うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
のんびり更新しますので、どうぞ気長にお付き合い下さい。

史上初めて日本人が所属するクラブ同士が対決した2010-2011欧州CL準々決勝

2011年04月18日 | サッカー(クラブ)
◆サッカー・UEFAチャンピオンズリーグ2010-2011(2011年4月5日~4月13日 @欧州各地)

・準々決勝
レアル・マドリード(スペイン) vs トッテナム・ホットスパー(イングランド)
(第1戦が4-0、第2戦が1-0  2戦合計スコアが5-0でレアル・マドリードの勝利)

インテル・ミラノ(イタリア) vs シャルケ04(ドイツ)
(第1戦が2-5、第2戦が1-2  2戦合計スコアは7-3でシャルケ04の勝利)

チェルシー(イングランド) vs マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
(第1戦が0-1、第2戦が1-2  2戦合計スコアが3-1でマンチェスター・ユナイテッドの勝利)

FCバルセロナ(スペイン) vs シャフタール・ドネツク(ウクライナ)
(第1戦が5-1、第2戦が1-0  2戦合計スコアが6-1でFCバルセロナの勝利)

※試合のスコアは左側のチーム(第1戦をホームで開催)から見てです。



・UEFAチャンピオンズリーグ2010-2011 準決勝の組み合わせ

①レアル・マドリード(スペイン) vs FCバルセロナ(スペイン)
(第1戦2011年4月27日、第2戦2011年5月3日)

②シャルケ04(ドイツ) vs マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
(第1戦2011年4月26日、第2戦2011年5月4日)

※左側のチームが第1戦をホームで開催。


 決勝戦:2011年5月28日(英国・ロンドン/ウェンブリー・スタジアム)


                        *  *  *  *  *


やはり今回の準々決勝の注目のカードは、「史上初の日本人が所属するクラブ同士の対決」となった昨季優勝のインテルvsシャルケでしたね。ただ、この一戦は予想外の展開となりました。インテルのホームの第1戦は、開始僅か25秒、飛び出したシャルケのGKマヌエル・ノイアーがヘディングでクリアボールを、デヤン・スタンコビッチの長距離のボレーシュートでインテルがいきなり先制。その後、ジョエル・マティプが同点としたシャルケは、一旦はディエゴ・ミリートに勝ち越しを許すものの、前半終了間際にエドゥが決めて再び2-2の同点に追いつき、激しい打ち合いの展開に。しかし、後半は、ラウール・ゴンサレス、アンドレア・ラノッキアのオウンゴール、エドゥのこの日2点目で3点を加えて圧倒し、シャルケが敵地でインテルに5-3でまさかの大勝。なお、第1戦は、シャルケの内田篤人はフル出場し、長友佑都は後半31分からの出場となりました。

圧倒的に不利となったインテルは、第1戦でクリスティアン・キブが退場処分となったので、長友を先発出場させます。絶対に4点差以上を付ける必要があるインテルは序盤から攻勢を仕掛けますが、前半終了前に味方が繋いだパスを受けたシャルケのラウルがジュリオ・セーザルを鮮やかにかわして先制点をゲット。なお、このラウルの得点は、自身の持つ大会通算最多得点記録(71点)の更新となりました。反転攻勢を仕掛けたいインテルは、後半4分にチアゴ・モッタが同点弾を決めますが、どうしても追加点を決められません。時間の経過とともに敗色濃厚となったインテルは、後半36分にラウールの絶妙なスルーパスを受けたベネディクト・ヘーベデスに失点を許して万事休す。結果、2戦合計で7-3となり、下馬評で不利だったシャルケが準決勝進出を果たしました。それにしても、今回は老雄(といったら失礼ですけど)ラウルの獅子奮迅の活躍があまりにも強烈でした。

今回の日本人同士の対決は内田に軍配が上がりましたが、現行の欧州CLの方式になってから、日本人選手の所属するチームが準決勝に進出するのは、今回が史上初めてです。ちなみに、前身の欧州チャンピオンズカップ時代だと、今から32年前の1978-1979シーズンに奥寺康彦が所属した1.FCケルンが準決勝に進出したことがあります。奥寺はノッティンガム・フォレストとの準決勝の第1戦で得点を決めてます。また、アジア人だと、マンチェスター・ユナイテッドに所属する韓国の朴智星が、準優勝した2008-2009シーズンに決勝のピッチに立ってます(ちなみに、朴は優勝した前年の2007-2008シーズンは、決勝には出場してません)。シャルケは準決勝で強豪のマンUと対戦します。現在のシャルケはブンデスリーガでは低迷しており、CLに賭けているはずなので、内田は決勝進出を目指して頑張ってほしいです。

欧州のクラブに在籍している日本人選手は「0円移籍」の影響もあって続々と増えてますが、日頃からレギュラーで活躍している選手はまだ少ないです。ましてや、昨年CLでベスト8に進出したCSKAモスクワの本田圭佑や、内田・長友らのように大舞台で活躍している選手はごく一握りだけです。選手個人のキャリアアップを図る為にも、彼らに続いて大舞台で活躍する選手の出現が待たれます。大勢の日本人野球選手が活躍するMLBでは、もはや日本人選手は一大勢力となり、「日本人同士の対決」をもの珍しさで取り上げる時代はとうの昔に過ぎ去りました。女子サッカーだって、今月に欧州CLの準決勝で永里優季が所属するポツダムが安藤梢の所属するデュイスブルクと昨季に続いて対戦し、永里が決勝点を決めて2年連続で決勝進出を果たしました。いつの日か男子サッカーも、「日本人同士の対決」という言葉が死語となるくらいに、大勢の日本人選手が本場欧州の大舞台で活躍してほしいです。

〔写真は共同通信より〕



☆インテルvsシャルケのダイジェスト(第1戦)



☆マンUvsチェルシーのダイジェスト(第2戦)

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これが希少でなくなるように (こーじ)
2011-04-21 00:12:32
 こういうのが希少でなくなるようにしないと
いけませんね。

 にも拘わらず‘Jリーグの空洞化’などと言ってJリーグ人気低下を危惧する輩がいるのが信じられません。

 日本のクラブで育てた人材が本場で活躍すれば、それだけクラブやJリーグの評価も上がるのですけど そこまで目が行き渡らない可愛そうな
連中がいますので・・・・・
返信する
コメントありがとうございます (猫なべ)
2011-04-21 20:33:35
こんばんは、こーじさん

おそらく、ブラジルやアルゼンチンのような選手輸出国は、欧州の舞台で自国人選手が所属する
クラブの対決は頻繁にあるので、必要以上に注目はしてないと思われますね。
今後日本選手が欧州の大舞台で頻繁に対戦して、彼らの活躍が日常的な光景となってほしいですね。

鎖国状態では経済の停滞を招くのと同様に、スポーツの世界も国内外で選手の移籍を活性化させないと、
競技力の向上には繋がりませんね。
この原理が全く理解出来てないかわいそう方なのが、「渇っ!!」で御馴染みの安打数の“自称”日本記録保持者だと思います(笑)。

あと、Jリーグは選手を売るだけでなく、海外から優秀な選手を積極的に獲得するべきだと思います。
さすがに、世界のスーパースターの獲得は資金面で不可能なので、「アジア人枠」を利用して、
優秀なアジア人選手を獲得してほしいです。
必然的に日本人選手の競争を促すのでリーグ全体のレベルアップに繋がり、アジア諸国への市場拡大にも繋がります。
Jリーグが「アジアのプレミアリーグ」と呼ばれるように、積極的な姿勢を示してほしいと常々思いますね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。