goo blog サービス終了のお知らせ 

ピタゴラ「不思議」スイッチ

ヘタレ霊能者朋(tomo)の幼い頃からの心霊体験話をここで載せています。

摩訶不思議100物語 9話 補足

2008-04-09 22:18:38 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

ちなみに9話の補足です。
その「呼ばれたと思って来た彼」は、人のオーラが覗けるんだそうです。
オーラの泉ではありませんが、視えるんだそうで、その時視てもらいました。


「うーん、赤とピンクのまだら模様」

だったそうです。
ピンクは色情、赤は怒りを表していると彼に言われました。
真面目に恥ずかしかったです。

今はどうなんでしょうね。

やっぱり赤と・・・・・希望では銀かな。赤と緑って感じが自分ではしますがね。って、クリスマスカラーじゃないですが。


ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 9話 「霧に消えたタクシー」

2008-04-09 22:12:45 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

摩訶不思議百物語の9話をアップします。
当時は大学一年生で、初めて、興味本位に怪談話をするとよくないことや、離れていても呼ばれた気がするという話が本当にあるんだと思いました。

多分シリーズで最悪怖い話です。

****************************************

ある秋の日、友達が自分の下宿で飲み会をするよと電話をかけてきました。
ちょっと遠いのですが、近所のあっちゃんを誘って、行くことになりました。

男の子が3人、女の子が2人で、初対面の子もいて、挨拶しながら、だんだんと話は盛り上がって、みんな飲んでいました。
あるとき、男の子の一人が、

「俺の友人に霊感が強い奴がいるんだ。」

と話しはじめました。

「奴を呼んでみようか。」

「もうこんな時刻だよ、大丈夫?」

などと、彼の話題で盛り上がっていたときです。



・・・・・・・突然電話がなりました。そのくだんの彼からでした。

「おぉ、タイミングいいじゃん。」

と余計盛り上がった私たちは、彼を加えて騒ぐことにしました。

彼は程なくしてやってきました。彼は、「呼ばれた気」がして、電話をかけてきたそうです。

そんな彼を加えた途端、話の方向は、もちろん怪談の方になっていきました。「で、私が。」「俺も俺も。」とみんなが話が怪談ではずんでいました。



・・・・・・すると、だんだんと、部屋がピシピシと鳴ってきました。みんなは「なんだ、なんだ。」と言いながら、部屋が鳴るくらい、たいしたことがないと思って、話を続けていました。

しかし、だんだん、部屋だけではなく、外もにぎやかになってきました。下宿の階段を上り降りする音、下宿の庭のある芝生を何人も踏んで歩いている音、ドアの向こうに誰かがいる気配、しかも部屋がとても寒くなっている(暖房は27度まであげたのに)など、誰もがなんか状態が正常じゃないことに気がつきました。

「なんだ?外でなんか起きているのか?」

と、そこにすむ友人が、カーテンを開けようとしました。




「だめだ!開けちゃいけない!」

と、例の彼が叫びました。

「開けたら、入ってくる。それでもいいのか。」

と妙に静かな声で言いました。
しかし、時刻は、夜の12時くらいになっていました。もう、私は帰らなきゃいけない時刻でした。

「これじゃ、帰れないよ。」

と立ち上がりました。

「でも、帰るよ、あたし。親の方が恐いもん。」、

「tomoさん今、出れると思っているの?」

「それでも、親に怒られるほうが怖すぎる。」

と言った私に、その男の子は言いました。

「朋さん、どこがあぶないかくらいわかるよね。」

「うん。」

「じゃ、この塩を持って。それから、友達の彼女の手は絶対に絶対に放しちゃいけないよ。」



私は、その時信じられないほど、手に取るように外の状態が分かっていました。妙に冷えた冴え渡る感じが自分にしました。私は、その男の子は、玄関先をきれいにしている間に、友達の手を取って走り抜けて帰れと言ってくれました。

