Nerd's Pockets

米大学院生がお届けする隠遁両生類研究生活

アメリカ黒人奴隷は幸せだった

2006-08-28 03:29:25 | Culture & Society

フロリダの続きを書くつもりが、どうしても今書いておきたいことがありフロリダはまた後日に。

アリゾナで働いているヘビ好きの友達が帰ってきて、BBQをやるからこないかと誘いがありました。行ってみると殆どが彼の親戚。彼の友達は僕たちだけ。そしてちょっと変わった彼の彼女と彼女の友達。全員白人で、Non-whiteは僕らだけでした。

早口で知識が豊富で理屈っぽい彼の性格はそのまま彼の父親から譲られたものだと分かるのに時間はかからず、彼の父親がタバコをくわえて僕の隣に腰を下ろすと「君はこれからどんな研究をやりたいんだい?」と聞いてきました。自分は両生類の進化や生態そして保全に興味があることを簡潔に話すと、”進化”という言葉に目を輝かせ、持論を展開するのでした。

「君は黒人と白人との間に知能の差があると思うかい?」といきなりヘビーな質問。何だか嫌な予感。

現在のアメリカ社会をみれば白人、黒人の占める社会階級の差は歴然なわけで、それに基づいた発言ですが、さらには黒人はスポーツができるのに白人はそうでもない、しかし知能的には白人が勝っているのだというが彼の意見の大筋でした。

知能と運動能力との間にTrade offがあるっていうのも訳の分からないはなしで、僕は「現在のアメリカ社会に見られる黒人白人の階級の違いは、環境によるものが殆どで遺伝的に知能の差があるとは思えません」と答えました。

議論好きのお父さんは嬉しそうに、持論を展開してきました。彼の持論を簡単に言ってしまえば、赤道付近の季節がない地域由来の民族は知能を使う必要があまりなく、しかし獲物を追いかけるなど(彼的にはアフリカ黒人を想定)身体能力を発達させる必要があった。逆に温帯地域に発達した民族は四季と調和した生活を求められるわけで、知能が発達した。と言うわけです。

彼の言わんとすることも分かる部分はあるのですが、赤道地域での知能が低い人への淘汰圧がどうかかってくるのか全く不明瞭だし、四季と調和した生活を獲得するのに知能が高い人だけが残ったというのも自分としてはありえない。

そこで僕は質問したわけです。「白人のグループの中で身体能力の高い人を選んだらその人たちの知能は他の人より低いと思いますか?」

。。白人の中となるとかなり歯切れは悪く、曖昧な答えを並べ話を熱帯、温帯の知能進化に戻す。彼が「Don't take me wrong. I am not a racist.」と何度も繰り返す度に増す疑惑。

議論は多方面にわたりましたが、途中で30前後の白人の男が加わるとさらにとんでもない方向に向かうことになりました。

二人して口を合わせてこう言った時には言葉を失いました。

「アメリカの黒人奴隷は家も食べ物も与えられてたし、病気したら看病もしてもらえたし、たまに鞭で打たれることはあったかもしれないけど、生活は良かったよ。」

彼らは大部分の黒人奴隷は幸せな生活を送っていたと主張するのです。とくに若い男は興奮気味でやばい。

アフリカから家族と引き離された彼らの思いは?
じゃあ何故黒人たちは奴隷解放に向かって戦ったのか?
自分らも奴隷になってみたらいいんじゃない?
この人たち頭おかしいわ。。

活性化するニューロンを理性を総動員してなだめつつ、とりあえず、「へーそうなんですか。知りませんでした。ははは。。。」と冷静を装っておきました。



若い男はクリスチャンらしくクリスチャニティについてもいろいろと話だしました。もちろんクリスチャニティは良いんだよという視点で。

「それじゃ、クリスチャンが多い南部で犯罪が多いのはなんでなの?」と訪ねる僕に、「犯罪を起こしている人にクリスチャンはいない」と言い放つではないですか。

「それじゃ、教会に行って聖書も読んで、でも人を殺めた人がいたとしたらその人はクリスチャンじゃないの?」と聞くと、「そういう人はクリスチャンじゃない」って。。。見事すぎる責任転嫁。What can I say...?

