早いもので、今年もまた過ぎ去ろうとしています。この1年、お付き合いくださって、またご支援の応援クリックには感謝申し上げます。
この1年は現場をすっかり離れてしまい、ブログもそれに伴って実務的な記事からニュースや物語的になり、それに加えて片手間ですから長い文章を書く気力は失われています。しかし転載画像にはURLをつけていますから、詳しい内容は元記事を読んでいただけると思います。
最近の話題の中心はすっかり”エコ”になってしまい、内燃エンジンだけよりも電気モーターがついたクルマが売れるようになり、それは直にバイクにも波及するでしょう。
しかし、エンジンと同じくらい歴史を持つ電気モーターはすでに充分洗練され、性能がエンジンを凌駕するにはバッテリーの今後の開発に掛かっていると思います。動力性能は充分ですが、航続距離は今のままでは不十分ですから。オットーサイクルのバイクやクルマが走り始めても、スチームエンジンや馬車から完全に切り替わるのに相当な年月が掛かったことを考えれば、化石燃料を使う乗り物が完全に消えることは暫くないでしょう。
”ピストンエンジン”は19世紀の末に走り始め、20世紀の中ごろに完成し、その後は加速度的に増え続けたわけですが、そのきっかけは鉄の製造技術の確立にあり、炭素鋼の発明は最初は軍事目的じゃないかと思います。大砲の砲身ですね。シリンダーの製造技術はそのあたりの流用じゃないかと推測します。
20世紀の終わりごろにエンジンの性能が実用の上で充分以上に達したのは、F1レースのエンジン容積の上限が下げられたことからも明らかで、それ以前にも公道で300km/h以上のスピードは商品価値の差別化以外にどうなのか。
”ピストンエンジン”が求めていたものは電気モーターのような”滑らかさ”でしたが、それが達成されると次には”グッド・バイブレーション”を求めるのはバイクの世界で顕著でした。
”ピストンエンジン”は陸海空を舞台に発展を続けましたが、ある程度の技術が確立されるまで、独自の開発というものではなく互いに影響しあっているし、初期の航空機にはバイクのエンジンそのものを搭載したこともありました。以下は当ブログの記事を時系列に並べてみましたが、まだ完成半ばというところでしょうか。
では、来年も宜しくお願いします。
1865-1900 第2次産業革命
1871-1881 鉄の精錬技術革新
1883 ダイムラー ホットチュ-ブイグニッション 続・ホットチューブ イグニッション
1884 LuciusDay スチームバイク スチームパワー
1885 ダイムラー 最初のバイク ダイムラーの謎
1888 Felix Millet ロータリーエンジン特許
1892 ディーゼル ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン
1894 H&W 最初の量産バイク 続・ダートなレース
1894 バルツァー ロータリー3気筒 初めての
1894 Felix Millet ロータリー5気筒 エンジンが回る 1901 ヘミヘッド 最初のヘミへッドエンジン ヘミへッドの起源
1903 ライト兄弟 最初の飛行機、4気筒エンジン バイクが先か?飛行機が先か?②
1903 FN 最初期の4気筒バイク 続・フォードって??
1903 プレミアスペシャル 最初のヘミヘッド自動車エンジン ヘミヘッドの起源
1906 カーチス V8バイク カーチスのV型エンジン
1906 アンザニ W3エンジン アンザニ
1907 ノーム ロータリー7気筒 バイクが先か?飛行機が先か?
1907 インディアン OHV、4バルブ 最初の4バルブ 1908 T型フォード 世界最初の量産システム、大衆車 T型フォード
1910 カーチス V8・OHVヘミヘッドOX‐5航空機エンジン 続・カーチスのV型エンジン
1912 プジョー 最初のDOHC,4バルブ バイクが先か?クルマが先か?DOHC編
1914 メルセデス 最初のアルミピストン,GPカー アルミのピストン
1914-18 WW1
1915 ブガッティ U16 多気筒エンジン
1919 ABC ドラゴンフライ 固定式ラジアルエンジン V型バルブ配置
1921 チャールズ・ケタリング ハイオクガソリンの発明 ノッキング
1923 ダイムラーベンツ 最初の車載ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン 1936-45 WW2
1955 アリエル スクエア4 多気筒エンジン
1959 ホンダ RC160 高回転エンジン②
それでも当分はピストンエンジンへの興味が失われることはないように願っています。
いつも興味深いエントリをアップしてくださってありがとうございました。
よい新年をお迎えください。
コメントありがとうございます。
パーソナルモビリティとしてのクルマやバイクは早々にEV化するかもしれませんが、大型トラックや飛行機、農耕作業関連は簡単に電気化できないでしょう。それに趣味性の高い分野もしばらく生き残るでしょうね。
エコ部門はコメントしにくいのですが、バッテリー以外に内燃機関VS燃料電池のバトルが有るべきかと思います。
ピストンさんの記事でインスパイアされるエンジニアが沢山出てくる2010年で有って欲しいですね。
今年も宜しくお願いします。
本年もよろしくお願いします。
現在浪人中なので時間は有り余るほどあります(笑。
今年もよろしくお願い致します。
本年もよろしくおねがいします。US05_1200R さんは帰省されなかったんですね。燃料電池は今後の見込みはどうなんでしょう。
ジャイアンさん、そういえば浪人の件はmixiで知りました。まあ、ゆっくりすればいいでしょうねえ。