「いくよ。」「うん。なんかとんでもないことになったけど、よろしく。」


男の子は深呼吸して、玄関先に向かって何か叫びました。途端、玄関先がなんか少し明るく暖かくなりました。

「いまだ、いくよ、あっちゃん。」「わかった、朋。」

私は、友達の手を握って、走り出しました。あの角はだめだ、あそこならいける、とジグザグですが、なんとか大通りに出て行くことができました。


・・・・・・・・・しかし、終電は、行ってしまったあとでした。私は、あっちゃんの手を握りながら、タクシーに乗ることにしました。

ちょうど、大通りの右側の霧の影から、タクシーが来ました。私は、手を大きく振って、その車を停めました。

「あぁ、これで助かったよ。」

とあっちゃんに笑うと、さっそく乗り込みました。もう、二人とも興奮していて、行く先を言うことを忘れていました。車は、下宿先を離れていきます。

「恐かったねぇ。」

とあっちゃんと私は話していました。ふとその時、後ろからクラクションの音がしました。振り返ると、さっきの彼がものすごい顔でスクーターを飛ばしてやってきます。

「なんだ?なんだ?」と私とあっちゃんは、後ろの彼に手を振りました。なんで、彼は追ってくるんだろう。忘れ物でもしたかな。

まぁ、急いでいたからしょうがないや、と思って前を向いた私は、行き先を言っていないことに気づきました。もくもくと進んでいくタクシーの運転手は振り返りません。私は、タクシーの運転手に話し掛けました。

「高井戸までお願いしたいんですが。」

運転手は答えませんでしたが、まぁ、無口な人なんだろうと安心して、私は、あっちゃんの手を放しました。

・・・・・・・・・・・・すると、後ろからどなり声が聞こえてきます。

「止まれ!止まってくれ!」「頼む!止まれ!止まってくれ!」


あんまり、うるさく追ってくるので、私たちは、車を止めてもらうことにしました。

「あのー、友達が後ろから来るんで、ちょっと止まってもらえますか。」
「すみません、ちょっと止まってください。」

運転手はもくもくとハンドルを握って振り返りません。
私は運転手の肩に手をかけ、揺さぶりました。
すると、運転手の首だけが不自然な形で180度動き、緑色の顔をこっちに向けて言ったのです。

「・・・・・・高井戸ですね」

私たちは、完全にパニックになりました。

「いや、違います。止まってください!!」「すみませーん。行き先間違えました、止まってー。止まってください」

と半狂乱に叫び始めたあっちゃんと私は、慌てて、車のドアを開けようとしました。もうパニックでした。タクシーのドアは、安全のため、ふつーは開きません。

それでも、しつこくがんばっていると、突然、ガタっと音がして、私は外に放られました。まるで、止まった車から飛び出したような衝撃しかありませんでした。そうです。タクシーに乗ってずいぶんになっていたのに、タクシーを止めたところからちょっとのところに私は転がっていたのです。


・・・・・・・・・・・タクシーは、そのまま霧の向こうにあっちゃんを乗せたまま、行ってしまいました。


私は、あの時のことを今でも悔やんでいます。私はあっちゃんの手を放していたのです。絶対に放しちゃいけないと言われていたのに。

男友達は、後で、私に話してくれました。私たちが大通りに出てつかまえたタクシーは、みんなには見えていなかったこと、二人はただ霧につつまれて見えていたこと。


翌昼、あっちゃんは、その通りのずいぶん先の府中付近で、錯乱状態で発見されました。何があったのでしょうか。

あっちゃんは誰とも話せないいまま、病院にいます。
できすぎですが、某霊園の前で発見されたのでした。

***************************

今も思います。このタクシーは霊界行きのタクシーだったんでしょう。あっちゃんは、その後何を見たのでしょうか。
それ以来、深夜のタクシーには、人一倍気を使います。
興味本位で怪談話をして、大勢の霊を呼んでしまった。

もう、あまりこういうことをそれからしたくなくなりました。

ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 8話 「研究室にて」

2008-04-08 22:31:41 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

順序はずれましたが、8話目です。
病院って実は色々な想念の溜まり場なんだなっ思いました。卒業したら、研究室に就職する予定でした。
卒業目前で体育の単位を落とし、まぁ結果無理でした。

