今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

見掛け倒し? さに非ず ~モドキは真の実力派~

2024年02月06日 | モドキ
モドキを捕獲機で保護したのは5ヶ月前。自分が入院するより前のことだった。
自由を奪ってしまったあの罪悪感は、モドキが新しい生活に馴染むにつれ薄れていった。
過去を振り返ることも先々を慮ることもしない猫は、とにかく今の環境に如何に対応するかということだけに明け暮れる。
そんなモドキに、あれこれ考えていた自分が救われた形になりました。
それにしても店時代はあれだけいつも気にかけていたモドキなのに、家に来た途端に5ヶ月も放っておく(記事を書かない)なんて、我ながら随分じゃない?と反省しております。

今のモドキにはゆとりと落ち着きが感じられます

わが家に来たモドキは、2ヶ月という長期間ケージの中で暮らしました。
自分の入院、その後に妻が頑張ってヒョウ、ダイフク、ココレオを次々と保護(捕獲)して慌しかったことが理由です。
今は基本的に自由だけど、毎日ヒョウとダイフクをケージから室内開放する6~8時間はケージ内で、保護者が2人とも就寝中の4時間くらいは保護部屋内で過ごします。
完全自由にするには、他猫との絡みがまだ少し心配。


昨年暮れに左耳の下から原因不明の出血(怪我ではない)
抗生物質と止血剤で、今は跡形もなく治りました

顔がふてぶてしくて体格が他猫よりひと回り大きいモドキは、とにかく存在感がある。
保護部屋から解放した頃は、リビングに現れると全員が警戒した。
でもモドキは変わっていました。いや、自分の見立てが違っていただけかも。
店時代、モドキは他猫を見れば追い回して駆逐した。
モドキと遭遇したココレオが血相変えて屋内に逃げ込んだことは何度もある。
ところがわが家に来て以来、ココレオや他猫を見ても喧嘩どころか追おうともしない。
ポニーがシャーシャー威嚇すると、モドキの方がすたこらと引き返していく。
そのうちモドキは、警戒されながらも存在自体は受け入れられていった。
一方のモドキは遠慮がちで、誰とも遭遇しないようにこそこそと家中探検を続けています。

モドキは風貌に似合わず気弱な猫なのか。
いや、とてもそうは見えない。ただ無駄な争いを避ける平和主義者なだけ。
そもそも、猫はみな平穏で安静なひとときを好みます。
モドキも然り。でもいざとなればと百戦錬磨の凄みが滲み出ていて、それを周りの猫たちが感じ取っているのだと思います。


2階は猫密度が少ないので格好の探検場所

モドキの歩く姿は店時代そのまま。尻尾を上げてとぼとぼと歩く。
その感じが何ともおおらかでユーモラス。
しかしたまに不意の出会いで相手に絡まれると、必ず相手を返り討ちにするその迫力は天下一品。やはり百戦錬磨の凄みは伊達じゃないのです。
そんなときはコラッと大声で一喝。
するとモドキはそそくさと自分のケージに逃げ込み、悪びれずにこっちを睨みつける。
怒られても動じないが、聞き分けは大変によろしい。

今年になって、一度だけ大失敗をしてしまいました。
モドキをケージに入れてダイフクを出したつもりが、モドキのケージを閉め忘れていた。
その後夫婦でビデオ鑑賞。揃って耳が遠いので結構な音量です。
ビデオが終わって保護部屋を見ると一面に猫の毛が散乱、ケージに貼った目隠し段ボールは殆ど剝ぎ取られ、置いてあった物はすべてぐしゃぐしゃに、そして畳には血糊、壁には血しぶき。
その様相には度肝を抜かれました。モドキとダイフクは既に自ケージの上段に潜んでいた。
モドキの鼻に深傷。血はそこから出たものでした。
先月中旬のことなので今は落ち着いていますが、高齢保護者のちょっとした不注意が起こした大事件となってしまった。


ヒョウケージの上がモドキの根城です

モドキは保護者の動きや表情、それに声の抑揚やトーンをいつも観察しています。
こっちが何をしていてもジーッと見ている。
テツやニャーの記事で書いてきたように、保護者とコミュニケーションがとれる猫の特徴です。この点に関しては店時代から見込んだ通りだった。
でも、意思の疎通を図るには双方向の努力が必要。
これからは、そのつもりでモドキには向かい合っていきたいと思います。

自分のケージの前で


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