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パブリックコメント募集⑧

2007年01月24日 | パブリックコメント関係

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今回の道路運送車両法の改正案パブリックコメント募集も残すところ1週間となりました。

このブログのアクセスを分析すると、改正案に興味を示す方が非常に多いのが感じられます。

しかしユーザーの方には勿論、バイク業界に多大な影響を及ぼす今回の改正案に対しての温度差が大きいのも事実です。ユッキーさんのブログでは各社の対応を調べていますが、考えようによってはマフラーメーカーよりも影響が大きいのではないかと思える、逆輸入車の販売会社は表面的には反応が見られません。

また、各メーカーも既定事実として受け入れてしまっているのか、傘下の販売店に情報を伝達することも為されていないようです。

過去を紐解くと・・・。

ワタシは、不正改造防止法でトレンドが変わったと前述いたしましたが、今回の改正案では読み取れないことも、”道路運送車両の保安基準の一部改正(自動車騒音規制の強化)に係るパブリックコメントの募集結果について”を読んでみるのは良いでしょう 。

これは平成13年騒音規制に関するパブコメの集計結果だと思いますから、53件という応募が多いのか少ないのかも考えるべきで、内容を見ると寄せられた意見にことごとく押し切っています。

著作権を表示してありますから、コピペはできませんので一部を要約すると、

消音器の不正改造車の取り締まりをもっと強化するべきではないか、現在の規制値を守ることを徹底すべきであり、規制強化には反対、新車の規制を強化しても、違法改造車には関係なく結果的に違法マフラーを助長することになる、レース用の消音器など明らかに違反していると思われる消音器の販売に対し規制を行うべきではないか。

など、今回のパブリックコメントにも書きたくなるような文面があります。

それに対して当時の運輸省は、

 不正改造車の取り締まりに関しては、近接排気騒音規制により、道路運送車両法による自動車の継続検査(いわゆる車検)の他、警察当局とも連携し街頭での検査取り締まりを行っている。また、毎年6月には「不正改造車を排除する運動」を全国的に展開し、街頭検査のほか、自動車ユーザーに対する不正改造防止の呼びかけ、関係者の指導を行っている。

しかし、これらが効果がなかったので、今回の強化策ということです。

このときの改正で加速騒音は75dbから73dbに下げられています。

つまり、このときに今回の改正案は既定路線になっていた可能性もあります。

73dbの規制値は?


平成11年の改正案に対する数少ないパブコメにも「規制値が厳しすぎるのではないか」という意見はありますが、加速走行騒音の測定方法は50km/hからフル加速したうえの騒音値を7.5mはなれた場所で測ります。

S35_5 写真はハメコミ合成です

73dbという騒音の大きさは想像しにくいと思います。写真は弊社の直前の道路ですが、大き目のトラックの走行している車線までの距離は目測10mとして、特に加速していなくても、乗用車が1台含まれるかもしれませんが、約76dbです。

このときに耳に判断できるノイズは、主にタイヤノイズで排気騒音は聞こえません。

Img_0098

ちなみに道路上に走行する車両が切れた時は、約62db。

測定方法の上では暗騒音ということになります。

このことは、トラックのタイヤノイズが大きいということを立証したいのではなく、73dbの音量レベルを想像していただきたいためです。

0101cb13sf__2006011

73dbがバイクにとって加速騒音の規制値として厳しい現実をもうひとつ。

バイクには当然タイヤは2つしかありませんから、タイヤノイズに関しては有利です。

しかし、エンジンがクルマのようにボデイに覆われているわけでなく、駆動系もむきだしです。

写真のCB1300はホンダの大型バイクの主力商品ですから、当然日本国内の型式指定を受けており、加速騒音もクリアしています。

しかし、あるマフラーメーカーの測定試験ではノーマルマフラーでもギリギリだそうで、しかも可変バルブのデバイスを備えています。

排気経路内の可変バルブは、ライダーが任意に操作できなければ、意図的にコントロールされることは許されています。

このデバイスは騒音軽減のためだけではないかもしれませんが、ワタシが聞くところによると、ある条件下の加速状態では作動して音量を下げる働きをするようです。

72dbと73db

他では論じられていないことを一つ。

72dbは定常走行騒音の規制値で、73dbが加速騒音規制値ですが、その差はたった1dbです。

測定方法をもう一度考えてみると、定常走行のほうは50km/hで一定の速度です。加速騒音のほうは50km/hで走行してフル加速ですから、測定機器に一番近づいた時はそれ以上の速度が出ていることになります。そしてマフラーの出口が向いている角度を考えると、排気騒音を拾いやすい角度では、更に速度が出ていることになります。

以上のことやCB1300を考えると、排気騒音は限りなくゼロに近くないと・・・・。

更にもう一つ

平成13年規制は、バイクの騒音低減を極限まで求めているのではないかという”疑い”で、50km/hからのフル加速が日本でのシチュエーションに合致しているかの疑問です。普通はそういった運転はいたしませんからね・・・・。

タイヤ騒音、新たな近接騒音測定法

政府の関係機関では、自動車タイヤ騒音の研究新たな近接排気騒音の測定法の実験検討も行なわれていますが・・・。

エゴからエコへ?

ワタシはパブリックコメントの冒頭に「もっと分かりやすい文面で書いてもらいたい」と書こうと思っていますが、とにかく文面が理解しがたいのは事実で、そのせいかどうか前述のようにユーザーさんや業界でも反応に大きな温度差があります。

業界内の対応はGotaroさんの883R:blogの今日の記事でも取り上げてありますし、関連記事ではコメントで有意義な議論がなされています。

しかし、気が付いて人気ランキング内のブログを見渡してみると、皆様静かですね~。時既に遅しの感もありますが、皆様にも是非お願いします。

というのは、パブリックコメントの募集にはスゴク意義があると思っています。

突きつけられた改正案は、近い将来には確実に、関係者には少なからずの影響があるのは必至ですので、真剣に考えている方が多いのですから、ある意味では改正案そのものより効果があると思います。

宜しかったらコチラ「クレバーなモーターライフ」も参考にしてください。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
文中リンクありがとうございます。 (Gotaro)
2007-01-24 22:48:13
文中リンクありがとうございます。
> 毎年6月には「不正改造車を排除する運動」を全国的に展開・・・
これは何処の国のお話でしょう(苦笑)。

音の単位って実感として判りにくいですが、確か+1デシベルは元の2倍だったかと。
72dB x2 で73dB???
よく判りませんね。
シャラポアがテニスボールを打つときのうめき声が100dBを超えているとか言いますし。

> 皆様静かですね~。
今までより更に音を小さく、程度に考えているのかも知れませんね。
2~3年後にバイクを買い換えてから、いろいろ気付くのでしょうか。
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