*************************************
大学のとき、私は医学系研究室にいました。

とある大学病院の地下に研究室があり、毎日、そこに出かけていました。

指導教授は外研の私にいいように、普段は私だけしかいないような、研究室を当ててくれました。今思うと、特殊な研究をしていたので、他の研究室の大学院生には隠して、こっそりやりたかったのでしょうか。

・・・・・・で、いつも一人で実験をしていたのです。でも、となりの研究室等ドアはいつも開かれていて、オープンな感じでしたので、私は、何も寂しい思いをすることなく、思う様に実験に励んでいました。


専門は心臓です。子供の心臓が専門でしたが、大人と比べるために大人のうさぎを使用する場合もあります。とても、残酷かもしれませんが、この研究で解明された事はいくつも心臓の機能についてすばらしい事ばかりです。
心臓で悩んでいる人にはずいぶん手助けができたと思います。だから、生体実験をしたことについては責めないで下さい。
そして生まれてくるあかちゃんにも役に立つことを研究していました。残酷な話ですが、勘弁して下さい。



たまに、ぼおっと歩いていると、その地下では、白いふわふわしたものが、廊下中をころころ走っていきます。
一度、「あっ、うさぎが逃げた。」と思って追いかけたところ、行き当たりの壁に吸い込まれていったので、それ以来そういうものには関与しないことに決めました。



しかし、あの日は本当に驚きました。
地下の研究室には、ときおり妙なお客さんがまぎれます。

「道を間違えた。」「レストランにいくはずだった。」「病院のなかを探検していた。」

こんな外来や入院の患者さんが訪れます。そんな時は、さっさとお引き取り頂きます。あの人たちの目には私はどう映っていたのでしょうか。


・・・・・・・・・・それと、同じようなに事は起きました。
いつものように、油断できない状態で実験を進めていました。

すると、目の先におじいさんがしゃがんでこっちを見ています。
私は、いつもどおり、実験作業をしながら

「はい、はいおじいさん、こっちきちゃだめよ。」と言いました。

「あれ?いないや。どこいったんだ?」

と横をむくと、そこにぬーっとおじいさんが立っています。

「だから、実験は見るもんじゃないのよ。」

と作業を確認しておじいさんを見るとおじいさんがいません。

「あんたねー。ひとからかっているの?」

とやっと目を作業から離せるようになった私は、隠れん坊してると思っていたおじいさんを探しました。


「・・・・・・・・・・あれっ、いないや。」

ふと見渡すと、研究室には誰もいません。隠れるようなところもありません。
また、なんだ幽霊かと思った私は、ふと作業の机に目をやりました。


・・・・・・・・・・・・すると、そこ一面におじいさんのゆがんだ怒っている顔が大きく広がっていました。
何も言わずに、私はその日は、研究室には戻りませんでした。


************************************************
で、結構動物実験を派手にしていたわりには、動物の慰霊祭に行ったことがありませんでした。他の研究室や、技師さんたちから

「あんなに四六時中、動物実験してさぁ、行かないの?」

2年研究室に在籍していたので、一回でも行けばよかったと、今では思っています。

この話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第七話の補足

2008-04-07 21:05:08 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。


先ほど載せた第七話「心霊写真」について、少しお話しようと思います。

それは私が高校一年の頃でした。
母方の親戚一同で撮った写真。祖母も居て祖父も居て、従兄弟たちが全勢ぞろいしている珍しい写真でした。


・・・・・・・・一人一人に、火柱のように色がついているんです。

例えば、私とある従兄弟はは赤い火柱に包まれています。

他の従兄弟は、真っ白な柱に包まれ、私の兄は、黄色の柱の中に居ました。

意味は未だにわからないですね。

まぁそんな不思議な写真が撮れました。

また思い出したら記述します。

ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 7話目 「写真のお告げ」

2008-04-07 16:46:13 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

相変わらず100物語のアップを続けております。
今回の話は、非常にその頃ばっちりなタイミングで現れた、「誰の目にも明らかな現象」でした。他にもありましたが、補足でお話いたします。