その他地球温暖化についても、

「温暖化は自然のサイクルで人間のせいじゃない。天然ガスは使い切ってしまえばいいんだ。そしたら何らかの対応策を講じるよ。」

「君は人間のせいで温暖化が進んできると言うけれど、今の生活を諦めて200年前の生活に戻れというのか?」(←あなた何歳?)

などなど、環境問題についてもすばらしい意見を聞くことができました。そりゃ、京都議定書に調印しない訳だ。

これが一部のアメリカ人の本音なのでしょう。そしてこんな身近なところからこんな意見が舞い込んで来るということは、そう思っている人は結構多いのかもしれません。だからアメリカ人は嫌われるんだろうけど。

英語に慣れたといえどもこういう議論では日本語のように英語を使いきれないじれったさ、どこまで踏み込んで良いのかという境界線の捕らえにくさとミスジャッジした時の怖さ。ストレスは溜まるばかりでした。という訳で昨日の夜から抱えている抜け毛の大敵”ストレス”を日曜の研究室でブログにぶつけているのでした。


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19 コメント

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こわい。。 (相方)
2006-08-28 04:23:04
 あー、私もこのブログを見て、少しすっきりした。ありがとう。

 本当に、興味深いストレスの溜まる夜でした。私も彼らの横に座り、必死にわかる言葉をかき集め、聞いていました。



 Mizukiの多くの友人は、科学者であり知識人であり、尊敬できる人ばかりなだけに、アメリカでこのような人たちと話すことはなかったんです。



 日本の新聞では、温暖化でアメリカの一部であるアラスカの島が侵食され、そこにいる多くのイヌイット達の生活が脅かされていることを取り上げているのに対し、アメリカのTV Program で温暖化が取り上げられることはなく、冷房を冷蔵庫のような温度で使い続けるのでした。。(ついでに戦争の報道もほとんどありません。アメリカが仕掛けているのに)

 それを、拙い英語で「不思議だ」と質問したところ、まるで子供扱いで、「君の家には、ケーブルTVがないから、世の中狭いんだよ」と。ケーブルがなくても全国放送のabc は見れているし、ケーブルの問題ではない。



 今朝、映画「ブレイブハート」を見終え、やはり、支配されるものや、戦争には少しも幸せなど含まれていないと昨夜の会話をまた、振り返りました。



 私も最近抜け毛がひどいのに。。
お気の毒です (閑居堂)
2006-08-28 16:02:40
Mizukiさま・相方さま



お気の毒でありました。



話し合いの共通の土台をもつことのできない、生産性のない不毛な論議はゴメンですね。



議論を重ねることで、論者すべての理解をいっそうの高見へと引き上げ(言葉の意味をろくに知らないで敢えて知ったかぶりして、わかったような顔をして書くのですが)「弁証法」でいうところの「止揚:アウフヘーヴェン」されたモノを分かちあえるナラバ、それはたいへん実りのある論議といえますが・・・



最初から論者のうちで結論は決まっていて、その結論を無理やり、飲み込ませようとするだけであるなら、ほとんど言葉の「強姦」のようなものだと思います。



相方(とは、Mizukiさんの奥さんですよね)さんのコメントからも、アメリカの自由の偏りのようなものを感じました。



調べる意志があれば、情報はいろいろな手段で、自由に得られるのでしょうけれど、日本の水準で考えるならば、「基本的・常識的な情報」が、テレビで報じられていないというのは、ある意味で、国家的な情報操作がなされているのではないかとさえ疑りたくなりました。(実際のところはドウなのでしょうね?)



問題意識を持ち、特別に調べることをする個人以外は、「たいへん偏った常識」(?)の持ち主として生きていってしまう危険もある国なのかとアメリカについて、今感じております。「レッドネックはそのようにして生産(イヤナ言い方ですが)されるのか・・」などと思ってしまいました。



黒人奴隷に関しては、むかし、アメリカ独立百年特集の雑誌のなかで見た写真を思いだします。その写真は南部の綿花農園の黒人奴隷の背中の写真でした。背中に鞭打たれた痕がミミズ(ウナギ)腫れになっていて印象的でした。「コリャア家畜以下だと・・」感じたのを覚えています。



