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“チャイパッド”続々 独家電見本市で中国製品揶揄

2011-01-24 05:58:40 | 日記
 【ベルリン=森川潤】ドイツで開催されている世界最大級の家電見本市「IFA」で、中国企業の出展の中に米アップル社の情報端末「iPad(アイパッド)」を模倣したような商品が続出して話題を呼んでいる。今年は中国企業の出展数が急増しているが、現地を訪れた業界関係者らは「これらをまとめて『チャイパッド』と呼んでいる」(英流通会社の担当者)などと揶揄(やゆ)している。

 今年から設けられた中国企業の専用ゾーンにある小型ブースの一つで、中国・深せんに本社を置く企業の女性営業担当者が情報端末を売り込んできた。

 「アイパッドよりも、一度に多くの機能が使えるのが特徴です」

 紹介された製品は「eパッド」。基本ソフトがウィンドウズ、グーグル開発のものなど4種類使えるのが特徴で、「製造も開発も自社で行っています」。だが撮影許可を求めると、かたくなに断った。

 会場には、ほかにも「ライフパッド」「アイタブ」など同様の製品が目につく。実際に手にして試したところ、ソフトがうまく起動しない製品もあった。

 今年のIFAに出展した中国企業は前年比で2割以上増え、計400社にも上った。家電大手ハイアールなど世界的に有名な企業に加え、ベンチャー企業が積極的に出展攻勢をかけている。そんな中、アイパッドを模倣したような製品を出展した企業は数えただけでも14社。その多くが拠点を構える深せんは上海などよりコピー商品の取り締まりが緩いとされ、コピー商品が大量に出回っている。

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