***********************************
写真には色々不可思議なことが映ります。

ある家族旅行のあと、出来上がった写真を見ていたら、なんか妙な写真がありました。

私は、炭酸系の飲み物が苦手で、昔からコーラ等はコップに移して、かき混ぜて炭酸を逃してから飲むくせがあります。つまり、炭酸系の飲み物を出先の自動販売機で買うことはめったにないということです。

しかし、その写真の私は赤い缶をもって移っています。

「へぇ、こんときは、コーラ飲んでいたのか。」

と、それでも妙に納得すると、横で父親が言いました。

「何いってんだ、あそこでは、高原牛乳を飲んだんだぞ。うまかったじゃないか。」

「えっ?でも、お父さん、写真にはコーラが写っているから、コーラ飲んだんだとおもうけど。」

父親は、変な顔をして、写真を覗きました。

「あれ?あの高原牛乳はお父さんがお前に買ってやったんだぞ、ねぇ、お母さん。」

父親は、お勝手にいる母親を呼びました。

「また、朋が変な事を言っているの?どれ見せてご覧。」

母親はやってきて写真を見ました。

「あら、コーラかしらね。コーラなんて飲まないのに。」

母親はしげしげと写真を眺めました。

「あの高山のところの写真でしょ、みんなで牛乳を飲んだはずよ。お前ずるしたの?」

「違うよ。」

母親は、首を横にふる私を見て、もう一度写真を見直しました。





・・・・・・・・「あら、違うわ。これ、高原牛乳の瓶があかくうつっているのよ。」

「えっ?」

そういわれれば、その持った左手の先全部が赤く写っていました。

私は、あわてて他の写真も見てみました。全部、そこで撮った写真には、赤くなった牛乳瓶を持っている私が写っているのです。

「光りの加減にしては、みんな、赤いのはおかしいね。」

と、私が言うと、父親は黙り込んでしまいました。





・・・・・・・・・・・・・・・・それから、数カ月もたたない頃のことです。
渋谷で路上にヒールがはさまり、私は近くの電柱を抱きかかえるようにして倒れ、電柱の釘で、左の手首ざーっと半周切ってしまったのです。
骨まで見えるほど深い傷を負いました。


その写真は、まだ何もせず実家においてあります。

*******************************

みんな缶が赤く写って、どれも間違えるような写真でした。
こういうのが心霊写真っていうんでしょうか。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 6話 「異形の集まる店」

2008-04-06 21:05:14 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。
1996年に書き起こした作品ですが、高校2年生の時に起きました。
自分の視えているものが人にも同じように視えているんだとわかって安心し、尚且つ、とても不思議に思った話です。

***************************************

それは、某Mハンバーガ屋でおきました。
当時高校生だった私とその友達5人は、たまに時間があうと学校の帰りにいつものハンバーガー屋に行っていました。

「朋ちゃん、いつもがつがつ、よくおなかすくねぇ。」

みんなに笑われながら、行くMは私にとってとても面白い場所でした。
いつも3時間以上も平気で、よくあんなにしゃべることがあったなと思うほどしゃべっていました。
ある日も、同じように行きました。いつもは6人座れるのですが、その日は珍しく満員でした。

「あっ?席がちょうど開いてないよー。」

「開くまで、3人3人で別れていよう。」

わたしたちは、3人ずつ別れ、入り口の両端をはさむように座りました。


それから何時間位しゃべったところでしょうか。私は、ふと店の中が気になって店を見渡してみました。


・・・・・・・・・すると、店には妙な人達がいるのです。なんというか妙なんです。私は、ふと向かいの別れた席の方に座っている愛ちゃんに声をかけようとしました。
すると、愛ちゃんはもうこっちを向いていて、