102歳の老人(黒人)の回想記を読んで驚愕したこともあります。まったく関係が無く、実際の犯人(白人)は“分っている”にも関わらず、娘が強姦されたハライセに、リンチ(保安官もいるのですが、手を出さずに傍観するだけ)され、木に吊るされ、殺された友人(黒人奴隷)のハナシが出ていました。



しばらく前に、スピルバーグが『アミスタッド』という作品をつくりましたでしょ。ご覧になりましたか?(これも感動モノです。わたしはアマゾンにレビューを2本書いてしまいました。)



あの映画は、アメリカの人たちにドノヨウニ受け留められたのかなと、アラタメテMizukiさん・相方さんのコメントを読んで思いました。



もっとも、《黒人奴隷を解放する》というテーマの映画ですので、ホントウニ見聞きする必要のある人ほど見聞きしないということになってもいそうですが・・



102歳の老人の回想記 (閑居堂)
2006-08-28 16:14:37
追記

強姦された「娘」は、農園所有者の娘。

実際には、たしか、その娘が好きな男と寝ただけのハナシだったと記憶するのですが、親としての面白くない感情をぶちまけるのに

その所有する黒人奴隷に嫌疑をかけ、強姦犯とし、犯人でないのはモチロン承知の上で、ウサを晴らすために殺したということだったと記憶しています。
祝:抜け毛Trackback (Mizuki)
2006-08-29 06:49:08


相次ぐ抜け毛コメントにとうとうTrackbackが来ました。涙。





閑居堂さま



一方的な押し売りで残念ながらアウフヘーベン(なんだかすごい大技みたい。。)は全く成り立ちませんでした。



アメリカに来てからこういう状況には多々遭遇したのですが、今回のは内容が内容だけに後味が悪かったです。僕も相方(=妻)も帰りの車中で驚きと怒りを日本語で話し合いました。



アミスタッド、今度見てみます。僕らもアメリカの人種問題への理解を深めようと色々映画をみた(Rosa Parks, Mississippi burning, Time to kill, Rosewood, Roots, etc..)。102歳の老人の回想記のように、どれもひどい過去を映し出したもので、そこに幸せそうな黒人の姿は見当たりません(Rootsは多少色合いが違いましたが)。実はそのことも彼らに聞いたのですが、彼ら曰く、「映画はエンターテイメント性を高めるために大袈裟にやっているだけだ」と少しも譲りません。



ここまで凝り固まった考えで大人になってしまうと手に負えませんよね。もし誰かが論駁したとしても、根本の姿勢は変わらないような気がします。



僕らが話したお父さんの方はかなり知識があって賢い人だと感じました。でも実はそういう人が一番危険で、都合の良い歴史解釈や理論を洗練された言葉で装飾して話してやれば、Redneckは一発で信じてしまいそうです。









議論 (Main Dish)
2006-08-29 10:05:17
ご苦労様でした。黒人の身体能力の高さと白人のManagement業の支配率の高さについてはその前の日に偶然にもお話しましたね。遺伝と環境の影響。非常に興味深いところです。しかし、黒人奴隷は幸せだったという話はひどいですね。その他の話も。。。おそらくそういう人間は田舎にいけば行くほどいるのではないでしょうか。そういう人間はいくら議論を重ねたところで自分の意見を曲げないでしょうね。馬の耳に念仏ってやつですね。狭い世界で白人によって育てられ、白人とつるみ、白人の考え方をたたきこまれ、それ以外の世界を知ろうとしない人間というのはそうなってしまうのでしょう。この前も言いましたけど、岡山で育って、岡山から出ようとせず、同じ考えの人間としかつるまない人間と議論しましたけど、やはりどうにもならないんですよね。議論ってのは相手に押し付けるんじゃなくて、やっぱりアウフヘーベン(使わせていただきました)されないとダメですよね。



相方さんがMizukiさんの周りは知識人で尊敬できる人が多いとおっしゃっていましたが、やはりいろんなとこで学んでる人間、そして上に向かっている人間というのは違いますね。イギリスで韓国人の友達ができたと言いましたが、彼は博士号過程をアメリカで行っているだけあって、やはり反日教育を受けてきたのだろうけど、それでも僕にrespectの姿勢を持って接してくれました。できれば議論っていうのはそういう人達としたいですね。
バウムクーヘン (閑居堂)
2006-08-29 22:48:34
Main dish 様



