東日本大震災の日、私は関東のとある図書館にいた。驚き慌てて周囲の人とともに道へと飛び出したことを今でもよく覚えている。【3月27日 神戸大NEWSNET=UNN】
数日たつと、湘南にある実家は少しずつ落ち着きを取り戻した。震災直後は品薄状態だったスーパーにも商品が並び始めた。しかし、東北の野菜が妙に小高い山を形成している。きちんと安全検査を受けていても、世間の評価は冷たかった。私1人では大したことはできないが、それでも何かしたい。そう思ってスーパーで東北産の何かを買おうと商品を吟味し、とあるお菓子を見つけた。茎わかめとの出会いである。
「三陸産わかめ」を使用したことを前面に押し出すその商品を一目で気に入り購入。味も好みで、2日に一度は食べていた。しかし、2週間ほどたったある日、事件が起きた。そのお菓子から「三陸産わかめ」の文字が消えたのだ。私はその商品を買うことをやめた。この前、ふとそのことを思い出して、コンビニで同じ茎わかめを買った。「三陸産わかめ」かどうかは今も定かではない。変わらない味に願ってみる。三陸産でありますように。(小山絢子)
数日たつと、湘南にある実家は少しずつ落ち着きを取り戻した。震災直後は品薄状態だったスーパーにも商品が並び始めた。しかし、東北の野菜が妙に小高い山を形成している。きちんと安全検査を受けていても、世間の評価は冷たかった。私1人では大したことはできないが、それでも何かしたい。そう思ってスーパーで東北産の何かを買おうと商品を吟味し、とあるお菓子を見つけた。茎わかめとの出会いである。
「三陸産わかめ」を使用したことを前面に押し出すその商品を一目で気に入り購入。味も好みで、2日に一度は食べていた。しかし、2週間ほどたったある日、事件が起きた。そのお菓子から「三陸産わかめ」の文字が消えたのだ。私はその商品を買うことをやめた。この前、ふとそのことを思い出して、コンビニで同じ茎わかめを買った。「三陸産わかめ」かどうかは今も定かではない。変わらない味に願ってみる。三陸産でありますように。(小山絢子)