「しー。」

とひとさし指で黙るようにというのです。

「愛ちゃん、気づいてる?。」

「もち。」

声にならない声で二人が会話しているのを見たみんなが、何だろうと騒ぎはじめました。

「何々?どうしたの?」

「なんでもないんだけど、妙な人達がいるの。」

「えー。いないよぉ。」

「どこが妙なの?」

「言えないよ。」

「じゃ、紙に書いて。」

と、友達の一人が、私と愛ちゃんにノートを差し出しました。

「それなら。」

と私と愛ちゃんは離れた席で、その妙な人達がどこにいてどう妙なのかをノートのきれっぱしに書きました。


「ひぇー。」



いきなり友だちから奇声があがりました。

私と愛ちゃんの書いた絵は、下手こそあれ、同じだったのです。

「頭が半分崩れて、口から血をだらだら流している、着物を引きずった老婆」が、「作業着の男の人」にもたれて笑っている、「ゆがんだ顔の学生服の男の子達」がハンバーガーをほおばっている、ジュース飲んでいる「サラリーマンの足がちぎれている」・・・・・・・・

その日は本当にそんな人ばかりがお店のほとんどをしめていたのです。

「やばい、長居しちゃいけない。」

と、わたしたちは、飲みかけ食べかけもそこそこ、慌てて出ていきました。
**********************************

今でもたまに店の中で、変な人を見かけますよ。でも、じっと座っているだけだったりして。目が合ったりすると、一瞬その存在が非常にクリアに視えるのです。

そういった場合はやばいですね。

ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 4話 人形

2008-04-04 19:10:41 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

第二段は、「摩訶不思議百物語 4話 人形」です。1996年に原稿を起こしていますが、この話を聞いたのは、昭和53年位で、その当時のゴミ袋はまだ、真っ黒なゴミ袋でした。

****************************************
今回は友人の話です。
友人のおばあちゃんが、整理整頓している際に、人形を処分することになりました。
おばあちゃんは、そのお人形を近所の神社に持っていこうと、部屋の外に出しておきました。
翌朝。見るとお人形がありません。

「あれは、どこへやったんですかい?」

とおばあちゃんがたずねると、お母さんは、

「あぁ、あれ?」

と言って、黒いごみ袋に入れて、さっきごみ置場に捨ててしまったといいました。

「だって、処分するんでしょ?」

「しかし....」

おばあちゃんは、そういって、あわてて探しにいきましたが、ごみ清掃車が行ってしまったようで、なにも見つかりませんでした。


・・・・・・その夜おばあちゃんは、夢を見たようでした。
夢の中で、赤ん坊が泣く声がします。

「えーん、えーん。えーん、えーん。」

と声がします。おばあちゃんは一生懸命その姿を探そうとしました。
が、見当たりません。おばあちゃんは、自分の部屋の中でその声がすることに気づきました。

「えええーん。えーん。」

声は何度もつづきます。おばあちゃんは、ふと押し入れの中から聞こえてくる気がして、押入れを開けました。すると

「おまえは、よくもわたしを捨てたな。」

と太いがらがら声がした途端、手がにゅーっと伸びてきておばあちゃんを捕まえました。

「なにするんですか。」

おばあちゃんは、けさの人形が怒っているんだなと分かって、

「ごめんね。」

とその手のもとを引き寄せました。

・・・・・・・・・おばあちゃんは、その人形をみてびっくりしました。お人形には目鼻がなく、のっぺらだったのです。

そののっぺらが、おばあちゃんにかみつきました。おばあちゃんは「あれー。」と言って夢から覚めたのです。



おばあちゃんは、起き上がって、起きたのを確かめました。
変わりありません。夢でした。

でもそうでしょうか。おばあちゃんの右の二の腕には、ちっちゃな噛み傷があったのです。

それを見たおばあちゃんは、あわてて押し入れをあけました。そこには捨てられたはずの人形があったのです。
おばあちゃんは、翌日自分で近くに神社さんに行って、ご供養してもらったそうです。
**********************************

ではこの話はこんなところでよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人形 補足 うさたね

2008-04-04 13:39:20 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

百物語を載せたところで、どうしても書いておきたいことがありました。

私は子供の頃3歳くらいで、うさぎのおおきなぬいぐるみ(90センチ位)を買ってもらいました。ぬいぐるみやさんに行って、大きなウサギをみつけ、これがいいと言ったんです。帰り、自分で担いで帰ったとき、往来のおばさん方が、