こんにちは。はじめまして。

「アウフヘーベン」の閑居堂です。



と、言いましても、実は、「バウムクーヘン」程度の理解しか、無いのです。知的で議論好きの父親のハナシが出たので、ソンナ言葉を使ってしまっただけなのです。



「respectの姿勢」イイですね。

最終的に同意してもらえるかどうかは別にしても、「respectの姿勢を持って接して」もらえるというのはアリガタイものですよね。





Mizuki様



ついでながら

もう一つ、味のある渋い映画があります。



『ドライビング・miss・デイジー』。



ヒドイ人種差別の場面は無いのですが、その根の深さを感じさせられた映画でもありました。全体にはヒューマンな印象の映画なのですが・・



『アミスタッド』にも出演しているモーガン・フリーマンが黒人運転手、ジェシカ・タンディがその女主人。ヤモメの女主人はユダヤ教徒で、元教師で、キング牧師の支援者で南部有数の綿花紡績会社の社長を息子に持つ・・という設定です。その主従関係のなかに生まれていく信頼関係・友情が描かれているのですが・・。



それにしてもMizukiさんたちが、そんなに人種問題の映画を見たというのは、単なる「教養」として見るというには尋常ではないようにも感じられもするのですが、ソチラに住むようになって、切実な、人種偏見を自ら経験したということが実際にあるからなのでしょうか?







Respect (Mizuki)
2006-08-30 00:09:21


Main Dishくん



そうそう、前日Main Dishくんと相方と語ったばかりだったんだよね。議論中にRespectがあるかないかってすぐ分かるし頭に来る。特に若い白人はお父さんに迎合しようとする態度が見え見えで腹立ったわ。これも話し合ったことだけど、やっぱり自分で努力を重ねて納得させるしかないよね。Prefixを気にする人間ってすごく多くて、同じ議論をしても自分たちの名前の前にDr.がついていたら全然説得力が違ってきたりして。。すごくドライだけどそういうもんだよね。お互い頑張りましょう。そしてたまにはお酒を通してアウフヘーベンしましょう。





閑居堂さま



映画紹介ありがとうございました。僕ら映画を見るの好きなんで嬉しいです。人種に絡んだ映画で忘れられないものが一つあります。The Believer(http://imdb.com/title/tt0247199/)。絵の取り方も内容もすごく良い映画だと思います。チャンスがあったら是非どうぞ。



うーむ。。。自分自身そこまで切実な人種偏見を経験したとは思わないのですが、やっぱり日本人としてはすごく不思議だったんですよね。特に南部に来て、あまりにも白と黒がはっきりしてて、ミシシッピーの田舎町なんかに迷い込むとそこには黒人の姿しかなくてすごい目で見られたり、一方変な考えを持った白人にも出会い。。アメリカの経済も政治も人種抜きには考えられないですし。自由平等の国アメリカの歴代大統領のうちWASP(ホワイト、アングロサクソン、プロテスタント)じゃないのはケネディ(カトリック)だけってなんなんだろうって思いますし。



よくよく考えると自分は日本にいた時から同和問題やアイヌ、沖縄なんかに関心はあったなと思います。父も母も東北出身で僕は北海道生まれなので、アイヌには自然とすごく関心がありました。あと小さい時から集団行動嫌いのちょっと変わった嗜好のある子だったので(笑)マイノリティに共感を覚えるところがあったのかもしれません。
なんか盛り上がってきましたね。 (Main Dish)
2006-08-30 06:24:02
閑居堂さん



コメント頂き恐縮でございます。アウフヘーベンの知識は全くございませんが、意味はなんとなく理解できましたので使わせていただきました。話し合いをするときはお互いの立場に関係なく、お互いにrespectの姿勢を持つことが大事だと思います。僕のアドバイザーはイギリス人ですが、彼は僕が英語も今よりできない、専攻している勉強の知識もないときから、respectを持って僕と接してくれました。教授、生徒の中には英語もできず、知識もない僕に対して子供扱いする人達さえいました。それが悔しくて勉強を重ね、今では自分ができることを証明し、そのようなことはなくなりました。それも常に支えてくれたイギリス人の教授のおかげだと思っています。Mizukiさんの言うように立場で物を言う人っていますし、それに同調する人って多いですよね。それに少しでも異論を唱えると、お前は敵だみたいな。ちなみに偏った考えのアメリカ人もいますが、いい考え方をもったアメリカ人も多いですよ。類は友を呼びますからMizukiさんや僕のまわりではやはり理解のある人間が多いと思います。そうでないと僕もMizukiさんもアメリカに住んでないですからね。



