おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

男子寮

2010-12-23 22:53:52 | Weblog
一昨日に新人のマヤがキャッチした男性

彼はバレーボールの実業団チームの監督で

昨夜は24歳のラグビー部員を伴って来店した


見るからにガッチリした体型でスーツがよく似合っていた

ラグビー体型って昔からゲイの間では不動の人気だ

彼は実年齢より少し大人っぽく見えたが

話をするとやはり若さが滲み出る

「アナタみたいなタイプは2丁目行ったら

 鍵をかけられて帰してくれないわよ~」

この手の店はデビューのようで初々しいたらありゃしない

話を聞くと男子寮に住んでるそうだ

「まあ素敵!その寮にチビマッチョは居ないのかしら?」

身を乗り出して自分の好みのタイプを紹介してもらおうと

はしたない私


そう言えば私の地元にも

ある警備会社の男子寮があるのだ

実はそこに住んでいる男の子に一目惚れして

その近所に引っ越そうかとまで考えていたのだ

仮にA君としよう

彼は大学で柔道かレスリングをやっていたであろう体型で

顔も五月人形の様な凛々しさだった


ある夏の日に初めて彼を見かけた時

私は仕事帰りでベロンベロンに酔っ払っていた

これから出勤の彼と重い身体を引き摺りながら家路に向かう私

向こうから歩いて来るイケメンに酔いも一気に醒めた

何と彼は紙パックの牛乳を飲みながら歩いている

いかにも運動部の男の子らしい

それ以来、その時間に合わせてその通りを歩く事にした


ある日、たまたま警備会社の寮の付近を歩いていた時に

偶然にも彼の姿がその建物の中に消えたのを見た

「此処に住んでいたのね、どの部屋かしら」

私にもストーカーの素質があるのかもしれない

この寮はかなり無防備に建物の中が窺い知れる構造だった

建物の左右に庭があるのだが

左側の庭に面して浴室があるらしく

朝や夜にはシャワーの音がダダもれなのだ


あれから数年経ってA君もすっかり体型が変わり

何だかオヤジの貫禄が出て来た

もはや私のタイプではなくなったので

たまに道ですれ違っても昔のようにときめいたりはしない

でもきっと子煩悩な良いお父さんになりそう


最近あの男子寮の近所を歩く事もなくなったが

春になったらまた素敵なイケメンが入寮して

私の様なキモいオカマのストーカーにつけまわされるのかしら








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思い出してみた

2010-12-22 15:46:22 | Weblog
明日は天皇誕生日で休みだ

雨の影響もあり昨夜が暇だったので

今夜は挽回できると良いのだが…


24日のイブに有給を取って4連休にするH子

正月休みの前にクリスマスでも休みを取れて

何て羨ましいのだろう

しかし年末で仕事も何かと忙しいだろうに

大丈夫なのだろうか

「今年はボーイフレンドとゴルフに行くの」

彼女の口からおのろけが飛び出した

「あら良いわねェ

 私なんかクリスマスなんていつも仕事だわよ…」

ここ何十年もクリスマスを誰かと過ごした事なんて記憶にない

我ながら寂しすぎる


昔、大阪のレンタルビデオ屋でバイトしていた時の話

まだ20代の半ばでいつも素敵な出会いを求めていた

後輩のバイトは彼女を店に連れて来てはイチャイチャ

クリスマスイブは何処かへドライブに行くらしい

私は何の予定もなくて、ただひたすら店で働いていたのだ

そんな私を不憫に思ったのか

店長(経営者)がその夜近所のスナックに誘ってくれた

いつもなら麻雀屋に入りびたりで店には殆ど居ない人だったが

珍しくその夜は閉店一時間前にはスタンバイして居て

後片付けを終えた私を車に乗せてくれたのだ


甘いマスクの店長は女には不自由していなかったと思われるが

この年のクリスマスにはたまたまフリーだったのかもしれない

連れて行かれたのはカウンターだけの小さなスナック

細身のママが一人で切り盛りしていたように思う

「このママ大場久美子に似てへんか?」

と言うよりも漫才コンビの“ミヤ蝶美・蝶子”の痩せた方に似ていた

仕事終わりでお腹の空いていた私に蝶美は

「焼きそば作ったるわ、目玉焼き乗せやで」

狭いカウンターの中で甘いソースの匂いを漂わせながら

彼女はフライパンのそばを炒めている

その様子を目を細めながら眺めている店長

もしかしたらこの蝶美に惚れてるの?

