サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

ほとほ大好き。/ずみ子「事件はスカートの中で」 3巻(最終巻)

2022-06-10 | 単行本感想












1巻の感想、2巻の感想とここまで書いて来て、この3巻で感想としては最後になります
まず、率直な意見を述べると「超面白かった。」ですね・・・・・笑
ぶっちゃけ、
2巻の終わり方が結構不穏なものではあったので、
内心「どういう終わり方になるんだろう。」って思いながら読んでたんですが、
この3巻ではこれまでほとほがどうしてああいった一連の行動をして来たのか、
そして、
彼女のバックボーンから、
漫画のタイトルの通りスカートから「始まった」事件の全容が明らかになるんですよね
まず、
そこが面白かったのが一つ。

正直、
どっちが絶対的に悪いとかはなくて・・・
そりゃ、優夏も不用意過ぎたし悪意が無いとは言え、
結果的に一人の男の人生及び家族の人生を大きく変えてしまった~と言える
ただ、
それが引き金となって、
ほとほの父親にもある程度の過失があったのが明かされたのはかなり巧いと思いましたね。
だって先述の設定のままだったらあまりにも優夏の罪のウェイトが重すぎるのも確かだったので(笑
その親父の過失の理由にすら一応の擁護したい背景があったのも実に秀逸でした。
かと言って、
母親もまた背負わされてしまったのは(自業自得な面もあるとは言え)事実ですし、
なんだろう、
凄い❝各々のキャラの良いトコと悪いトコを描くのが上手い❞というか、
もっと言えば人間を多面的に描くのが上手に感じて個人的にはかなり好きな作風に感じました
誰もが傷付いたし、それでも、誰しもにちゃんと良いトコがあって・・・っていう
高確率で勧善懲悪等が基本となる少年誌等では表現出来ない、
青年漫画ならではの奥行きのある世界観が素晴らしい漫画だったなあ、と。




ほとほ超可愛い・・・!😍




でね、
先ほど「どういう終わり方になるんだろう。」ってファーストインプレッションを述べたんですけど、
この3巻でも正直途中までは不穏・・・っていうか要所要所にバッドエンドを彷彿とさせる要素があって、
中々にハラハラしながら読んでたんですよ笑
 ただ、
最終的には、
優夏もほとほも笑顔で終われたのは良かったと思いますし、
ほとほと親父さんの関係性にも「救い」が用意されてたのも素晴らしかった。
この先の人生どうなるかは分からないけど、大好きな親父さんと最高の思い出が作れた、
そして、親父さんもまた娘に親父らしい事をしてあげられた、、、っていう
着地点が優しさに満ちていて素敵でしたし、
ほとほの涙も良かった

そう、
最終巻にして、
ほとほというキャラが本当はどういうキャラなのかがよく分かる構成になってて、
そこもまた「面白い!」っていう感情に拍車を掛けた要素だったと思う
本当は、
優夏に自分の罪を教え、
その上でみんなから優しくして貰えるようにカバーして、
自分だけ去ろうとするような心の優しい女の子だったんですよね・・・
ただ、
優夏も優夏で最後の最後に覚醒しましたね
今までの天然で可愛いキャラから、
自分の罪を知って、そこから、ほとほを優しく包み込もうとする所謂イケメン女子になってて痺れました
なんだろう、ほとほも今までの人生でここまでしてくれる様な人も居なかったでしょうから、
ほとほが彼女に惹かれ直した、否、もっと大好きになったのも素直に理解出来た
それは多分、
根底には本当の自分を見て欲しい
余計なフィルター無しに自分自身を認めて欲しい。

そういう想いがあったように垣間見られて、それを初めて叶えてくれたのが優夏だったんでしょう

ほとほは、
1巻、2巻の印象と3巻の印象は少し変わってて、
ホントは物凄くピュアで優しい女の子だったんだなあ・・・って事が分かってそこも良かったですね
サービス担当は大体優夏でほとほのサービスシーンがほぼ無かったのも結果的に良かったと思う
ほとほのピュアな少女性を引き立てていて、、、って、別に優夏がそうじゃないという事ではなく(笑
 本編では、
優夏とほとほの関係性は理解されない~って書かれてて、
まあ周囲から見れば多分現実世界でもそうなるだろうなとは感じたけど、
でも、
個人的には全然おかしくない
むしろ、ほとほの「これまで」を考えたら当然の帰結の様に思えて、
また優夏の誠実さも加味すると自然な流れにも感じましたし。
そこがある意味最も素晴らしいと感じれた最高のエンディングだったかな、と。
全3巻とスッキリとまとまってますしその中で巧く伏線が回収されていくので実に読んでて楽しかった
また、漫画として読みやすいコマ割り及びネームに仕上がってたのも秀逸で最後まで面白く読めました。
最後まで、素敵な作品をありがとうございました・・・!!




ずみ子「事件はスカートの中で」3巻より。主人公の優夏!




ところで、
優夏がちょっと格好良くなってから以降、
急激に優夏にベタ惚れ状態になるほとほには萌えました・・・(笑)。
いや、
本当にめっちゃ可愛い
そもそも個人的にキャラデザの時点でどストライクなのに、
内面もどんどんいじらしくなって来たらそりゃ夢中になるわな
涙顔も何度も見ちゃったくらい可愛くて素敵だったし、
なんでしょう、
どんどん知らなかったほとほの一面が出てた巻でもあったので、
ほとほのいちファンとしては至上の巻であった、とも言えますね!(超笑顔)

そう、
最後の最後には、
非常に百合百合しい光景が拝めて満面の笑みが零れる内容になるんですが、
百合・・・百合っていうか、お互いがお互いを大好きになるのも物凄く自然な流れにも思えたので、
そういう意味ではあんまりカテゴライズするような形容は相応しくはない気もしますね
さり気に、
男子の恋心、頑張りたい~って想いも描いてたりしますしね(笑
そういうトコも好きなんだよなあ。
 まあ、
兎に角、
ゆなほとは尊い。っていう事ですよ!!!!!(爆)
さっきとはうって変わって浮かれた感想になっちゃってますが、
色々な要素が入り組んでて色々な感情になれる~ってのが真実だと思います
出来る事ならもっと二人のイチャイチャ(?)も見たかったのも本音ですが、
純粋に考えてそれはきっと蛇足になっちゃうでしょうからこれで良かったとも思う

カバー裏外した部分に「それ」はいっぱい書いてあったので、それで我慢します・・・・・笑
ほとほは今までの人生苦労してきた分、この先は単純に幸福な人生を送って貰いたい。
そう純粋に願ってます。。
ま、優夏が居るから大丈夫でしょう!












書きたい事が多すぎたので、
随分長い感想になってしまった。
最後に、ずみ子さんの色気たっぷりかつ、
純朴さも併せ持っている独特の絵柄がまた大好きでした。
正直、インパクトも誠実さも詰まっている隠れた名作の一つ、だと思ってます。
自分の中で。