絵本の部屋

鈴木まもる「鳥の巣研究所」別館

「としょかんのきょうりゅう」

2021年06月10日 | その他の本

『としょかんのきょうりゅう』
鈴木まもる作・絵
徳間書店 32ページ 1600円+税
2021年6月17日発売予定

としょかんでみつけた本の中にはいっていくと…
わあ、きょうりゅうがいっぱい!
きょうりゅうが どんな生き物だったのか、
いま生きている動物とくらべてみると…?

とびら

 

p.2-3
ぼくは としょかんが だいすき。にちようびは、
いもうとと おとうとと いっしょに、
いろんなほんを よみに いくんだ。
まず、このあいだ かりたほんを かえそう。
さあ、きょうは どんなほんに あえるかな。

 



p.6-7
『-きょうりゅうも どうぶつだ』の せかいへ ようこそ。
このほんには いろいろな きょうりゅうと どうぶつが でてきます。
いまいる どうぶつと、おおきさや かたちを くらべながら、
きょうりゅうが どんないきものだったのか、いっしょに みていきましょう。

(引用した文章は一部です)


裏表紙

 

帯あり

 

<制作ノート>

多くの子供が恐竜が好きなように、ぼくも子供のころから恐竜が好きでした。
大人になって、絵を描く仕事をするようになりました。でも、さあ恐竜を描こうとは思いませんでした。色がわからないからです。
化石で骨格はわかるのですが、色はわかりません。最新の研究で、ほんの少しわかるようになった色もありますが、ほとんどわかっていないのが現状でしょう。
さらに最近は羽毛恐竜の化石の発見から、羽がはえていたことまで確認され、さらに表面の様子がはっきりわかりにくくなりました。羽毛は長いのか短いのか、色や模様はどうなのか?
鳥でも、オオワシもフクロウも骨格的には同じような形態ですが、表面の形は全然違います。クジャクのように飾り羽がついていたかもしれないし、ペンギンのように細かい毛だったかもしれません。描いた後、「ついに恐竜の色わかる!」なんてニュースが発表され、描いたものと全然違っていたら…と思うと、どうも描く勇気が湧き起こりませんでした。
でも最近、わからなくても描こうという気が出てきて、今回の『としょかんのきょうりゅう』を描きました。
理由はというと、ぼくはやりませんがゲームとか怪獣映画のせいか、恐竜の造形というか、表情というかが、エイリアン的というのか性格悪そうというのか、いつもギャオギャオ鳴き叫んで、人間を食べたり、暴れまわっているような映像ばかりで、「ほんとにこんななの?」というような恐竜が多すぎ、それを見た世の中のお子さんが、恐竜はいつも闘っていると思い込んでしまうのは、いかがなものか…という気持ちからです。
基本的には、ぼくら人間も哺乳類も爬虫類も鳥類も…地球の上に住む生命体として、共通している「生きる」という部分があると思うのです。特に草食恐竜の形は、身を守るためで攻撃のためではないし、おなかが空いていなければ、むだに動いたりはしないし、繁殖期にオス同士が争うことはあっても、普段は草食恐竜同士なら闘うこともないでしょう。なにより、生物として、こどもを守るというのが一番にあると思うのです。
必要以上の変な擬人化は嫌いなので、生命体として自然な生きる様子を、今まで見てきたほかの生物の行動や動きから推察して描きたいと思ったのです。特に最近の研究では、鳥も恐竜だったということが、かなりはっきりしてきているので、愛らしく美しい恐竜を描きたかったのです。そこで、これも子供のころから好きだった、図書館の本の世界に、ページをめくると恐竜と動物が共存している世界に入り込むという架空の本の中の世界という設定にしました。
ニューギニアやアフリカなどのジャングルや荒涼とした大地に行ったとき、「あっ、こんなところに恐竜いそうだなあ」と思った時のことを思い出しながら絵を描きました。

(鈴木まもる 6月10日記)

 

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