(ドアを開けた時のねこ吉の気持ちを、漫画カメラで表現してみた。)
火曜日の昼過ぎ、玄関のチャイムが鳴ったので出てみると、Tさんの声だった。
Tさんとは、年金生活者カラオケ大会のメンバーで、毎年我が家のイカナゴを炊いてくれる人だ。
Tさんは毎年イカナゴを炊いてくれた後、フルセも炊いて、「美味しいでぇ~。」と言って持ってきてくれる。
ねこ吉は、今年もてっきりそうだと思ってドアを開けた。
そうしたら、
「手を怪我してしもた。何処か外科を知らんか?主人は仕事に行ってるねん。」と言って右手を押さえてた。
「ええぇ~!」
ねこ吉は、何しろうろたえる人間だから、とっさに外科を思い出せない。
ちょうどパソコンでネットを開いていたので、Tさんが普段行っている近くの病院を検索して、電話番号を出し、
「そちらの病院は外科ありますか?なかったら何処か教えて頂けませんか?」
といって、Tさんがその病院の患者で、怪我をしたので代わりに電話をしている旨を伝えた。
カルテを見たらしく、「すぐ、来てください」と言われた。
Tさんは、そんなに出血していなかったし、むしろテンションが上がっているので多弁になっていた。
台所の何処かにぶつけて、手の甲を切ったようだ。
マンションの部屋まで戻り、コートを着て、保険証と財布を持ち、カギをねこ吉が閉め、病院に向かった。
ねこ吉の家には車もないし、運転も出来ない。
そんなに遠くないので、傷口を押さえたまま歩いて行った。
2号線を渡るとき、信号が点滅。Tさんは走ろうとしたので止めた。
病院は昼休みだから、人も少なかった。待合室で待っていると、「世話焼きばあさん」みたいな人が、あれこれ聞いてきた。
Tさんは丁寧に答えてる。
先生がもうすぐ来るということで、Tさんは診察室に入れられた。
ねこ吉は待合室で待っていた。
なかなか出てこない。心配そうにしていると、「世話焼きばあさん」が声をかけてきた。
「診てもらえてよかったなぁ。」
「はい、ほんとに良かったです。」
「あんなぁ、○○教のいいお話が聞ける会が、あるねんけど聞きに行かへん?」
「あ、結構です。」
待合室で宗教の勧誘するのはやめてください。
「ダメモト」と思って、声をかけるのはやめてください。
Tさんは5針縫って包帯をグル巻きにしてもらって、診察室から出て来た。
会計を済まし、薬局で薬をもらい、マンションの鍵を開けたら、ご主人が帰っていた。
ねこ吉、任務完了!
火曜日の昼過ぎ、玄関のチャイムが鳴ったので出てみると、Tさんの声だった。
Tさんとは、年金生活者カラオケ大会のメンバーで、毎年我が家のイカナゴを炊いてくれる人だ。
Tさんは毎年イカナゴを炊いてくれた後、フルセも炊いて、「美味しいでぇ~。」と言って持ってきてくれる。
ねこ吉は、今年もてっきりそうだと思ってドアを開けた。
そうしたら、
「手を怪我してしもた。何処か外科を知らんか?主人は仕事に行ってるねん。」と言って右手を押さえてた。
「ええぇ~!」
ねこ吉は、何しろうろたえる人間だから、とっさに外科を思い出せない。
ちょうどパソコンでネットを開いていたので、Tさんが普段行っている近くの病院を検索して、電話番号を出し、
「そちらの病院は外科ありますか?なかったら何処か教えて頂けませんか?」
といって、Tさんがその病院の患者で、怪我をしたので代わりに電話をしている旨を伝えた。
カルテを見たらしく、「すぐ、来てください」と言われた。
Tさんは、そんなに出血していなかったし、むしろテンションが上がっているので多弁になっていた。
台所の何処かにぶつけて、手の甲を切ったようだ。
マンションの部屋まで戻り、コートを着て、保険証と財布を持ち、カギをねこ吉が閉め、病院に向かった。
ねこ吉の家には車もないし、運転も出来ない。
そんなに遠くないので、傷口を押さえたまま歩いて行った。
2号線を渡るとき、信号が点滅。Tさんは走ろうとしたので止めた。
病院は昼休みだから、人も少なかった。待合室で待っていると、「世話焼きばあさん」みたいな人が、あれこれ聞いてきた。
Tさんは丁寧に答えてる。
先生がもうすぐ来るということで、Tさんは診察室に入れられた。
ねこ吉は待合室で待っていた。
なかなか出てこない。心配そうにしていると、「世話焼きばあさん」が声をかけてきた。
「診てもらえてよかったなぁ。」
「はい、ほんとに良かったです。」
「あんなぁ、○○教のいいお話が聞ける会が、あるねんけど聞きに行かへん?」
「あ、結構です。」
待合室で宗教の勧誘するのはやめてください。
「ダメモト」と思って、声をかけるのはやめてください。
Tさんは5針縫って包帯をグル巻きにしてもらって、診察室から出て来た。
会計を済まし、薬局で薬をもらい、マンションの鍵を開けたら、ご主人が帰っていた。
ねこ吉、任務完了!