人気blogランキングへ 冷たい雨は東京マラソンの結果に影響があったのでしょうか?
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急遽、第3回「明日のバイクを考える会」を開催することになりました。第2回に都合のつかなかった方も是非ご参加ください。
1、日時 3月1日(木) 午後6時30分から
2、場所 池袋周辺 参加者には詳しくお知らせいたします。
3、お申し込みはコチラにお願いします。
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日本でのアルコール燃料と言えば”ガイ○ックス”がありました。”環境にやさしい”のと”安い”のが売りで、ひと頃は近所にも取り扱いスタンドが幾つもありましたが、いつの間にか無くなってしまいましたね。
税法上は50%以上の炭化水素が含まれていないとガソリンではないという理由で、60%のアルコールを含む代替燃料は、最終的には軽油取引税を納めるということになったようですが、当初は無税で販売されていたそうです。
裁判で決着がついたかは不明ですが、税体系に大きな影響を与えては政府も無視ができなくなったのでしょうね。
販売の実態は今となっては分かりませんが、バイクに入れての故障の発生は結構多くあったのも事実のようです。
グリコール系のブレーキフルードがペイントを侵すことは広く知られていますが、同様にこの場合のメタノールはアルコールの一種ですから、キャブレター内のゴム製部品を膨潤させる可能性が高いということです。
現実のガソリンのJIS規格には3%のアルコール系の添加は既に認められていて、特にハイオクガソリンにはMTBEも相当量含まれているのではないでしょうか。
このMTBEが実は曲者で、アメリカでのエタノール混入が既に行なわれている背景には、MTBEの禁止があるようです。
MTBEの脅威?
C先生:本日の話題は、このところ、日本でも報道されるようになった米国のMTBE汚染の話。このビデオを見てから話を聞こう。(TBSで先日深夜に放送されたCBS製のドキュメンタリー番組。日本で放送された際の題名は「化学物質MTBEの脅威」。)
A君:日本の番組だったらもっとセンセーショナルに扱うのでしょうが、割合と冷静な取り扱いですね。
C先生:しかし、キャスターがEPA長官に迫る画像がでてくるところなど、日本では考えられない。大臣がテレビ画面で、対策が不十分だったとは言わない。
B君:米国の場合、いつもそう思うが、かなり汚染の程度が進まないと問題にならないので、いったん起きてしまったら、その回復には相当な労力が掛かる。なんか抜け落ちている。
C先生:まず、ちゃんと説明から。
A君:はいはい。まず、汚染の実態は地下水汚染です。原因は馬鹿げているのですが、ガソリンスタンドの地下タンクには必ず漏れがある。そこで、MTBEを含んだガソリンが地下に浸透している。これまでガソリンで地下水が汚染されていなかったのは、ガソリンを分解する細菌がいて、かなり速やかにガソリンを分解してしまうから。MTBEは、細菌にとっても新規な化合物だから、これを分解するのが得意な細菌はまだ多くはない。そこで、分解されないものが、地下水に混じる。しかも、MTBEは酸素を含むので、水に対する親和性があって、水に溶け込みやすい。
B君:米国では、川の水を得ることが難しい地域があるから、そのような地域では、必ず地下水が飲料水源になっている。一方、町には、必ずガソリンスタンドもある。ということで、西部のある村では、飲料水中のMTBEがかなりの濃度になってしまって、飲料不適ということになった。そこで、飲料水はタンクローリーで運んで来ているが、当然、ガソリンスタンドは営業停止になっていて、そうなると、その村そのものもゴーストタウンになってしまった。
C先生:簡単に言えば、各所で村や町がMTBEのために潰れつつある。MTBEそのものの毒性は、あまりはっきりしないが、まあまあそんなに毒性は高くはないのだろう。IRISのデータでも、TDIに相当するデータは無いようだ。それでも飲料水には適さないレベルになったということは、相当量のMTBEが環境中に漏れてしまった、ということだろう。
A君:環境中での半減期が1.6~1.9年ということのようですね。それほど、長いというものでもないから、数年たてば普通に戻るでしょう。分解生成物も、まあ、余り問題がないように思うし。
B君:しかし、MTBE入りのガソリンをまだまだ使っているから、どんどん漏れている。だから、もっとひどいことになるよ。これは。大体、ガソリンタンクからガソリンが漏れているというのは、なんともならないのか。
C先生:この間、米国EPAにいったときの話だが、EPAでもLCA的検討を行ったらしいのだ。そのときの解析の前提にも、「ガソリンタンクはある程度の漏れがある」ことが入っているという。日本では考えにくい。しかし、日本でも危険性が全く無い訳ではない。地下タンクというものの持つ危険性はやはり頭の片隅に常に置いておくべきだろう。なんでもかんでも地上タンクにすれば良いというものでも無いが。