Mizukiさん



いつでもアウフヘーベンしましょう!^0^

生物学はスポーツの分野にもapplyできることが多いですし、勉強になります。Mizukiさんほど博学な人は僕のまわりにはあまりいないですからね。その議論についていってる、そして自分の意見をはっきり言う相方さんにも脱帽です。アメリカ人の家にいっても物怖じしてないですし、日本人女性らしからぬ強さがありますよね。いやーすごい夫婦だ。



相方さん



その強さは日本で育まれたものですか?それともアメリカでの環境がそうさせたのですか?それともMizukiさんの影響?(ワイルドな生活を通してワイルド化しましたか?)
目を覚ませ、Main Dishくん (Mizuki)
2006-08-30 12:36:23


。。博学?いったい何が欲しいんだい?ビールならいつでもただで飲ませてあげるよ。



自分の知識はすんごく偏ってて、偏学と言うしかなく、Main Dishくんの疎い分野をちょっと知ってるだけで一般常識なんて全然ないから。いや本当に。



相方の強さは彼女自身がもともと持っていたものと、アメリカの生活になれて吹っ切れたのの相乗効果でないかと分析しています。日本から二人で飛行機でこっちに来るときに、席を隣同士にとったんだけど向こうの手違いでそれがずれちゃったことがあったんだよね。あきらめかける自分を横目に相方は「それはあなたたちのミスですからどうにかして下さい」と言い張り、結局人生で初めてのビジネスクラスに隣同士で座って帰って来たのでした。それにしてもビジネスは良かったなぁ。。



カルチャーショック・プチ (閑居堂)
2006-08-30 14:06:23
Mizuki様



以下は、「お世辞」ではありません。

(メンフィスまでビールいただきに参れませんので)



映画紹介ありがとうございます。URLをクリックした瞬間、井戸のソコの蛙の目に懐中電灯の光が射したような感じがありました。



この感覚をイツモもつことのできる人が本当の国際人の感覚を持つということなのかなあと、今思っている次第です。



「何を言ってるんだい?」と言われそうですが・・、ご紹介の映画は、日本・未公開映画 ですよね。



(「未公開」で検索して、ネットをチョッと見ましたら、前にMizukiさんの紹介していたグリズりーに食われてしまったヘンなひとの映画も、ある方のサイトで紹介されていました。)



他の方はどうか知りませんが、わたしの感覚・普段の守備範囲は日本ドマリであることを強く感じました。



映画もソウですが、文学の世界でも、日本文学だけでなく、アメリカ文学もあり、イギリス文学もあるわけですが・・、“普段・日常的に”自分の視野に、日本以外の国々にも映画や文学の世界があり、広がっているという実感・認識が自分のうちには“全くナイ”という感覚を新たにいたしました。



チョッとしたカルチャー・ショックを経験した感じがいたします。



これはわたしの財産になりそうです。自分の知らないことが宇宙的な規模で、ある(実際にソウですが)ということを知り、自分の知の空きスペースを知っているということは(ナニカ根拠のない妄言に過ぎないかもしれませんが)いつでも知的財産(知識のこと)を吸収する余力を保てそうな気がいたします。





ところで、最近日本の新聞紙上で、作家の村上春樹が国際的な評価を得ているという報道がなされています。国際学会まで開催されてソノ魅力について語られたようです。これまで、世界的な評価を受ける日本人作家というと、日本的であること自体が評価の対象となってきたキライがあるが、村上春樹はソウではないと言われます。わたし自身は一作も読んでいないのですが、Mizukiさんの交友範囲の日本人でない人々の口から村上春樹を高く評価するような声をお聞きになったことはありますか?



追記:相方さんの強さの秘密?

ソレは・・・・・「愛」です「愛」!!