「あら、ウサギが歩いているのかとおもってびっくりしたわ」

とよく私に笑いかけてくれました。
私はそのウサギを「うたたねウサギ」(寝るときのウサギだから)と名づけ、言葉短めに「うさたね」と呼ぶようになりました。

その時、母は、もう一体同じぬいぐるみを買ったんだそうです。
私は知りませんでした。

そして寝るのも一緒、何をするのも一緒のうさたねでした。

覚えているのは、ある日、うさたねの手足がもげてしまった事がありました。
(思えば私が事故にあった日でしたっけ。かすり傷でしたけれど)

「おかーさーん。うさたねの手、もげちゃったから直しておいて」

そう言って、学校に行って帰るとうさたねがきれいになっていました。(多分その時、2体目にすりかえられたんですね)

そして、何事もなく過ぎ、中学高校と私はうさたねの腕枕でのうのうと寝ておりました。すべての恋の話も辛い話もうさたねにみんな話していました。
大学に入って、まもなく、今の主人と出会いました。そして、しばらくして付き合い始めてすぐに、結婚しようという話になりました。

主人が私の家に挨拶に来ると言いました。
ある6月の晴れた朝、主人と主人の父が挨拶に来る・・・・・


そんな朝、目覚めたとき、私は隣を見て、半狂乱に叫びました!

「キャーなんでなのー!」

そうです。私の横には、昨日腕枕をしてくれた時には五体無事のうさたねが、

「首」

だけもげて、横たわっていました。その姿は、

「tomoちゃん、いい人が見つかったね。だから私はねもうお役目が終わりなんだよ。良かったね、tomoちゃん。これからは、何でもその人にお話し。きっと幸せにおなりよ。楽しかったよ。もう彼に任せて、私は逝くね、さようなら」

というメッセージが頭に響いてきました。

私は泣き崩れ、慌てた主人が階段を上がってきて私の肩を抱いてくれました。
うさたねの首のもげた後は、ハレの席に縁起でもないというより、何か私に本当に大事な人が見つかったんだという気持ちを再度起こさせてくれました。

直してくれと母に頼みましたが、主人と主人の父を見送りに行って帰ってきたときには、既にうさたねはうちに居ませんでした。

私は手厚くありがとうを言いたかったです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
極たまにうさたねは、夢に出てきます。
キッスして大事に抱きしめると、ほんわか子供の頃何でも話したあの頃に戻れるような気がします。

人形の話ですが、まぁこんな不可思議な話があります。
この子といると、四面の部屋で、不可思議な説明のつかない現象にあっても、怖くなく眠れました。(気絶するくらい怖いこともありますが)

私にとって、とても子供時代を幸せにしてくれた人形でした。
忘れられない出会いです。

今、うちでは、上の子も下の子も、とても大事なそれぞれのぬいぐるみがあります。とてもかわいがって愛してあげると、ぬいぐるみは「愛」で満たされるんだそうです。(霊能者さんの受け売り)

かつて、あなた方の母が、一心に愛を注いだ存在があったように、お前たちのぬいぐるみが願わくば、とても愛で満たされますように。
そして、お前たちのよき思い出の中の一ページを飾りますように。

この話はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議補足   くまの中将 

2008-04-04 10:03:22 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

ぬいぐるみの話でどうしても書きたいことがあったので、三段目に行きます。

小学校2年生の時、私はぬいぐるみフリークでした。兄がどこからか拾ってきたぬいぐるみまで大事にして、枕元に全て並べて、数を数えないと眠れない状態でした。
そんな私と小学校6年生の兄の取り合いになったのは、がたいのしっかりした、「くまの中将」というぬいぐるみでした。彼は、乗ってよし、馬役にも耐え、非常に私たち兄妹の愛着を一身に受けておりました。
なので、しょっちゅう私たちの喧嘩の原因になっており、母はかなり金切り声で私たちを叱りましたが、私たちは一歩も譲りませんでした。