て事は私はダシにされたの?

ま同情よりはマシかもしれないけど

何となく複雑な思いで彼女の作った焼きそばを食べた

悔しいけれどとっても美味しかった


店を出て店長は私をアパートまで送ってくれた

学生街のワンルームマンションは相変わらずの不夜城で

特に今夜はどの部屋も特別なあかりが灯っているように見えた

このまま一人で寒い部屋に入るのは寂しかった

店長を一度この部屋に入れた事がある

引越しの時に荷物を運んでくれたのだ

中に入って熱い飲み物でも勧めるのは変だろうか

逡巡している私に運転席から「また明日」の声

車は狭い路地をバックしながら大通りに消えた

あの焼きそばを作ってくれた女の元へ行くのだろうか


さっきから車の中に流れていた

KUWATA BANDの「ONE DAY」が

いつまでも耳から離れなかった

















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ダブり買い

2010-12-20 14:19:14 | Weblog
また失敗した

私はよくやるのだが

同じCDやDVDをダブり買いしてしまうのだ

今回は「タッチ」で御馴染みの岩崎良美のベストだった

3年前に発売された2枚組のコンプリート盤だ

既に何種類か彼女のCDは持っていたが

一度に全シングルが聴けるので

ヤフオクで安く買っていたはず…

それをすっかり忘れていたのだ


昨夜、近所のサミットストアに食料を調達に行く前に

その手前にあるブックオフへ立ち寄った

先週は此処で桜田淳子ライブBOXを手に入れ

レジで恥かしい思いをした

それでも懲りずに今週も何か掘り出し物はないかと

足を運んでみたのだ


岩崎宏美の「ウイズ・ベストフレンズ」の

紙ジャケット復刻CDがないかチェックしていたら

同じコーナーに妹の良美のベストが並んでいた

値段は1950円

定価から1000円値引きしているが

3年前の中古である事を考慮すると

この根付けはイマイチ安いとは言えない

でも私には前回桜田を買った時に貰った割引券がある

何と450円分だ

コレを使えば1500円で定価の半額になる

それなら買いだろう

ところがその時に何故私は「この盤を持っていないかしら?」と

考えなかったのだろう

何故少し前にヤフオクで手に入れた事を忘れていたのだろう

衝動買いの怖さはこの辺にあるのだ


「ウイズ・ベストフレンド」の紙ジャケも一緒に並んでいたが

コチラは帯なしの上に割引率も低かったので諦めた

よく考えれば割引券を使えば許せる根付けだった

妹買わずにお姉ちゃんの方を買っておけば良かったと後悔

ホント私ってバカなのよね~







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ケータイ忘れた上に…

2010-12-19 21:28:50 | Weblog
昨夜はお店は賑わったが

私はケータイを自宅に置き忘れて来たので

終日ブルーだった


私のケータイは殆どがお客様とのホットラインで

プライベイトの通信はほぼ皆無だ

忘れた頃にゲイの友人からメールが届くくらい…

ちょっと寂しいけれど仕方がない

そんな大事なビジネスツール(大袈裟)を忘れてくるなんて

ホントにどうかしている

しかも土曜日にだ


金曜日に来店されたお客様にお礼のメールを送ろうと鞄の中を見たら

いつものポケットに入っているはずのケータイが見当たらない

そう言えば出掛けに鞄に放り込んだ記憶がない

既にバスに乗っているので今更引き返せない

目の前で誰かにメールを打っている女がうらめしい

いつも通勤時間内にお礼メールを打つ習慣が出来ている

なのでケータイがないと手持ち無沙汰で仕方がない


それよりも営業中にお客様からの連絡が受けられないのが心配だ

ケータイが繋がらないとお店にかけて下さる方ばかりではない

金曜が大忙しだっただけに

