おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

大入りの土曜日

2012-10-15 14:06:35 | Weblog
土曜日は珍しく早い時間から2組も予約が入り

11時出勤のトシに少しでも早く出て貰えないかとメールするも

返信がないままご予約のお客様を迎えた

最初のお客様は常連のⅠさんで

この夜は19歳の息子さんと21歳の娘さん

そして娘さんの彼氏の4人で遊びに来られた

娘さんの彼氏はこれまでにも何度かⅠさんが連れて見えている

少年隊のヒガシと中田ヒデを足して2で割った様な

スッキリした顔立ちのイケメンである

Ⅰさんは家族ぐるみで娘の彼氏を受け入れているが

彼氏の方が結婚するにはまだ自信がない様である

それよりもⅠさんの息子さんが加藤晴彦に似た、こちらもイケメンで

きっとモテまくっているのだろう


その後、もう一組のファミリーが来店

こちらはお母さんと娘と息子である

しかも息子は以前このブログでも取り上げたハヤトである

お母さんのK子さんは相変わらずミステリアスな美貌だが

外見とは裏腹にとても腰が低い

「この間、ウチの息子がお世話になって本当にありがとうございました」

少し前にハヤトが独りで遊びに来て

とても楽しかったと母親は感謝してくれている

「こちらこそ、また来てくれて嬉しいわ」

娘さんはモデルの様に美しい

彼女もお母さんと一緒に一度来店している


そこへ連日遊びに来ているカエが今夜も登場

前回ハヤトが来た時も彼女は隣で意気投合していたので

「あら~、元気だった!」

まるで示し合せたかの様な再会だった

ハヤトの母はカエにも頭を下げる

「息子の話し相手になっていただきありがとうございます」


更にはアッ子ちゃんが久々に登場

一ヶ月ぶりだが頬の辺りがスッキリしている

「あら、アッ子ちゃん痩せたの?」

「そうなの食事療法で5キロのダイエットよ」

「まあ羨ましいわ」

仕事が忙しいので中々飲み歩いていないらしい

今夜は久々に大はしゃぎの様相だ

早速マイクを握り他のお客さんを煽る


そこへ更に近所の店からの紹介で

時々素敵なご婦人を伴って現れる某社長も来店

以前お連れになった美貌のご婦人と今夜はツーショットだ

「なんだ今日は大盛況じゃないか」

「福の神のお客様が重なったのよ

 社長もそのお一人よ」

お世辞じゃなくて本当の話だ

今夜は福の神の集いと言っても過言ではない


店内はほぼ満席でアッ子ちゃんの高らかな歌声が響き

お客さんもそれに呼応している

ボーイのトシもやっと出勤して来た

即座に顔馴染みのお客様にご挨拶周り


その後も切れる事無くお客様が続いた

一番乗りのⅠさんやK子さんファミリー、アッ子ちゃんや社長達は

店が混んできたので後から来たお客様に席を譲るかの様にお会計を済ませた

特にK子さんは後から懐かしいお客様を呼んでくれた

アキラさんと言う渋い二枚目に見覚えが会った

何と昔私が働いていた調布の店の常連さんだった

硬派でいつも真面目な話をしていたのを覚えている

今夜は息子さんを連れてやって来たが

その息子もホントにワイルドなハンサムだった

野球をやってたらしく体格はガッチリしていて礼儀正しい

何とK子さんとアキラさんは親戚だと言う

ゆっくりお話したかったが余裕がなく

泣く泣くドアの向こうに見送った


そして先日S店からのご紹介でお見えになったYさんも

またまたタクシーを飛ばして遊びに来てくれた

事前にお電話をいただいていたのでお席を取っていたが

スーさんもガテン系のイケメン後輩を連れて乱入で

ぎゅうぎゅう詰めとなった

更にスーさんは近所のB店の女の子を呼んで

お席が窮屈すぎるので

先程K子さん達の帰られたお席を片付けて

そちらに移動していただいた


スタッフ不足で放置プレイのお客様も居たが

ヒデミは既に酔っ払って自分のテーブルの酒も作らない

スーさんが連れて来たイケメンにマンツーマンで迫っている

その男性からも「仕事しろよ!」と怒られていた

更にはカエにも酔った勢いでからみ

「アンタにそんな事言われる筋合いはないわ

 良い人だと思っていたけどガッカリだわ!」

そう言うやヒデミのズレたカツラを放り投げて帰って行った

最近のヒデミは本当にタチが悪い

可愛がって下さっているお客様にまで酔うとカラミだし

何人ものお得意様を怒らせている

注意するが酔うと何を言っても聞かないし

帰る様に促したら、たちまちくってかかる始末

ここの処ママが欠勤続きなので調子こいてるのだろう


ま、とにかく久々の大入りで気持ち良く日曜日を迎えられる

週末が静かだと休みの日もエンジョイ出来ないのだ

プライベイトにも仕事を引き摺ってしまう私

この勢いで週明けも忙しくなる事を願いたい




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ツネ子、大荒れの夜②

2012-10-14 22:11:54 | Weblog
昨日の続き…


ツネ子は自らジーンズのジッパーを少しだけ下ろした

其処にはいかにもにも場違いなレースが顔を覗かせた

「もう良いわ、十分よ」

そのままにしておくと更にその下まで開放しそうだったから

私はツネ子の手を押さえた

「いつからなの?」

「もうかなり前からだわ」

「お洗濯はどうしているの?」

「夜中にこっそり自分で洗っているの」

でもそれをどうやって干しているのだろうか

「乾燥機があるから大丈夫よ」

なるほど、しかし夜中に一家の主がコソコソと洗濯をし

乾燥機まで回しているのは不自然である

奥さんやお子さんは何も感じていないのだろうか

「家族にはバレてないの?」

「多分大丈夫だと思うわ」


先程までリストラされて大荒れだったツネ子は

少し落ち着いた様だ

「そう言えばアンタ、会社を辞めたらお店をやるんじゃなかったの?」

「そう、やりたいのよ」

「どんな店?」

「ロックをガンガンかける店が良いわ」

「女装子の集える店にしないの?」

「それは此処にお任せするわ」


ところでマヤに病院を紹介されて

女性ホルモンを5回も打った彼女

女装するわけでもないのに何故?

「アンタ、女になる気はあるの?」

「気持ちは十分に女だわ」

ツネ子はリストラされた会社の後輩に恋焦がれていた

「彼に犯されたかったの…」

その彼と一度当店にも遊びに来ているが

ツネ子はごく普通の先輩と後輩と言った感じで

特にナヨナヨと彼に甘えたりする素振りもなかった

「そんな事出来るわけないじゃないの!」

そりゃそうだ

ツネ子の見た目はちょっと怖そうなオジサンなのだから…

「でもね、実はあの後勇気を出して告白してみたの」

「どうだったの?」

「気持ち悪いって言われたわ」

ノンケの素直な気持ちだろう

多少なりともツネ子がオカマっぽければ

まだ相手の人も薄々自分に好意を持ってる事が解るだろうが

むしろ男臭いタイプのツネ子から

ある日突然「好きなの」と目を潤まされても対処に困るはずだ

「アンタ本当はリストラよりも

 その彼と会えなくなるのが辛いのね」

「…」

かなりの惚れ様だったらしい

「じゃあ、今夜はヤケ酒ね」

他のテーブルでは女性6名のグループに

早い時間から来ていた男性2人が乱入して大騒ぎだ

ツネ子の失恋をまるで嘲笑うかの様に…







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ツネ子、大荒れの夜

2012-10-13 17:54:47 | Weblog
ツネ子が荒れていた

週末で賑わう店内でひと際声を荒げる怪しい風貌の男

接客をするヒデミもたじたじである

一体ツネ子に何があったのか

「会社をリストラされたのよ!」

どんな会社で働いているかなんて聞く様な野暮はしない

「で、アンタが気になっていた部下の男には

 思いのたけを告げたの?」

「気持ち悪いって言われたわ!」

因みにツネ子は男性である

しかも人相はどちらかと言うと悪役軍団にでも居そうなタイプ

55歳の妻子持ち

小さい頃から母親の下着に興味を示し

普通の男とは何処か違う自分に気付いていた

当店には数年前に会社の部下と初めて遊びに来た

その時はまだツネ子である事をカミングアウトしていない

私もまだ彼女の本性を知らなかったし気付かなかった

その後、何度か独りで来店する様になり

少しずつ心を開く様になった

「アタシ、この間連れて来た子が好きなのよ

 彼に抱かれたいと思っているんだけど

 中々この想いを告げられなくて…」

普段の言動は男そのもので

ゲイの男性のそれとは違った感覚のツネ子

当店に来た時だけ女になる様だ

「アンタ、蛇の生殺しね」

「でも良いの、彼と同じ空間に居られるだけで幸せだわ」


ある時、マヤに女性ホルモンを投与してくれる医者を紹介して貰った

「あれから5回打って貰ったのよ

 オッパイ触ってみて」

それほど膨らみを感じなかった

「効果あるみたいなのよ

 だって男性機能が殆ど役立たずになったわ」

断っておくがツネ子は女装は一切しないし

全く男そのものなのだが

心の一部が女なのだ

下着はどうだろうか

ブラは着けていない

ジーンズのファスナーを少し下ろして

レースの下着を私に見せた


つづく…

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思いもよらぬお客様

2012-10-11 21:48:23 | Weblog
昨夜は早い時間に吉祥寺のクラブSでお見かけしたYさんが

素敵な女性を伴って御来店

以前、速水パパ御贔屓のクラブSにお供した時、奥の席にお一人で見えていたYさん

まだ40前だと思われるがホリエモンを彷彿させる

若くして成功した者だけが持つ独特のオーラを放っていた

その時、私たちのテーブルに付いたマコ嬢に尋ねると

やはりIT長者だと言う

「とても良いお客様なの」
成り上がりに良くある鼻につく処もなくとても爽やかな印象だった


あれから1か月

店の電話を取ったのはヒデミ

「後でS店からお客様が見えるみたいよ」

誰だろうと思いを巡らせるが心当たりがない

前の晩に速水パパが、やはりS店の新人Rちゃんと御来店されたばかり

その時ドアが開き体格の良い爽やかな青年が美しいスレンダーな女性と共に入店

「俺の事覚えてる?」

あの時のIT長者だ

「勿論です、角の御席にお一人でいらっしゃった方ですよね」

聞くとYさんは大学時代に事業を起こされたと言う

御実家は先祖代々の店を営んでいるがYさんは後を継ぎたくなくて起業したそうだ

しかし一人っ子と言う事もあり

実家の家業は御自分に息子が授かったら継がせたいと考えている

19歳で結婚して女児をもうけたが2年で離婚

籍は入れてなかったそうだ

傍らのサオリ嬢は27歳で、Yさんは彼女に「俺みたいな優良物件なかなかないぞ」と笑う

マコ嬢は母の営むスナックを週2日手伝っている

Yさんがトイレに立った隙に好みのタイプをリサーチ

男らしいオラオラ系に弱いそうだ

Yさんとは少しタイプが違う


かれこれ2時間くらい談笑した後でYさんは吉祥寺の行きつけの店へ行くと席を立った

銀座で修業した若いマスターが2年前に開店した信頼のおける隠れ家的なバーだ

そこでサオリ嬢と大人の雰囲気を愉しむのだろう

タクシーを見送りながらYさんの未来にエールを送る私なのだった
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お召し列車

2012-10-10 08:35:12 | Weblog
先週の土曜日の出勤時のこと

新宿で小田急線から中央線に乗り換えようと

エスカレーターでホームに上ったら

見慣れないチョコレート色の列車が停まっていた

新型の特急車両かと勘違いしたが

すぐに何かの雑誌で見た事を思い出した

天皇陛下、皇后陛下、皇太后さまの移動の為

特別に運行される「お召し列車」だったのだ


少数ながらケータイのカメラを向ける鉄道ファンも居たが

思ったほどホームの人々は関心を示していなかった

お召し列車の窓は当然ながら全て内側から日除け幕が下ろされており

中を窺い知る事は出来ない

そして車両の周辺は数メートル間隔でグレイの制服を着た駅員が立っていた

この列車の何処かに天皇陛下が乗っておられると思うと

背筋がピンと伸びる様な思いだった

私もケータイを取り出そうと思ったが

バッテリーが残り少ないのを思い出しやめた

それに天皇陛下がお乗りの列車にケータイを向けるなんて

バチが当たりそうである

ところでその列車は後で調べたら

東京駅から甲府へと向かう途中だったらしい

それにしても「お召し列車」とは

何とも素敵なネーミングではないか

この先また見られるチャンスはないだろうと

しっかり目に焼き付けた私なのだった








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