+ NDD DISC REVIEW +

ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

■V.A / "Tags of the Times"

2008年03月14日 | HIP-HOP/BREAK BEATS
Tags of the Times
Tags of the Times
posted with amazlet at 08.06.20
Various Artists
Unknown Label (1999-05-04)

V.A / "Tags of the Times"
(UNDERGROUND HIP-HOP)
評価:★★★★★

アンダーグランドHIP-HOPのコンピレーションとしては歴史的な物でありSHINGO 2やCo-FLOWはもちろん当時まだ無名のアーティストを純粋に音だけで判断した点は商業主義のゴミコンピよりもその音楽性の崇高さは言うまでも無いでしょう。メジャーへのカウンターとしてもアンダーグラウンドHIP-HOPが一番機能していた時期でしたね。

シリーズの2作目となるこのコンピは今考えてもすげー面子。Co-Flow、MIKE LADD、MURS、SHINGO 2、APANI-B、EL DA SENSEIなど当時考えられる最強ハーコーシット!

なかでもシカゴのグループRUBBEROOMの"Evil I"の凄まじいこと!混沌としたウワモノに宗教系のネタをトランスフォームのコスリでかぶせ鬼のマイクリー、恐るべき緊張感に包まれたクソドープなこの曲は今聴いてもなお色あせず!

Tags of the Times

■V.A / "Tokyo Tech: Breakbeats, Vol. 2"

2008年03月12日 | HIP-HOP/BREAK BEATS
Tokyo Tech: Breakbeats, Vol. 2
Various Artists
Nscom (2000-02-21)
売り上げランキング: 516276

V.A / "Tokyo Tech: Breakbeats, Vol. 2"
(BREAK BEATS/ABSTRACT)
評価:★★★★☆

今現在聴いてどうという物でもないかもしれませんがリリースされた99年当時にこういうコンピを制作したNS-COMはリスペクトです。今ほどソフトウェアでの楽曲制作が浸透しておらずエレクトロニカ前夜とも言うべき前衛的かつシリアスなエレクトロニックミュージックが並ぶ名コンピ。

その後ジャンルで音楽を聴く、もしくはスピンすることの意味をどんどんぶち壊していくクリエーターが増加したという意味においても重要な作品。ルーツは違えどTHA BLUE HERBの登場を予見していたような気もします。

CHARI CHARI、インドープ、内海イズル、白石隆之などその後各自のベクトルは様々に変化していったがゆえにあの時点でそれらのクリエーターが奇跡的に交わった東京でしか生まれ得なかったドープでピュアなブレイクビーツの邂逅。

Tokyo Tech: Breakbeats, Vol. 2

■V.A / "FREE SOUL MOON"

2008年03月11日 | SOUL / FUNK
フリー・ソウル ムーン
オムニバス ロウ・ソウル・エクスプレス ドリス マキシン・ナイティンゲイル ミニー・リパートン ロリー・ブロック エクスタシー・パッション・アンド・ペイン アリス・クラーク エリック・タッグ テイスト・オブ・ハニー ジェーン・ハリス
EMIミュージック・ジャパン (1998-03-25)
売り上げランキング: 29565

V.A / "FREE SOUL MOON"
(SOUL/RARE GROOVE/SUBURBIA)
評価:★★★★☆

日本独特のUKとはまた異なるレアグルーブという価値観、そしてジャンルレスで音楽を聴くことの楽しさを知ることが出来たという意味でも非常に意義の大きかったこのシリーズ。ゴミレコが一気に値段がつりあがると言う弊害もありましたが、功罪を含め取り上げないわけにはいかないでしょう。

中でも個人的にシリーズでも5指に入ると思われるシリーズ屈指の好盤が「MOON」。華やかな夜の始まりを告げるRay Terrace"IMake A Fool of Myself"は最高のカクテルJAZZ。盤中のハイライトでもあるアリスクラーク"Never Did I Stop Lovin You"はこのシリーズが発掘した最高の1曲、これぞレアグルーブの極み、最初から最後まで完璧なグルーヴィーソウル!

他にもレイド・インクの青春胸キュンソウルの最高峰"What Am I Gonna Do"など一枚一枚が鬼レアな曲を多数収録。

フリー・ソウル ムーン

■JAVIERA MENA / "ESQUEMAS JUVENILES"

2008年03月08日 | ROCK/POPS
Esquemas Juveniles

JAVIERA MENA / "ESQUEMAS JUVENILES"
(ELECTRO POP)
評価:★★★★☆

アルゼンチの女性ポップシンガー ハビエラ・ナメの07年リリースの傑作ポップ・アルバム。ジャケットのアートワークからも感じられるなんとも不思議でドリーミーな世界。かと言って90'sオルタナ的なノイジーな曲はほとんど無いのでアルバム通して聴けます。

アコースティックやシンセ・サウンドをベースにメロウで透き通るヴォーカルが、なんとも心地よさを醸し出している。基本的にはエレポップ中心なんですが80'sサウンドのようなキラキラ感となぜか懐かしさを感じてしまう胸キュンメロが満載。

同じ南米系でもファナほど内省的ではないのですが、アコースティックサウンドの曲なんかでみせる表情は近い匂いも。ファイストといい最近は実力のある若い女性アーチストが多いなあと感心しちゃったわ。

"ESQUEMAS JUVENILES"

http://www.myspace.com/javieramenamusica

■DJABAN / "Luz"

2008年03月06日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
ルース
ルース
posted with amazlet at 08.11.15
ジャヴァン
エピックレコードジャパン (1999-06-19)
売り上げランキング: 48976

DJABAN / "Luz"
(BRAZIL/MPB)
評価:★★★☆☆
※SAMURAIは★5つ!!!!

ブラジルのスティービーと呼ばれるDjabanが残した日本人の琴線に触れまくるMPB奇跡の名曲"SAMURAI"収録の名盤。僕の敬愛するアルゼンチン産まれのブラジルミュージックの若き巨匠ベトカレッティ来日ライブでは僕のリクエストに応えてくれてカヴァーしてくれました(実話)という思いでもあるとにかく大好きな曲。

なんせ本家のスティービーワンダーがハーモニカで参加(染みる)しているという点でもこの曲が別格扱いされるのも納得ですね。込み上げ系の泣きメロと曲名どおり「サァ~ァムラーイ」と叫ぶサビはあまりにも有名。80'sに時々あるフュージョニックなマジックサウンド。

とはいえよほどナチュラルにMPBが耳に馴染む特異な人以外は他の曲はまあどうでもよいなと感じるのではないでしょうか。僕もほとんど"SAMURAI"以外聴いてないですしね。でもハーヴィー・メイソンやアーニー・ワッツ、ヒューバート・ロウズなど大物がゲスト参加してて金かかってんですよね。

追記:誰かこの曲のギターのタブ譜持ってないですか?コピーほすい。

ルース