土曜も忘年会の流れでお見えになりそうな方の顔が浮かぶ

全く私ってどこまでたるんでるんだろう

店子(みせこ・お店で働くオカマの意)として失格だわ

愚かな自分を呪ったのは言うまでもない


話は変わって

昨夜、新宿駅の中央線快速ホームで走り出した電車が急停車した

その途端異常を報せるブザーが鳴り響いた

すわ人身事故かと色めき立つ乗客たち

ホームの駅員が慌てて事の起こった車両に走る

もしかしてホームと車両の間に誰か挟まれたのか

電車内に閉じ込められた乗客たちは

ガラス越しにホームで事の顛末を見つめる人々の表情から

何が起こったのかを窺っている

こんな時に私は芝居っ気たっぷりに

さも大ごとが起きて動揺している様を演じるのが得意

ホント暇なオカマだよね


実は人身事故でも何でもなく

イチャイチャしていたカップルが

ドアが閉まる寸前にホームに下りたところ

彼女が持っていた紙袋がドアに挟まった為

彼氏が緊急停止ボタンを押した事が判明

駅員がそのドアの下にあるコックを開き

何とか無事に紙袋は彼女の元へ…

2人は何事もなかったかの様にどこかへ消えた

そのお陰で電車は5分もその場に留まった


ホームに設置された緊急停止ボタン

これを押すと半径1km以内の電車が一斉に停車するとか

小田急のインフォメーションボードに書いてあった気がする

それによって事故が回避されてもすぐには運転再開とならない

安全を確認して各所に申し送り後やっと電車が動き始めるようだ

ホントにあのカップルったら迷惑だわ

ケータイを忘れてブルーなのに

更に駅ではこんな事で電車遅延

全く出勤時からツイてない


















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久々の大盛況

2010-12-18 16:11:58 | Weblog
昨夜はやっと年の瀬らしく慌しい夜になった

一番乗りは当店を辞めて銀座の店を手伝っていたサナエさんが

お客様を伴って来店

痩せて美しくなったがキャラは相変わらずだ

いつものダミ声で「アンタ、今日は忙しくなるわよ~」

その後、彼女はもう一組お客様を呼んでくれたのだ


その後はサナエさんの言うとおりに

次から次へと席が埋まって行き

平日のヒマな日に来ていたH子などは

窮屈なカウンター席に追いやられてしまった

「どうしたの?この店こんなに忙しかったっけ」

そう言いながらクリスマスイブと正月を

ボーイフレンドと過ごせる喜びをのろけている


昨夜は忘年会のピークだったのだろう

いつもの常連さんに加えて

節目節目でお見えになるお客様も重なり

店内はてんてこ舞いだ

アニメーターのYちゃんも

お仲間を連れて遅くにドアを開いた

前回はカウンターで飲んでいたS子にカラみ

もう少しでラリアートを食らうところだった

そんな事はすっかり忘れて

お仲間たちとアニソンで盛り上がっている

その後、飲みつかれたのかテーブルに突っ伏して眠っていた


他にも即興でHな替え歌を熱唱するTちゃんは

20歳になるカスミの娘にちょっかいを出し続けて

危うく大モメになるところだった


4時半に閉店したがそこからが又大変だった

ボーイのトシが昼間の仕事の都合で4時上がりだった為

てんこ盛りのグラスや灰皿を洗い

売り上げの計算やら後片付け

帰り支度を済ませると時計の針は6時を指していた

それでも久々の大繁盛で疲れは一切感じなかった

今夜もオバちゃんグループの予約が入っている

彼女たちは去年も当店で日頃のストレスを発散しまくっていた

不景気はずっと続いていて

暮らしは一向に良くならない

せめて一年分の鬱憤は何処かで発散して

新年を迎えたいのは誰もが同じだ


私も何処かで鬱憤晴らしをしたいものである









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