「北極星に願いをこめて」 (右脳のひらめき)

I'm your polar star in the journey of life.

ハンドバックを買う時は、それを使う格好で選びに行きなさい

2010年04月28日 14時07分26秒 | 精神哲学 ~魂の筋力をつける朋塾~
こんにちは。

私の父は、若い頃、政治家の書生をしていましてね。カバン持ちなんですが、本当に苦労した話で、今も心に残っている話をさせていただこうかと思います。

その政治家さんは、ある程度有名な方で、その奥様は、一生懸命周りを回られて、援助のお願いをして歩くんです。けれど、援助のお願いに上がる人が、裕福な格好では援助もないかもしれません。それ故、物凄く、毛玉がついてボロボロな格好をいつもされていたんだそうです。

けれど、この奥様がある日、銀座に行ってハンドバッグを買う事になったんです。父は、お車を手配して、お車が奥様を連れて、銀座の和光にいらっしゃるのを待つ為に、和光の前でお待ちしていたんだそうです。んで、お車から現れた奥様は、なんと、いつものずたぼろな恰好でありました。

無論、その頃の和光と申しますと、非常に相手を見てですね、ボロボロな格好に対して、合わない状態ですと、ハンドバッグひとつ、奥から出てこなかったんだそうです。この頃は、今上天皇が、ご結婚される少し前の事かと存じます。ですので、和光がステイタスではあったんですが、その和光も、ひとの服装を見て、ハンドバッグが出てこない事が良くあったんです。

で、父は、奥様に何度も苦言として、「何か買う時は、それを使う時の服装をしていらしてください」と申し上げたんですが、奥様は、「かばんはかばんでしょ。何で綺麗にして行かなきゃならないの。鞄屋は黙って、鞄を売ればいいのよ。」と相手にして頂けなかった為、結局、和光からは、ひとつ、粘り倒して鞄が出てきましたが、他の鞄を見せていただける事もなく、「こちらは、政治家XXさんの奥様でございます」と父が叫んだ言葉もむなしく、その奥様は、結局、おひとつだけ出てきたかばんを買われて、お車に乗って帰られたんだそうです。

ええ、で、我が母上が昔、和光に参りました時は、その頃、深窓のご令嬢ルックが流行ったせいか、あのような身なりをして、祖母と出かけたんだそうですが、その時には、店の奥から、店頭に溢れるかと思う程、カバンが並べられたんだそうです。

その娘の私は、全く和光で買い物をした事もなく、和光を見に行った事はあるけれど、和光の品ぞろえの良さも分からず、恐縮至極でございます。

で、いつも思うのですが、今はもう、買いに来た人の身なりを見て、出せる値段相応のカバンしか出してくれない事はなくなりました。どんな人が、ティファニーを見ても、必ずどんなダイヤモンドでも、キャラットを言えば出てまいります。けれど、昔は、本当に買いに来た身なりで、出てくる品が判断されたんです。今じゃ、そうですね。日本だけかと思うんですが、服はずたぼろでも、カバンだけブランド物が光っている人がいて、それを個性という様ですが、私の見てきた欧米の人達はそのような使い方をされてはいなかったです。

で、人の身なりから金勘定しやがって、と思う事は思いますが、モノがその人に本質的に似合うかどうか。その人の身の丈に合うのかどうか、そういう事も判断して、昔は売っていたんだなと思います。ですから、我が父は、何かを買いに行く時は、それを持つにふさわしい恰好をして買いに行けと申しておりました。ちなみに、この政治家の奥様は、いつも政治家の奥様で集まる時は、使用人と間違えられる状態で、末席が多く、政治家であるご主人の評価を下げていらっしゃったんだそうです。

さて、私も実はそんなに昔、物欲というモノがありませんでね。本は死ぬほど買ったり取り寄せたんですが、カバンに対してあまり執着心がなかったんです。周りが煩く、シャネルシャネルというので、初めて買ってみた時は、26歳位でしたでしょうか。カバンだったら何でもいいと思っていただけに、何を買ったらいいのか考えてしまいました。

で、ロゴつきカバンは、ロゴがあるだけに、流行があります。長く使えるものには、ロゴが付かないです。ですので、ヴィトン等も、ロゴが付かないエピシリーズも、型や色によっては、長く使えるものもありますが、50に近くなってくると、ロゴがイタクなってくる事はよくあります。けれど、カバン屋さんは、長く使えるものを頑丈さを狙って作る訳ですから、流行りに追われて買うのではなく、大事に大事に使っていただきたいと思う事が多いです。

ちなみに、会社員が多くなってきた最近では、「奥様のあり方が会社でのご主人の評価に繋がる」事は少なくなってきました。けれど、40年ほど前、海外駐在に行く方は、自分自身がその国での会社代表だという気持ちで赴いたとお聞きします。けれど、今の私たちは、割と自分のあり方が、他者の評価を下げる、上げると言う事に無頓着になってきました。

けれど、あり方が評価を上げる・下げるのは、親戚関係や、子供を持つとよく分かるのですが、非常に問われてまいります。で、自分は自分でこうなんだと思った瞬間から、その場から弾き出される方も結構います。私自身も昔は、やはりそういう弾き出される人間でありました。けれど、「自分のあり方ひとつが、子供がその環境に馴染みやすくなる一つの方法」であると気がついてからは、極力、控え目に、人を立て、他者を尊重し、そして和の調和を目指してきた気がします。

たかが、カバンかもしれません。けれど、あなたの評価を上げるのは、カバンかもしれません。カバンを選ばれたセンスかもしれません。けれど、カバンは確実にあなたを彩ります。そうお考えいただき、自分のあり方が、他の人への評価にどう影響するのか、自分は適切を守って、人に不快感を与えていないか、潔癖になる必要はないんですが、一つ考えてみて欲しいと思います。




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