デザインと人―25 interviews (MARBLE BOOKS)
posted with amazlet at 09.07.22
佐山 一郎 マーブルトロン 売り上げランキング: 493992
柳宗理、横尾忠則、山本耀司他日本のデザインジャイアンツ達と著者のインタービューをまとめた名著「作家の仕事場―25人のデザイン・ジャイアント」の廉価版。
デザインセオリーだとかテクニック的なことでは無く、各デザイナーの根底にあるその理念を上手く引き出せている優れたインタビュー集。オリジナル版は図書館で借りてすごく良かったのですが、高いのでこちらをAmazonマーケットプレイスで購入。
まず著者である佐山氏のジャンル横断型で有する幅広い知識に敬服。これはもう完全に聞き手の聞くスキルやリテラシーが対話になりえるレベルでないと成立しないなあと感心させられた。
「デザインとは何か?」「その行為の定義とは?」ということに対しての各デザイナーの思想やフィロソフィーのようなものを感じ取れて非常に読み応えがあった。一般的にはアノムニな作家も多く取り上げられているのですが、過去の先人達の仕事っぷりや歴史を知るという意味でも多くを得ることができる名著。
日本では家電を代表とするプロダクトデザインを中心としたインダストリアルデザインが槍玉に上がることが多いのですが、デザインがマーケティングに寄り添いすぎて、本来的な意味での創造性や生活(者)視点だったり、自分が良いと思うものを無垢に作り、その背後に「俺も好きだよ」と思ってくれる人が実は多かったというような視点が欠けていたり、発揮できない環境なのかなというのは多くの人が共通して言及していたのではないでしょうか。
自分の立ち返るべき言葉を多く見つけれることが出来たという意味で買って良かったです。
デザインと人―25 interviews (MARBLE BOOKS)
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