鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

ドラマ 家族

2009-05-19 21:15:48 | 思いつくまま

 昨日のことですが、みなさんはTBS系のテレビドラマ「裁判員制度ドラマ 家族」をご覧になりましたか? 私は途中9時半過ぎから見たのですが、最後まで目を離せませんでした。 自分のことのように、問題を自分に置き換えて見てしまいました。 どこにか?  ドラマは「裁判員制度」、「認知症(の人を持つ家族)」、「ホームレス」という正に現代日本が抱える問題を絡ませていますが、裁判員になるかもしれないと言うことではありません。

 痴呆性(認知症)老人を抱える家族として、そういう母親を持つ子ども、長男として、自分のことのように感じながらドラマに引き寄せられ、最後まで見てしまいました。 実際問題として、認知症の実母を持つ孝一郎(西村雅彦)の立場が、気持ちが、行動が痛いほど分かるからです。ある意味感情移入しながら、そして過去の私自身の母に対する言動を思い出しながら、後悔しながら見てしまいました。

 孝一郎は、門のところで母親を殴ってしまったことがあった(私の場合はいろいろありましたが、部屋を出てフェンス越しに、母が道行く人に対して「助けてください」「助けてください、お願いします」と大きな声で言ったりしたこともありました。)からということで、実母を殺した犯人扱いされてしまったりしたようですが、私も正真正銘痴呆性老人となった母にいらだたしくて、情けなくて情けなくて叩いてしまったことは複数回(と悩みながら書いてしまいましたが)、いや何度も(と書くべきでした)あります。老人虐待そのものです。母は老人性痴呆症という病気なのですから。要介護4(当時)の徘徊する痴呆症の老人だったのですから。

 その病人を叩き、時に蹴飛ばしたり、「殺してやりたい」とは一度も思ったことはありませんでしたが、「憎しみの感情」が母の態様に応じて生じてくるのはどうしようもありませんでした。病気なのだからと自分に言い聞かせても、ついつい母のとる言動によってこちらが暴発してしまうのです。

 叩けば、それでなくても皮膚が脆くなっているのですから、すぐに内出血します。顔があざで、内出血でみっともない状態となっても、デイサービスやショートステイに出したこともあります。 叩いたりしているときは激高していても、すぐに後悔します、良心の呵責に苛まれます、落ち込みます。何てことをしてしまったのだ、実の息子が年老いた実母に暴力を振るうなんて、それもその証拠がはっきりと現われるような暴力を振るうなんて、・・・自己嫌悪に陥ります。

 そんな自分の過去のことを思い出しながらドラマを見ていましたが、最後の方になってふと思いました。もしかして母の面倒を長男ではなく、娘(姉妹)が見ていたらどうなっていたのだろうかと。母にとって長男が世話をするようになったことが不幸なことだったのではないかと思い、愕然としてしまいました。 今さらどうしようもないことなのですが。 わたしにとってはきついドラマでした。

 

 その母は、今はすっかりおとなしくなって、自分ではしゃべられず、食べられずの車椅子生活者(要介護度5)となって施設にお世話になっています。私は週1回は面接に行き、館内や苑内を散歩したりしています。妻や姉も含めると、週に3,4回面接に行っています。

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2 コメント

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Unknown (jiji)
2009-05-19 22:39:43
残念ながらドラマは見ませんでしたが、痴呆老人の問題はこれからの時代にとってはとても深刻な他人事ではない問題です。今はどんどん老人の居場所がなくなりそうです。
それにしても優しい皆様に囲まれてお幸せですね。
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Unknown (newone)
2009-05-20 21:50:48
 あのときこうすればよかった、ああすればよかったのに、と今さら悔やんでも始まらないということは重々承知しても、思ってしまいます。それでよかったのだ、仕方がなかったのだとはなかなか割り切れません。
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