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粉飾決算 雑感

2005-04-14 | 経済・社会
カネボウ、過去5年間で2000億円を超える粉飾決算!!

「産業再生機構の支援下で再建中のカネボウの中嶋章義会長らは13日、記者会見し、決算の粉飾が1990年代から行われていたことを認めた。内部調査により2000年3月期から04年3月期までの5年分の決算を訂正。旧経営陣による総額2150億円の粉飾を認めた。連結範囲の意図的な絞り込みと、在庫や投融資の資産を過大に評価する手法が常態化していた。」日経新聞より、

会社の決算内容を監査してその内容に間違いが無いかどうかチェックする専門家集団が監査法人だ。監査法人に所属して、実際にそうした監査業務に携わるのは公認会計士と呼ばれる会計監査業務のプロたちだ。公認会計士になるためには、司法試験にも匹敵するほど難しいと言われる公認会計士試験にパスしなければならない。公認会計士は会計業務に携わる人々の中のエリートであり、企業の経理・財務部門にとって、厳しい「先生」なのだ。

ところが、この公認会計士による厳しい(厳しくあるべき)監査があるにも関わらず、粉飾決算のような不祥事が後を絶たない。

それは一体なぜなのか?

①公認会計士も積極的に粉飾に関与している場合
②公認会計士が消極的に関与しているとみなされる場合(知っていて見て見ぬふり)
③公認会計士はまったく知らなかった(粉飾に気がつかなかった)場合

もちろん①は論外なので徹底的に厳罰。②も同罪。これまではこのケースについて甘かった。ここを①同様に厳罰にすべきである。問題は③だ。

③の場合、二通りの場合がありうる。③-A 粉飾に気づかなかった公認会計士が無能・怠慢であったという場合と、③-B 有能な会計士が精緻な監査を行ったにも関わらず、会社側の粉飾手口がそれを上回る悪質なものだった、という場合である。

勿論、被害を受けた投資家は前者を主張するし、守りに入った監査法人・公認会計士は後者を主張するだろう。会計士にしてみれば「自分たちも騙されたのだ。自分たちも被害者だ。悪いのは粉飾をした会社だ」と悲痛な声をあげることになる。

実際のところはどうなのかという事実認定は専門的な事柄でもあり、容易に判断できるものではないが、投資家に対する結果責任の所在は変わるものではない。そもそも、後になって粉飾が明らかになるような監査は、理由の如何にかかわらず、投資家の立場からすれば、正当かつ十分に行われた監査とは言えない。従って投資家に対しての結果責任は③-A でも③-B でも全く同様に負うべきであろう。その上で、別途、会計士の側から「だました会社の方が悪いのだ」ということで会社を訴える、というのであれば、それはお好きにどうぞ、ということだ。

決算書に誤りがなく、正しいものであることを証明する監査証明書に、「経営者が嘘をついていない限り」という但し書きをつけようという話があって、笑えた。経営者自身による「嘘をついてません」という表明を信じることができるのならば、そもそも監査など必要ないではないか。

金繰りと保身に切羽詰った経営者は平気で嘘をつく。いざという時、経営者はそれくらい捨て身になることができる。普通なら絶対やらないだろうということを実際に行おうとする。そのような鬼気迫る経営者の心情が反映された決算書に、冷徹な会計監査というメスを入れるのが監査法人・公認会計士の仕事である。

会計士さん、もっと頑張って下さい。
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4 コメント

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お金を払っているのは・・。 (FJシンゴ)
2005-04-14 19:22:09
こんばんは。やぶ猫さんは、公認会計士さん、がんばれ、と論を結んでおられますけど、あえてやぶ猫さんの逆鱗に触れるようなことをいわせていただけば、カネボウでさえそうなら、みんなそうなのじゃないかな?。金融市場なんて嘘っぱちの上に成り立つ虚業いがいのなにものでもなく、うさんくさい金の亡者が巣くう世界なのかな、という不信感に深くとらわれます。

 ライブドアとフジの問題だって、攻勢が強まるとあっさりフジは増配する、いままで投資家をたばかってたのか!、という話ですよね。

 いまはやりの「自己責任」ということで言えば、カネボウの粉飾決算は想定の範囲内と、シレッというのが大人の対応というものではないでしょうか?。

 キタネエよね。大人にはなりたくないなあ。

こんにちは (やぶ猫)
2005-04-15 09:42:44
>いまはやりの「自己責任」ということで言えば、カネボウの粉飾決算は想定の範囲内と、シレッというのが大人の対応というものではないでしょうか?。



「自己責任」という言葉については、言いたいことがあるので近々書いてみるつもりです。



非常に素朴なことなんですけど、やっぱり「法を犯すことはしちゃいけない」と、「人を騙すことは良くない」と、そこの軸足だけはきちんとしておきたいですね。



そこから先、戦うのか、知らん顔するのか、仕方なく協力するのか、自ら積極的に率先してやるのか・・・。そこの選択肢について、各人、責任を負うべきでしょうね、大人なら。
Unknown (FJシンゴ)
2005-04-15 12:32:29
そうですね。子どもには、情けない父親だけど少なくとも、脱法行為には手を染めなかったといつでも胸を張っていえるようにしておきたいと思います。なにか矜持というものがないと、あまりにムナシイ。

まさにおっしゃる通り (やぶ猫)
2005-04-16 07:33:25
子供とか、おっかさんとか、お天道様とか、何でもいいんですけど、とにかく、「職場の論理」とは異なる「価値体系」を自分の中に、別にもっておく必要があると思います。



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