ある朝、派手な喧嘩をやらかした私たちは、小学校に向かいました。
私もボコボコ、兄も咬まれてえらいことに・・・・・・



・・・・・・・小学校から帰るのが早いのは私。
帰ってきて最初に中将を探しました。見当たりません。おかーさーんと言いかけて、母のミシン台の上を見ました。

新しく作った子供用枕が二つ・・・・・・・・・

母は、これまでに見たことの無い笑顔でこう答えました。

「どう?新しい枕」

「ねぇ、中将は?中将はどこに行ったの?」

「何言っているの?中将はいるじゃない?」

「えっどこなの、探したけれど居ないよ」

「馬鹿ねえ、中将はそこにいるじゃない」

と母の指したところは、新しい子供用の枕。





・・・・・・・・・・冷や汗が出ました。

「枕ね、枕の中身は中将のお肉よ。どう?二つ作ったの。お兄ちゃんと取り合いにもうならないわね」

「お肉?お肉って、中将ばらばらにしたの?」

「そうよ。喧嘩ばかりするから、お母さん悩んで、やっと二人に行き渡るように枕にしたわ。」

「中将の中将の皮は?」

「皮は枕に使おうと思ったんだけれど、頭と尻尾じゃまた喧嘩するからね、皮は捨てたよ」




「お母さんの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


帰ってきた兄に事情を話し、中将のお肉で出来ている枕を抱いた二人。
すっかり喧嘩気分は冷め、二人で出した結論は、


「喧嘩のせいで中将を死なせてしまった」
「お母さんは無茶苦茶怖い」

でした。

いまでも語り草で、あの頃をよく思い出します。

ではこの話題はこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 第3話 四面の部屋

2008-04-03 22:26:23 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

摩訶不思議館への寄稿です。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::
四面の部屋シリーズ1



私の部屋は、東西南北の四面の部屋でした。兄が地方の大学に行ってもらった部屋なので、壁紙などが汚かった部屋でした。
その当時、私は何もしらず、四面の壁一杯に、音楽アーティストのポスター等をびっしりとはりました。


・・・・・・・それからどの晩くらいからでしょうか。夜眠ろうとして目を閉じると、たくさんの人が覗き込んでいる気がするのです。
むろん目をさますといないのですが、いつも右に4人左の壁から3人の気配がしていました。
ふとある夜、ステレオにいきなり電源が入って人の声がしました。

「~号車オーライ」

などと聞こえてきます。
私は、目をさましました。と、そこには、まっくろな人が右に4人、左に3人ベッドを囲んで覗き込んでいました。私は、


「うわ-。」

とさけんで、急いで電気を付けました。途端にすべての現象がやみました。
それから、夜は電気をつけて、ステレオのコンセントを抜いて眠るようになりました。


何か本を読んだ時に「四面の部屋には、四面の人の姿をおいてはいけない」とあり、北だけはずし、そこに自分が見て感動する観音様の像をおきました。黒い人はそれから現れなくなりました。
ステレオは相変わらす、コンセントを抜いても、夜中にイコライザーの証明が点灯したり、音がはいったりで、その部屋を出るまで、騒がしい夜中がひんぱんにありました。


:::::::::::::::::::::::::::


今思うと、ステレオは近所に高速が通っていたため、通信を傍受したり、電波障害だったんでしょうね。
でも、だからといって、覗き込んできたまっくろな人たちのことは何も定義づけはできませんね。
四面の壁にびっしり貼ったのは、佐野元春、南野陽子、大江千里、浜田省吾なんかです。
もしこの方たちが毎晩覗き込んでくれるなら、とってもらっきーだったんですが・・・・・・・

この話はこの辺で次回またよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

摩訶不思議百物語 第2話 青い襟の人

2008-04-02 21:44:45 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

新潟発ちょー心霊に寄稿した、摩訶不思議館百物語での記事を再アップします。

この話に出てくる青い襟の人、いったい誰だったんでしょうか。

*****************************************

だんなの実家に行った時に熱を出して寝込みました。
かなり熱が高くてうなっていた時、部屋に誰か入ってきました。
青い襟の彼は、だんなでもないし、弟達でも誰でもありません。
彼は、私を上からのぞき込んで、言いました。

