画像はttp://sendandreceive.co.za/site/2008/07/18/67-wild-tang-trike-best-of-both-worlds/より転載
Vanwallの記事は書くために色々確認作業をしていると、知らなかったことが次々に分かり面白かったが、どうも受けが悪いようなので少々趣向の違う話題に変えて、あの続きはまた次の機会に・・・・。
仕上がりが素晴らしい’67 Wild Tang Trikeだが、これくらい自分の望むことができると副産物にトロフィーがたくさんもらえる。
日本でのトライク(車両の保安基準はサイドカー、運転免許は普通免許)の法律上要件は、バーハンドル、またがりシート、ドアがないことだから、このシートではトライクとならず、3輪自動車になってしまう。
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画像はウイキペディアから転載
日本でも戦前から普及しはじめ、戦後の復旧には安価で簡便な軽規格のオート3輪が活躍した。
以下8枚の画像はttp://ned.ronet.ru/0/Autosalon01.htmより転載
まあ、3輪といえば初の”自動車”といえるキュニョーの砲車が3輪だった。
これは1896年レオンbolleeだが、クルマが4輪車と確定するまで、記録に残らないものまで含めて随分と多くのカタチが試されただろう。
これは1912年Phanomobil。1907年から1927年まで作られたらしい。フランスらしい雰囲気だ。
1923年Scott tricar。Angus Scott がイギリスで製作したもので、2輪も生産したがtricarは1919年から25年まで作られ、イギリス軍に機関銃のプラットフォームとして開発されたともいう。レイアウトはサイドカーにボデイを乗せたように見えるが、フロントサスペンションはリーディングアームにハブステアと凝っている。
1930年代になるとだいぶ文化の香りがしてくる。
1956年ハインケル・キャビーネ 200
イギリス人はスリーホイーラーが好きなのか、1970年代だ。若者向けのファンカーとして売り出したようだが高価だったので商業的には成功しなかった。
さて、これは初めて目にした。Verolex350というのだが。
後をみるとビックリ。
ところでいつ頃の年代か分かりますか?
バイクのエンジンとフレームをそのまま利用し、前輪を2輪にする手法としてこのT-rexの祖先と言える。
1967 Threewheeler Velorex 350/16, 348cc LHD, engine motorbike JAWA 350, 2 stroke, 2 cylinders, 2 seats, 16 HP, kick and electrostarter, 4 speed ahead, 4 speed back, removeable sunroof, body covered by artifical leather. Produced 1952-1972 in Czechoslovakia
(画像と記事はttp://motorbike-search-engine.co.uk/classic_bikes/misc-classics-t-z.phpより転載)
画像はttp://physiology.usouthal.edu/mbvmc/roster.htmより転載
ベースと思われるJawa350.
東ヨーロッパのチェコスロバキアは1990年まで社会主義国家であり、1993年からは連邦を解消してチェコとスロバキアになった。
Verolexの年式は1967年が正解だが、その年に日本ではホンダN360がデビューしている。共産圏ではトラバントのようなクルマが、大したモデルチェンジをしないまま1958年から1991年まで生産されていたことを考えれば、Verolexが1970年代まで作られたことも不思議ではない。
こうしてみると、内燃エンジンが実用化されて乗り物に利用できるようになると、駆動方法も確立できない時代は様々な方法が試され、1950年代になってもドイツのバブルカーみたいにデフを省略するために(それだけではないだろうが)駆動輪を1つにしたり、日本のオート3輪がサスペンションやステアリング機構を簡単にするために前輪を1つにしたのではないだろうか。
さて今日の収穫はVerolex350だが、ボデイの1部は皮革というアイディア(飛行機の羽布張りか)に感心するけれど、戦後すぐの共産圏でも、快適に人間と荷物を運びたい庶民の欲求をかなえる、好きなところにいつでも行ける乗り物は衣食住の次に必要なものだろう。