３２歳

桜の花が終わり相変わらず私の中には、ずれた時間が流れている。

そのわりに今年も亡き息子の誕生日の歳を数える、おかんがいる。

もうだれも親族でさえ息子の事を忘れてしまったかのように話題には出てこない。

遠慮しているからではないように私には感じ取れる。

人々にとって息子の死は、すでに過去のものとなってしまっているのだろう。

私は自分の中の時間と外部との時間のずれがかみ合わないまま、合わそうとし

普通の顔をしながらごく普通に生活しているつもりでいる。

多分、同じような経験をした者でないとこの時間の「ずれ」はわからないだろう。

と、思うのは私だけかな。

衰弱が始まった愛猫に、私も１つ歳を取ってしまった。

ずれているのに時は流れている。

時間よ止まって欲しい。

そんな、おかんとらっちと息子の誕生月。

そして今日は息子の３２歳の誕生日。

原付バイクでケーキを買いに行ったら、かたよってしまった。




今日は、ピンクムーンなんですって。