「ふふふふ、直になおるよ-。」
「よくやっているね-」

熱が下がって東京に帰ってから、しばらくこの話しを忘れていました。

ある日、だんなの一番下の弟が、

「俺が受験勉強しているときに、青い襟の人が来て助けてくれたことがあったよ。」


私は、それで思い出しました。あの人はいるんだ、あそこに。でもいい人なんだろうか?次の正月に帰ったとき、遠くから、2階へいく階段のところに彼が見えました。
彼は、いつも危ないときや、大変なときに現れて助けてくれました。
それから、私は、帰ると、無意識に家人を探すように彼をも探すようになりました。


今年実家は新築し直して、庭に家を立てて移ったのですが、
青い襟の人は、ゆらゆらと、古い家の2階で眺めています。

「移っていらっしゃい。」

と夏の引っ越し騒ぎの最中に呼び掛けました。


さて、正月に帰ったとき、彼もお引っ越ししているでしょうか。
**************************************

いかがでしたか。
ちなみにこの彼氏は、現在の主人の家には居ません。
居なくなってから(引越ししてから)没落の一方をたどる傾向があったので、座敷ワラシの青年版かと思っております。(イメージは、ジャニーズくらいの若い子で、髪は短め、端正なマスクと冷静さを兼ね備え・・・・・・・・・・妄想膨らみ中)

ではこの辺でよろしくお願いします。

tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

百物語 第1話目 「城山」

2008-04-01 22:06:46 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

某サイト(新潟発ちょー心霊)への寄稿を、手元の紙ベースからデジタルベースにしたので、しばらく乗せていきます。Very Thanks to Nanami's mom.


第一話目は城山で起きたことです。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
弟と私はとても仲がいいです。


ある夜中、私がおなかがすいて、冷蔵庫をあさっていると、弟がやってきて私にコンビニにいこうと言い出しました。
その当時は、コンビニが家の近所になく、弟が車を出してくれました。


コンビニに行った帰り、幽霊がでるという有名な城山を通りかかりました。
ちょっとした小高い丘になっているその場所の駐車場にふっと、弟は車を入れながら弟は、「そういえば、姉さん、僕ね」と高校のころ、ここで何度も肝だめしをした昔話を弟が話し始めました。
私はあまり気乗りがしませんでした。




・・・・・・・・・・・・・なぜなら、駐車場には車が1台もないのに、丘の上はお祭りのように人影が沢山いたからです。
「やめて帰ろう。」と言うと、弟は名残惜しそうに、駐車場をぐるっとまわって、家路に着きました。

それから弟は、その駐車場を出て、だんだんハイになってきました。
「姉さん、あのさ」「姉さん、だから」とひとりで泣き笑いしながら、話しが止まりません。


私は、家につけばなんとかなると思っていたので、そのとき起こっていることを何も話しませんでした。
帰って、台所でおにぎりを食べていると、弟が入ってきました。

私は弟に深夜だから、台所のドアを締めるように言いました。弟はドアを締めました。
それから、弟は泣き笑いが止まらないらしくて、独りでしゃべっています。

私は、やっとおにぎりを食べて、落ち着いてきたので、弟に正直に話すことにしました。
「あのね、城山の駐車場から、あんたは変でしょ」

「うん。姉さん、僕、騒いでないとなんだか恐くてしかたないんだ。なんでかな。」

「それはね」

    私は庭に出るベランダのカーテンをざっと開けました。





「ここにへばりついている人、みんな、あんたが連れてきたからよ。」






そこには、やっと弟の目にも映るたくさんの憎悪の目をした青白い人がたくさんへばりついていました。


弟は、城山から車にたくさんの人をへばりつかせて、帰ったのです。恐かったことは、たくさんありましたが、城山にまもう二度と近づかなくなりました。

1996年位作
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



tomo

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする