+ NDD DISC REVIEW +

ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

■エグベルト・ジスモンチ / "ソロ"

2008年03月23日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
Solo
Solo
posted with amazlet at 09.11.15
Egberto Gismonti
Universal Japan (2000-08-01)
売り上げランキング: 10868


エグベルト・ジスモンチ / "ソロ"
(BRAZIL/INST/GUITER/PIANO)
評価:★★★★☆

鬼才という言葉がぴったりのブラジルの才人がECMからリリースした78年作品。ギターもピアノも双方とも遜色なく弾きこなす上にクラシック音楽を基盤に持つブラジル出身のミュージシャンとしては特異な存在の巨匠。昨年の来日は東京方面のみでさすがに行けず。名古屋に来たら絶対行ったんだけどな。でも名古屋じゃ客入らなさそうだよな~。

8弦ギターとピアノだけでで制作され本作。M-1の「アマゾンの密林」からしていわゆるブラジルものではなく現代音楽的アプローチも見せるアンビエンシーで繊細な長尺ギターインスト。ライナーの写真にもあるようにアマゾンの密林で朝から夜までを過ごし再び闇から光が差すようなディープアヴァンギターインスト。

個人的にはジスモンチはピアノ曲のほうが好きで、このアルバムも素晴らしいのはM-2「アンド・ゼロ 」やM-3「フレヴォ」で聴かせてくれる美しく流麗なヨーロッパ的クラシックと、そこはかとなく奥底に散りばめられたブラジルの爽やかな風が融合したなんとも言えなく美しいピアノ曲だね。

ECMという他に比肩し得ない孤高のJAZZレーベル時代の内省的な作品群にこそジスモンチの魅力が凝縮されていると考えているのですが反論もありそうなのでこの辺で。

Solo