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キャンドルホルダー

2011年12月30日 | ガラスのアート
もう、無くなってしまった安井賞を受賞した「有元利夫」さんが、
ギリシャやローマの出土品の展覧会なんかに行って「よいものを見つけると、買って手に入れるのではなく、自分で手作りせずにはいられなくなる」と書いてらした。

さて、
クロワッサン・820号で、津田晴美さんが紹介されていた、
フランスのproductデザイナー「ローレンス・ブラバン」のキャンドルホルダー。


これ!
キャンドルの穴の直径、長さを選ばない刺の形状。

しかも、これなら石膏型が、めちゃパート・ド・ヴェール向き。

蝋燭………。

20年前、まだ私が、ガラス初心者のころ。
パート・ド・ヴェールで燭台をひとつ、作って京都のギャラリーマロニエの個展に出品した。
薄紅色から薄紫に変わる筒が、青紫の小さな木の葉に乗っている燭台。
オープニング前の会場で、オーナーが
「火を灯したら?」と、小さな蝋燭を持ってきてくださった。
彼が火を灯した蝋燭を燭台にさして、一呼吸。
蝋の匂いがかおり、ゆらりと柔らかな光りが動いた瞬間。
鋭い切り傷のような短い音がした。

見事に、斜め真っ二つにかぱりっと割れた筒を、指でつまんで呆然。
気がつくと彼は居なくなっていた。

これはいったい、どうしたものか。

そっと元に戻してみたら、ピタリとくっついた。

燭台。
筒じゃないから、大丈夫かな?

ギャラリーのオーナーは、ちょこっと気弱なところが、たいへんに京都の男らしいと思いました。

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