります。いや、無関係ならいいわけではないのですし、得意な部類の話なんて無いわけですけども、より一層寂しさなどを感じてしまうと言いますか。

 とりあえず幸子さんは怖くはないけど度胸は人の数倍はあるよなぁと思いつつ、また次回。たまには人情話やってくれてもいいんですよ・・・?
コメント