A君:日本の場合には、地震があるから、地下タンクの検査もきついと聞いたことがありますね。
B君:将来ともきちんと検査をして良く把握する必要があるな。これは。
C先生:結局のところ、MTBEに対する米国政府の対応は、今後3年間でMTBEを入れたガソリンを禁止すること。大気環境を改善するために、酸素分子を含んだ成分をガソリンに入れることは不可欠との見解は変わっていないようだ。そこで、MTBEの代わりに、エタノール(エチルアルコール)を入れるという案が出ているようだ。
A君:エタノールなら環境中での問題は少なそうですが、本当に良いのですか。
C先生:なんとも言えない。やはりトレードオフがある。まず、第一に、エタノールは水に近い化合物なので、ガソリンに混ぜて輸送するとき、パイプラインには入れられない。パイプが錆びる可能性があるかららしい。米国のガソリンスタンドは、パイプラインで供給が行われているところが多いので。日本はガソリンや灯油はタンクローリーによる配送だから、手間が掛かる。米国の場合には、「安いガソリンを供給すること」が大統領になる条件でもあるから、コストがまず第一。パイプラインが使えないと、エタノールを別途ガソリンスタンドに運んで、そこで混ぜるという方法が考えられているようだ。とすると、都市から遠い地方ではガソリンは高くなるだろう。
B君:現場で混ぜると、薄いのや濃いのができそうだな。米国のことだから。
A君:資源的にも問題が多々ありますね。エタノールなら、当然、トウモロコシかジャガイモとかが原料ですよね。
C先生:トウモロコシだろう。
B君:エタノールをガソリンに入れると、食糧危機が早く来るということを意味しそうだな。
C先生:一応それも問題にはなっているらしい。しかし、米国農業関係者の圧力が非常に強くて、某氏の予測でも、やはり最後には農業に押し切られる形で、エタノール入りのガソリンになるだろう、とのことだった。
A君:エタノールなら環境上は問題無いのですかね。
C先生:そうとも言えない。エタノールの環境中の分解速度は極めて早い。それ自身は問題ではないが、逆にガソリンの分解菌の活性が相対的に下がる可能性がある。美味しい食品が出てくると、それを先に食べる人が増えるのと同じ。いずれにしても漏れているのだから、ガソリンの分解速度が遅くなれば、その結果として、今度はガソリンが地下水に入る可能性がある。
B君:やっぱり、なんか変だよな。酸素を入れることを前提としているところと、さらに、タンクが漏れていることを前提としているところが。
C先生:酸素を入れないと、上手く燃えないから大気汚染が出るという前提は、今の日本のエンジン技術などを見ていると、おかしいようだな。
A君:もともとガソリンにMTBEを入れたのは、有害物質であるベンゼンを除外すると、オクタン価が下がるので、ハイオクタンガソリンができない。その対応だったのではないですか。日本でも、ベンゼンはもともとの5%以下から1%になった。
B君:ベンゼンがリスクがあるのは分かるが、やはり、トレードオフで、別のリスクが出てくる。エンジンのガソリンに対する要求性能を下げるのはどうだ。オクタン価85ぐらいで走る車以外は、許可しないのが最良だろう。
C先生:自動車関係者がイエスとは言わないのではないだろうか。まあ、いずれにしても、すべての事柄にはトレードオフがあるというが、このMTBE問題も、その典型だ。米国がエタノールになっても、日本は事情が全く違うので、余り問題にはならないかもしれない。とはいえ、いつまでもMTBEのままということだけでなくて、全方位的視点をもって十分注意をしておきたい。日本のマスコミがどのように取り扱うか、これが見物だな。トレードオフを十分表現できるだけの実力が無いからね。
B君:マスコミの実力というよりも、小難しい言葉がでると、すぐチャンネルを変えてしまう視聴者の責任なのではないか。
C先生:テレビの取材を受けると、本当にそういう感じがする。「先生、とにかく、カタカナ語は使わないでください」、だから。
以上MTBEの脅威?から抜粋引用
日本での小型湯沸し器による事故が報道されていますが、不完全燃焼防止装置が装着された機器は定期点検が除外されていて、防止装置が働いているときに点火を繰り返し行なうと、センサーにススが付着して防止装置が働くなっている可能性も指摘されています。
こうして考えると、政府や公的機関が決定したことも、必ずしもあらゆる状況を想定しているわけではないことが分かります。
話をもどしますと、あまり知られていないことですが、日本でのE10導入のスケジュールは決まっています。
自動車ファンと 今後の環境対策ガソリンについて ~わたしたちはE10で走りつづけることができるのか~←詳しくはコチラをクリック
こうしたことを考えるとエコとエゴの板ばさみになってしまいますが、古いバイクのことを政府が考慮しているとはとても思えません。
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